2006年02月10日

牛頭天王縁起1

 「金烏玉兎」の第一巻序が、風土記などに伝えられる蘇民将来神話を発展させた「牛頭天王縁起」になっている。以下にその概略を紹介してみよう。

【牛頭天王(ごずてんのう)】
 天界で神々の王・帝釈天に仕え、宇宙の三界を自在に活動する「天刑星(てんぎょうしょう)」という神があった。天刑星は天竺マガダ国の、王舎城という仏縁ある場所の大王として転生した。
 この大王の名を商貴帝(しょうきてい)と言う。優れた政治を行い、領民に愛され、周囲に名をとどろかせたが、一つ問題があった。大王は異形の者だったのである。
 頭には尖った二本の角が生え、黄牛のような形相で、見た目はまるで人々を害する夜叉さながらであった。よって「牛頭天王」と名乗った。
 善政を称え敬う領民達は、牛頭天王がその容貌のために后がなく、子孫にこの素晴らしい治世が伝えられないことを嘆いていた。そんなある日、天界の帝釈天からの使者が到着した。
 使者の伝えるところでは、このマガダ国からはるか南にある竜宮に、牛頭天王の后に相応しい姫がいると言う。その名は頗梨采女(はりさいじょ)。輝く紫磨黄金の肌、仏菩薩のような高貴の相、彼女こそが牛頭天王の后になるべき女性であると……

setu-05.jpg

【図像について】
 今回描いた牛頭天王の姿は、現存する各図像を参考に組み立ててみた。牛頭天王の図像には各種のバリエーションがある。三面のもの、四臂のもの、密教の明王に似た姿のもの、日本の神代風のものetc……
 しかし各図像の多くは、頭上に牛頭を頂いている点で共通しており、今回はそれを軸にデザインしてみた。
 どれか特定の図像を元にはしていないので、資料的な価値は無いと思われます(笑)
posted by 九郎 at 21:20| 節分 | 更新情報をチェックする