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2009年08月01日

2009年8月の予定

 天候不順ですね。
 私は近所の米屋さんで、いつも決まった農家から仕入れられた米を買っていて、すごく安いんですが値段のわりに美味しくて気に入っています。
 ところがその農家のある地方も今年は日照不足のようで、ちょっと心配です。かげながら豊作祈願。

【8月の予定】
 諸事情により、8〜10月の今後三ヶ月間、記事更新がどうなるか見通しが立ちません。案外普段通りいくかもしれませんが、あまり投稿できなくなるかもしれません。
 気長にお付き合いください。

【ロゴ画像変更】
 8月と言えば当ブログでは地蔵盆。
 お地蔵さまについてはカテゴリ「地蔵」からどうぞ。
posted by 九郎 at 00:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | 更新情報をチェックする

2009年08月09日

光と闇の葛城

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↑クリックすると画像が拡大します

 葛城・金剛山周辺を舞台とした中世神話「大和葛城宝山記」には、それぞれの峰に鎮座する神名や、その由来が詳しく記述されている。
 国の始まりのとき、イザナギ・イザナミが金剛杵をもって降り立ったのがヤマトの地であり、今は葛城山脈の主峰である金剛山に鎮まっている。
 葛城山に静まるのは孔雀王、またの名を一言主ノ神、飛行夜叉。
 他にも二上山に鎮座する神名や、役行者との関わりも記述されている。
 
 大和葛城山脈は、総じて西側が緩やかで東側が急峻な地形になっている。だから東の山麓にある葛城の里では、そそり立つ山影のせいで、太陽が傾き始める午後の早い時間帯には、すぐに闇が深くなってくる。
 とくに二上山麓にある当麻寺の地は、夕日の沈む様が劇的で、西方極楽浄土を描いた当麻曼荼羅や、阿弥陀来迎図のイメージと結びついて信仰を集めた。
 二上山を西へ越える竹内街道を抜けると、そこには古市古墳群があって、まさにこの山は生と死の境と受け止められてきた。
 ところがこの竹内街道を反対側から(西から東へ)辿ってみると、尾根付近までなだらかで明るい風景が続くことになる。(竹内街道竹内街道2竹内街道3参照)
 実際の日照条件では、東の「生」の領域は暗く、西の「死」の領域は明るいことになってくるのだ。
 二上山から金剛山にかけて続く葛城古道は、秋にはヒガンバナが咲き乱れる怪しの道と化し、吉野川の流れる五條市あたりまでその雰囲気は続く。
 五條市から南へは、遥か熊野へとむかう十津川街道。

 役行者の聖地である吉野からの川の流れは、徐々に幅を広げて紀ノ川となり、和泉葛城山脈の麓を並行して続く。
 大和から紀淡海峡・友ヶ島まで、100kmを優に超える逆L字を描く葛城山脈。それぞれの峰には役行者ゆかりの「葛城二十八宿」を祀る経塚がある。
 金剛山の西山麓には楠正成ゆかりの千早城址があり、和泉葛城山脈の西端あたりでは雑賀孫市(鈴木孫一)が活躍した。
 役行者
 楠正成
 雑賀孫市
 葛城山脈周辺で名を成した三人は、「神出鬼没の反逆者」という点で共通したイメージがありそうだ。

 紀見峠を越え、紀ノ川を渡った対岸には高野山への参道。
 さらに下流へ進んだ山麓には粉河寺、根来寺。
 現在の和歌山市内で大阪から続く熊野古道と交差し、加太・友ヶ島まで街道は続く。
 和歌浦、雑賀崎では古来、ハナガフルという現象が目撃されてきた。
 夕日が真西に沈むお彼岸の頃、太陽の方から様々な色の光の玉が降って来るという不思議な現象は、地元の人々に「西方浄土」のイメージと重ねられてきた。

 闇の深い大和二上山から光まぶしい和歌浦まで、山々の峰や川の流れは神仏と人を結びつけ、海で新しい旅に出る。
 それぞれの土地で物語は生まれ続ける。
posted by 九郎 at 23:17| Comment(0) | TrackBack(0) | 葛城 | 更新情報をチェックする

2009年08月14日

2009年、御盆の幻燈会

 昔、小学生向けの学習雑誌の付録に「幻灯機」がついている事が何度かありました。紙製の本体に懐中電灯を差し込み、付属のフィルムを挿入すると、灯りを消した部屋の壁面に小さな絵がぼんやりと映し出されました。
 自分の手で小さな映画館を作ったみたいで、とても興奮したことを覚えています。

 このカテゴリ「幻燈会」では、自作の映像作品を紹介していきます。
 サイズの小さい簡易な映像作品を、紙製の幻灯機で楽しむような雰囲気で進めて行きたいと思います。


 第一回目のタイトルは「死出のブルース」
 以前カテゴリあの世で紹介した「中陰和讃」の世界を死出のブルースにのせて、簡易アニメーションにしてみました。

posted by 九郎 at 01:53| Comment(0) | TrackBack(0) | 幻燈会 | 更新情報をチェックする

2009年08月16日

イトトンボ

 お盆が過ぎて行く。
 今年も著名な方々の訃報が続いた。
 中には私の思い入れ深い人も何人かいた。
 私の親しい人も逝った。

 小さな火を焚いてお盆の迎え、送り。

 近所の田んぼを通りかかった時、イトトンボを見かけた。

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 もう何年ぶりに見ただろうか。
 軽く十年以上はイトトンボを見ていなかった気がする。
 子供の頃は、夏になると水辺の草むらでいくらでも見かけた。
 爪楊枝のような細い体に鮮やかな水色の模様が浮かび、音もなくフワフワ浮かんで見える虫。
 普通のトンボが耳元をよぎると「バサバサ」音が聞こえるが、イトトンボはそんな風に筋力で飛んでいる雰囲気はない。
 この世の重力の法則から外れているような、不思議な虫。

 色々昔のことを思い出したお盆だった。
posted by 九郎 at 22:56| Comment(0) | TrackBack(0) | 季節の便り | 更新情報をチェックする

2009年08月23日

盆踊りは巡る

 盆踊りが終盤を迎えている。
 今年は近所で三ヶ所ほど回れた。

 明治時代のとある地方の資料を読むと、当時は村々で少しずつ日程をずらして夏祭りが行われ、夏の間はずっと近隣どこかしらで櫓が囲まれていたという。
 踊り好きの老若男女は夜毎繰り出しては夜を徹して舞い踊り、下ろしたての下駄の歯が日程の一巡する頃には磨り減って無くなっていたという。
 電気が通わず、娯楽の少ない時代の盆踊りは、現代とは比べ物にならないほどの祝祭空間だったのだろう。

 もう十年以上前になるが、そうした昔ながらの盆踊りの雰囲気が残っているのではないかと思わせる風景に出会ったことがある。
 大和や熊野の山々の更に奥、奈良県十津川村の「武蔵」という小さな山村で行われた「大踊り」だ。
 今は使われていない小さな小さな学校校庭の会場、両手に扇を持ち、「廻らない」不思議な踊り。
 昔描いたスケッチに少し着色してアップしておこう。

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 修行と称してよく熊野の山奥を歩き回った私とは言え、本来縁もゆかりも無い土地の盆踊りなのに、なぜか子供の頃のことを懐かしく思い出してしまう、夢のような体験だった。

 私が子供の頃を過ごした地では、小山のふもとの観音堂の石段を降りたところにある公園で、毎年盆踊りが行われていた。
 祖父母の家を出発して暗い夜道を抜け、夜の公園を訪れてみると、昼間の様子とはまったく違う、子供にとっては「異世界」が現れていた。
 高く組まれた櫓を中心に提灯が明るく揺れて、浴衣の人々が太鼓の音に合わせて踊っている。
 子供の私は陶然としながらその風景を眺めている。
 そして踊りの輪の内側に、小さな子供達の一段が楽しげに駆け回っているのをみつけ、たまらなくなって自分もその中に加わる。
 中に一人、少し年齢の高い踊り上手な子がいて、私の目にはとてもカッコよく映った。
 見知らぬその「お兄ちゃん」のあとを追い、手振りを真似ながら時を忘れて踊り、巡った……


 毎年の盆踊りの時、輪の中に小さな子供たちが混じって楽しそうにしているのを見ると、色々な記憶が巡ってくる。
posted by 九郎 at 22:51| Comment(0) | TrackBack(0) | 原風景 | 更新情報をチェックする

2009年08月24日

地蔵盆2009

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 夏の終わり、8月24日ごろは「地蔵盆」
 最近はその前後の土日に行われることも多い。
 地蔵盆は子供のための行事。しかし地蔵盆が行われるような昔ながらの地域では、子供が少なくなってきていることもあり、集まりやすい日程にずらすそうだ。
 このへんの日程調整は他の民俗行事でもよく行われるようになってきた。
 普段ひっそりとした辻のお地蔵さまが提灯で飾られ、積み上げられたお供えのお菓子目当てに子供たちが駆け巡る。
 多少日程がずれても、その風景が残った方がいいのは確かだ。
posted by 九郎 at 08:22| Comment(0) | TrackBack(0) | 地蔵 | 更新情報をチェックする

2009年08月30日

夏の思い出2009

 今年の夏、最後の「お祭り」開催中ですね。
 当ブログでは基本的に「そのての話題」には触れないことにしています。(関心が無いわけではありません)
 ネットでも今現在盛り上がっている最中ですが、ここでは一息ついて、夏を振り返ってみましょう。

 今年は日照不足ということで、行き付けのお米屋さんのブログ情報によると、米の出来が心配されているようです。先日そのお米屋さんから電話があって「ジャガイモ3sプレゼントに当選しました」とのこと。さっそくずっしり重い袋を頂いてきて、素揚げやポテトサラダに。
 これからしばらくジャガイモ尽くしです。

 涼しい夏だったとは言え、体感的にはやっぱり夏は暑いもの。
 暑い夏を少しでも快適に過ごすために、当ブログではこれまでにも「打ち水」や、沖縄的生活を色々紹介してきました。
 今年の私はジャスミン茶をよく飲みました。ジャスミン茶は沖縄では「さんぴん茶」という名前でよく売られていて、ペットボトルもあります。冷やしたのは爽やかな飲み口で、暑い時にはお勧めです。

 今年は散歩していると、家々の軒先やベランダ、囲いなどで、よくゴーヤーが植えられているのが目につきました。食用に実を育てているというよりは「緑のカーテン」の効果をねらったもののようです。

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 写真ではゴーヤー以外にアサガオなどもからんでいますが、細く楚々とした茎に、掌のような葉っぱがたくさんついて、風に揺れるさまはいかにも涼しげです。
 私は「温室効果ガスによる地球温暖化」という、単純化された「不都合な真実」ストーリーは、ちょっと保留にして鵜呑みにしないようにしようと思っているのですが、都市部の「ヒートアイランド現象」を緩和する試みとして、この「緑のカーテン」は今後も広まって欲しいですね。

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 地蔵盆の提灯が揺れ、子供達の歓声とともに消えていくと、もうすぐ夏休みは終わり。
 いつの間にか空き地に茂ったネコジャラシにも秋の空気が漂います。

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 夏の終り、当ブログではこの「音遊び」を。

【真夏の夜の夢】(4分/mp3ファイル/7MB)ヘッドフォン推奨!
posted by 九郎 at 21:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 季節の便り | 更新情報をチェックする

2009年08月31日

夏休みの工作

 以前、1/1ガンダム建立という記事で、ガンダム30周年記念イベントのことを紹介しました。
 この8月中に家電量販店のおもちゃコーナーを通りかかったときに、かの1/1ガンダムのデザインをそのまま縮小した1/144ガンダムのプラモデルを見つけてしまいました。


●HG1/144 RX-78-2 GUNDAM Ver.G30th (バンダ)

 価格が安かったので即買い。実物を見に行けなかった心を慰めました。
 時間が無くてまだ作っておらず、箱を開けて眺めただけなのですが、それだけでもメーカー側の「本気」がうかがえる代物です。80年代のガンプラブームを過ごした元・少年は、是非手に取ってみてください。

 その売り場の近くの棚で、食玩のミニチュアのお城のシリーズ「日本の名城 城郭コレクション」が目に入りました。安土城が含まれる「第一章」が一箱だけ売れ残っていたので運試しに買ってみると、ドンピシャリ!

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 手のひらサイズですが、かなり精巧に再現されています。
 久々にプラモ魂に火がついて、もう少し大きな安土城も購入。



 三品合計で2500円ほど。プラモは安い趣味です。(ただし「コレクションに走らなければ」という条件は付く)

 
 安土城には子供の頃から関心がありました。戦国の魔王・信長の城で、現存していないことや、他のお城とは一線を画す、独特のデザインをしていることが魅力でした。
 確か小学六年生だったと記憶していますが、夏休みの工作に、ボール紙やダンボールで、巨大な安土城を作ったことがありました。
 小学生の工作ですからきちんと図面を引いたものではもちろんなく、最上階から順に、下へ下へと作りおろしていく手順を踏みました。
 ところがこの安土城、上から二層目が八角形になっています。
 四角形の最上階を八角形の屋根の上にうまく繋ぐのが難しく、そこでかなりの日数を費やしてしまいました。
 結局、夏休み最後の日に八角形から下を、やっつけで一気に作ってしまわなければならなくなり、夢に描いていたものよりかなり雑なつくりになってしまいました。

 その心残りは今でもなんとなく残存していて、安土城についての資料をごそごそと集めてみたりしています。
 今現在の私の認識では、安土城はkなり宗教的な意味合いの強い建築物で、信長も「合理的無神論者」という一般のイメージでは括れない人物だったのではないかと思っています。
 そうした諸々を叩き込み、いつかまた……

 デアゴスティーニの安土城をつくるにも、一瞬手がのびかけたんですけど、私がやりたいのは「自分の解釈による安土城の再現」なので、なんとかスルー。 
posted by 九郎 at 21:21| Comment(0) | TrackBack(0) | 季節の便り | 更新情報をチェックする