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2008年06月29日

三千世界

 仏教の考え方に「三千大千世界」という言葉がある。略して「三千世界」と呼ばれることが多い。
 これまでカテゴリ須弥山で紹介してきたのが、仏教の須弥山宇宙観で言うところの「一世界」の単位だ。

 このような須弥山宇宙が千個集まったのが「小千世界」
 小千世界が千個集まったのが「中千世界」
 中千世界が千個集まったのが「大千世界」

 つまり「三千世界」は「三千の世界」ではなく千の三乗を意味しているので、「十億の世界」ということになる。
 
 華厳経などに表現された蓮華蔵の考え方も、こうした宇宙観もとにしている。
 東大寺の大仏様は「盧舎那仏」と言う華厳経の仏様なのだが、そのひざもとの蓮弁には蓮華蔵世界の図像が刻まれている。
 
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 最下段にはいくつもの須弥山世界が並んでおり、その上空にはよく見ると三層に分かれた天界が見える。
 更に上空には盧舎那仏が夢見るように座っている。
 これが三千世界の有様。
posted by 九郎 at 21:30| Comment(2) | TrackBack(0) | 須弥山 | 更新情報をチェックする