いずれこのブログでもカテゴリ「ワタリガラス」としてまとめてみたいのだが、思い入れが強い分、なかなか語りだせないでいる。
ここ一年ほどは雑賀衆、とりわけ八咫烏の紋を背負って戦国の世を駆け抜けた雑賀孫一という人物のことを探究しているのだが、これも偶然とは思えない縁を感じている。
最近、その八咫烏の折り紙がちょっとした話題になっていることを知った。サッカーワールドカップの日本チーム応援企画で、日本サッカー協会のシンボルにもなっている八咫烏を、紙で折って盛り上げようという趣旨らしい。
私はサッカーには疎く、このお話も本当に最近になるまで知らなかった。
いったいどんな折り方でどんな仕上がりなのか、さっそく公式ページから四種類の折り図を収得して試してみた。

まずは初級編。
極めて簡単な折り方で、おそらく小学校低学年でも大丈夫だ。
八咫烏の特徴である「三本足」は表現されていないが、とぼけた感じの味わい深いカラスの姿が出来上がる。

次に中級編。
これも簡単な折り方。今回は折った紙の色のせいか、鳩みたいになってしまった(笑)

そして上級編。
けっこう難しいが、協会のシンボルマークに近いデザインが、一部ハサミの切り込みを入れることによって見事に表現されている。
折りあげると満足感のある作品だ。

最上級編。
たしかに凄く難しい。難しいのだが、個人的には完成させてもちょっと微妙な感じで、喜びは少なかった。
一番目の初級編と、三番目の上級編がお勧めか。
ところで、私が最近ハマっている前川淳「本格折り紙」という本の中に、折り鶴のバリエーションとして「三つ首の鶴」という折り方が紹介されていた。
切り込み無しで首が三つある鶴が折れる。

折ってみてすぐに思ったのは、
「これ、頭と尻尾を逆にしたら八咫烏になるのでは?」
ということだった。
さっそく折ってみた。

立体感をつけてみたり色々試しているうちに、ややいじり過ぎてしまったかもしれない。

あまりリアル造形指向に傾くと、折り紙で表現する意味合いが薄れてくる。折り紙は本質的には「抽象化」「見立て」のジャンルなので、なるべくシンプルな方がいい。
そこがまた難しい。
難しいが、ハマってしまう(笑)