現在の奈良県天理市、天理教本部のある一帯を「おぢば」と呼ぶ。このカテゴリで紹介した泥海神話の舞台であると伝えられている、「元はじまり」の聖地だ。毎年夏には「こどもおぢばがえり」のTVCMも流れており、最近目にした人もいるかもしれない。
天理市の名称も天理教由来で、「おやさとやかた」の施設群は宗教都市と呼ぶに相応しい規模を誇っている。
JRまたは近鉄天理駅を降りると、広大な駅前スペースが目につく。普段は閑散としているが、祭典の折の人出を考慮してあるのだろう。直進すると、天理本通商店街のアーケードへとつながっている。
「おぢば」は泥海神話において「人類の故郷」と設定されていることから、アーケードには下のようなのぼりが連なっている。
この「ようこそおかえり」というコピーは、様々な出版物でも使用されている。
この商店街は天理教本部への参道の役割を果たしており、通常店舗の他に、神具店や土産店が軒を連ねている。
商店は直接教団経営ではないので、公式グッズではないお土産も売られている。店頭には天理教関連の冊子も豊富に揃っており、公式出版部の天理教道友社以外の書籍は、こうした店頭で購入できる。前回紹介した芹沢光治良著「教祖様―ふしぎな婦の一生」は、現在Amazonでは品切れのようだが、天理の商店街に行けば普通に入手することが出来る。
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