
六地蔵は、地蔵菩薩の六道能化の力をわかり易く表現したもので、その起源は比較的新しく、日本で成立した概念だ。その姿も諸説あって一定しない。
しかし六体のお地蔵様が並んだ姿は、村々の辻や墓場の入り口で今でもよく見かけるし、何よりも昔話「かさこじぞう」で民衆に広く親しまれている。
地蔵信仰は立派な教義こそ無いけれども、民衆の暮らしの中に溶け込んでいる。人々は地蔵菩薩についてのあれこれを詳しく知っているわけではないけれども、誰もが気軽に触ったり手を合わせたりできる素朴な信仰対象になっている。
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