ポスターの掲示自粛や、警察から公然猥褻で警告されたりと話題を呼んだ岩手の蘇民祭が、ひとまずは大きな変更もなく実行されたようだ。
警察の介入も見送られたようで、「だったらはじめから余計なことを言うな」とは思うが、祭に便乗した外来者が羽目をはずすことへの牽制だったような気もする。そうであれば理解できるので、批判はここまで。
以前から大好きだった漫画家・諸星大二郎の作品を、最近また読み返している。その中に、最近の祭関連のニュースに関連するテーマの短編があったので一つ紹介しておこう。
●「天孫降臨」諸星大二郎 (ヤングジャンプコミックス)
諸星大二郎の代表作の一つ「妖怪ハンター」シリーズ中の一冊。
この本は短編連作集で、収録作のうちの「闇の客人(まろうど)」が、伝統的な祭の再生を扱った作品になっている。
主人公の学者・稗田礼二郎は、とある山村で伝承の絶えた祭の再生に協力する。しかし再生された祭は、観光誘致を主目的とした地元業者の都合で、様々な点で本来とは違った形の物となってしまった。祭の準備が進む中、数々の怪事件が村を襲い始める……
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