2007年12月07日

降魔成道

 明日12月8日は「成道会(じょうどうえ)」で、お釈迦様が悟りを開いたとされている日にあたる。
 約二千五百年前、お釈迦様が菩提樹の下で悟りを開く直前、成道を妨害しようとする魔の軍勢を降伏したという伝説がある。その魔軍を差し向けたのが、須弥山の遥か上空に住する第六天魔王だ。
 (第六天魔王第六天参照)
 仏教説話集「今昔物語」天竺部では、以下のような物語が紹介されている。

 お釈迦様が菩提樹の下に座したとき、もうすぐ彼が悟りに至ることを予感した天地の神々は一斉に賛嘆の声を上げ、その声は天空の第六天宮殿を振動させた。第六天魔王は自分以上の境地に楽しむ者の出現を阻止しようと決意した。
 まず三人の娘を派遣し、お釈迦様の欲望につけこもうとしたが、通用しなかった。次には自ら赴いて、第六天の王の地位を持ちかけたが、通用しなかった。最後に魔の軍勢を率いて襲い掛かったが、これも通用しなかった。
 魔を退けたお釈迦様は、この後成道を果たした。

season-31.jpg
 
(画像をクリックすると少し大きくなります)

 今回この降魔成道の絵を描くにあたって「今昔物語」をあらためて読み返してみたのだが、天竺部の冒頭にお釈迦様の物語が物凄く詳細に描写されていて、非常に面白かった。
よく読むと第六天魔王がお釈迦様の出生シーンから既に登場していたり、神々の王・帝釈天や、第六天より更に上空に住する梵天が重要な役割で登場したり、カテゴリ須弥山の世界観が生き生きと活写されているのがわかった。


 今昔物語は日本が舞台の「本朝部」がよく読まれるが、天竺部はお釈迦様の伝記として本当に面白く、よくできている。
 当ブログではいずれ絵伝「お釈迦様物語」を描いてみたいと思っていたのだが、今昔物語をベースにするのも一つの手だなと感じた。
posted by 九郎 at 21:57| Comment(5) | TrackBack(0) | 季節の便り | 更新情報をチェックする