あちこち寄り道しながら、ぼちぼち行きます。
むか〜し作ったプラモデルが出てきた。
日本のTV特撮番組の先駆け「ウルトラQ」の怪獣「ガラモン」だ。
全高12cm弱で、固定ポーズ。
放映当時のレトロ玩具ではなく、かなり経ってから発売されたバンダイのThe特撮collectionシリーズなので、造りはリアルな感じだ。
今調べてみたが、とくにプレミアのついた商品ではないようだ(笑)
最近のプラモデルははめ込み式がほとんどだが、当時のものは自分で丁寧に接着剤を塗って組み上げなければならなかった。ガラモンの上半身一帯を覆う突起物は、一つ一つ全て別パーツ!
かなりの難行苦行だった覚えがあるが、それでも「ちょっと少な目」な感じがする。今記事を書いていて「プラモ二個買って、刺二倍にしたらちょうどだな」と思いながら作っていたことを思い出した。
最近のフィギュアは塗装済みが主流だが、この頃のプラモはまだ成型色のままで、色は自分で塗らなければならなかった。
この作品は最初に全体をつや消しブラックのスプレーを吹き、乾燥後に少しずつドライブラシで色味を入れていったはずだ。
ドライブラシというのは、毛を短く切った古い筆に少量の塗料をつけ、半ば乾燥させながらこするように着色していく技法で、小さな凸凹をより大きく見せ、立体感や明暗を際立たせるのに便利だ。
この「ガラモン」はもともとプラモの出来が良かったので、組み上げて塗るだけで十分だった。
私の年代はガンダム直撃なので、こうした技術を普通に子供時代に修得している人がけっこういる。今現在、模型やフィギュアの商品開発をしている人の中には、おそらく私たちの世代のプラモ・エリートがたくさんいるのだろう。
エリートの皆さんの活躍で、組み立てたり塗ったりしなくても、誰にでも質の良い模型が手に入るようになった。
しかしこの状況では「石を投げればモデラーに当たる」ガンダム世代のような特殊な民族は、二度と生まれないことだろう……