2007年05月20日

五帝五龍王4

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【白帝白龍王】
 西の宮で盤牛大王と第三の妻の間に生まれたのが白帝白龍王である。大王はこの息子に秋の七十二日間を支配させた。白帝白龍王が妻と結ばれて生まれたのが、「建(たつ)・除(のぞく)・満(みつ)・平(たいら)・定(さだむ)・執(とる)・破(やぶる)・危(あやう)・成(なる)・納(おさむ)・開(ひらく)・閉(とず)」の、いわゆる十二直である。

【図像について】
 今回の白帝白龍王は、中国神話上の帝王「少昊(しょうこう)」を意識している。少昊は一説には「百鳥の王」で、容貌も猛禽類に似ていたと言う。


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【黒帝黒龍王】
 北の宮で盤牛大王と第四の妻の間に生まれたのが黒帝黒龍王である。大王はこの息子に冬の七十二日間を支配させた。黒帝黒龍王が妻と結ばれて生まれたのが、九宮図である。

【図像について】
 今回の黒帝黒龍王は、中国神話上の帝王「(せんぎょく)」を意識している。(せんぎょく)は、魚のイメージを重ねられることもあるようだ。
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2007年05月21日

五帝五龍王5

【黄帝黄龍王】
 中央の宮で盤牛大王と第五の妻の間に生まれたのが黄帝黄龍王である。大王はこの息子に、四季の間の土用七十二日間を支配させた。黄帝黄龍王は堅牢大神と結ばれ、四十八人の王子を生み出した。

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 このカテゴリ「金烏玉兎」の参考文献、「安倍晴明占術大全」には、黄帝黄龍王について別種の物語も紹介されている。
 それによると、盤牛大王が東西南北の四龍王に続き、最後に生み出したのは天門玉女という待望の女子だった。天門玉女は黄帝黄龍王となり、堅牢大地神と結ばれて四十八人の王子を生み出した。しかし既に四季は四龍王の支配下にあり、黄帝黄龍王と四十八王子の治めるべき余地は無かった。
 そこで四十八王子は他の四龍王に戦いを挑み、激しい戦争が繰り広げられることになった。両陣営は互いに傷ついたため、話し合いによって各季節から十八日ずつを黄帝黄龍王に分け与えることになった。
 こうして四季の変わり目の「土用」合計七十二日が定まったのである。

 中央を支配する黄帝黄龍王が、実は女神であるという設定は、おそらくアマテラスの国・日本なればこそ成立した異説だろう。
 盤牛大王(盤古、万古など)の五人目の子供が特殊な生まれ方をしたために、他の四人の王子と争いが起こる構図は、金烏玉兎の創世神話2で紹介した「備中五行神楽」とも共通している。
 天地の空間の創造神・盤牛と五人の子供たち。その争いと和解により、時間の秩序である暦法の構図が完成することになるのは興味深い。
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2007年05月22日

太陽の烏

 ここまで、中世陰陽師の伝説の秘伝書「金烏玉兎」の、由来および創世神話について紹介してきた。
 紹介できたのは「金烏玉兎」のほんの一部分に過ぎない。より詳しい内容に触れたい人は、原典にあたってみてほしい。

 書名「金烏玉兎」のうち、「金烏」は太陽の中に住むと伝えられる三本足の烏を、「玉兎」は月に住むと伝えられる兎を指す。月の兎については、以前今昔物語の中の一エピソードを紹介した。「金烏」についても、諸説ある中から中国神話の一エピソードを紹介し、このカテゴリのひとまずの結びとする。

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【中国射日神話】
 むかし、太陽は十個存在していた。
 十個の太陽は東の海中、巨大な扶桑の樹に住んでいた。
 一番上の枝で休む一個の太陽が順に空に出て、この世を照らすサイクルを続けていたのだが、長い年月同じことを繰り返すうちに太陽たちはすっかり飽きてしまった。
 いたずらっ気を起こした太陽たちは、ある日を境に十個そろって空に上るようになった。地上は炎熱に晒され、大地は焦げ付き、川は干上がった。
 困り果てた人間たちは、弓の名手に頼んで太陽を射てもらった。
 放たれた矢は見事一個の太陽を射抜いた。地上には金色の羽が舞い、三本足の烏の死体が落下してきた。
 弓の名手が次々と矢を放つと、金色の三本足の烏の姿をした太陽は次々と射落とされてしまった。
 残りの太陽が一つになったとき、ようやく名手は弓を下ろした。
 
 こうして太陽はたった一つになったのである……
 
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2007年05月25日

ゆうちゃんとまーくん

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 飼育していたカブトムシの幼虫が、先頃さなぎになった。

 昨年の秋、知人に二匹の幼虫をもらった。もらってみたものの、どう見てもイモムシなので、正直キモかった。しばらくエビチリを食べられなかった。
 昆虫マットの交換などをしながら飼っているうちに、かすかな愛情が芽生えてきた。見た目は依然としてイモムシだったのだが。
 なんとなく名前をつけてみたりした。二匹仲良く暮らしているのでつけた名前だが、どちらがゆうちゃんでどちらがまーくんかは定かではない。

 一時期、物凄く動きの激しい時期があり、朝起きて観察すると、昆虫マットが耕された畑のようになっていた。その後、一週間ぐらいかけて変態していき、さなぎになった。
 子供の頃、カブトムシのさなぎを飼育していたことがあったのを思い出した。指でつつくとモゾモゾ動いて、その動きが面白くて弟と一緒になって真似していた覚えがある。


【追記】
 さなぎになったので容器を別のものに入れ替えるとき、二匹の性別が判明した。ゆうちゃんとまーくんは、オスとメスのつがいだった。
 これで固体識別が出来たのだが、どちらがどちらの名前か決めると、元ネタの方々に対して差し障りがありそうだ。
 うちの「ゆうちゃんとまーくん」は、それぞれの名前ではなく、ユニット名ということにしておこう。
posted by 九郎 at 23:35| Comment(0) | TrackBack(0) | 季節の便り | 更新情報をチェックする