2007年08月28日

 いつもの帰り道。
 ふと夜空を見上げた時、異様な感覚に襲われた。
 感覚が先にやってきて、理由は後からじわじわ分かってきた。
 ここ数日、順調に満ちてきていた月が、急に欠けていたのだ。

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 確か今夜は満月だったはず……

 あ、そうか!
 月蝕か!

 論理的に納得して一安心するまでに、数分かかってしまった。
 科学知識のある現代人としての私に戻ってみれば、子供の頃から何度か体験済みの天体ショーだ。

 帰宅して確認してみると、やはり皆既月蝕があったそうで、私が見たのは最後の数分間だったらしい。
 全部を観察できなかったのは残念だったが、予備知識無く眺めた夜空から受けた異様なショックは、得がたい経験だった。
 太古の人々が月蝕から感じたであろう衝撃の、ごく一部でも追体験できたかもしれない。

 数分間、憑かれたように月蝕を眺めた後には、何事もなかったかのような満月が、空にぽっかり浮かんでいた。
 満月の周囲には雲がゆっくりと流れ、その動きのせいか、水に映った月のようにも見えた。
posted by 九郎 at 23:41| Comment(2) | TrackBack(0) | 季節の便り | 更新情報をチェックする