2010年09月05日

一家に一台

 たこ焼き機を買った。
 この一行に対する反応は、読む人の住む地域によって大きく二つに分かれるだろう。
 関西圏以外の人が読むと「へ〜、自分の家で焼くなんて、たこ焼きがすごく好きなんですね。もしかしてたこ焼きマニア?」と思われるだろう。
 ところが京阪神を中心とする関西では、たこ焼き機は「一家に一台」が常識なのだ。むしろ、他の地域で「一家に一台」の常識が通用しないことを知って、驚愕したりもする。
 たこ焼きと言えば縁日の夜店を連想するのが全国的なイメージだと思うが、関西ではそうした仮設店舗以外でも、常設の専門店が数多く存在する。最近は全国チェーン展開している店もあるので、「町のたこ焼き屋」という概念も、全国的になってきたかもしれない。
 それに加えて関西では、外のお店でたこ焼きを買うだけでなく、家でもたまに作ると言う人が非常に多いのだ。

 私がどちらに属するかは、長く当ブログを読んでいる人はよくご承知のことと思うのでわざわざ書かない。

 私が買ったのは、↓このような感じのモノ。

season-99.jpg


 電熱式で22個いっぺんに焼け、しかも鉄板部分が着脱になっている。これで1480円は安い!
 鉄板が着脱できないものなら980円ぐらいからある。何度か780円というのも見たことがある。
 ただ、やっぱり後始末を考えると着脱式の方がいいのだが、そうなると2000円越えが相場になってくる。
 なんとか着脱式で安いのが無いかと、ホームセンター等に行くたびに探しているうちに、十年以上経ってしまった。前から薄々自覚はしていたのだが、私はもしかして馬鹿なのだろうか(笑) 
 どちらにしても安い買い物なのだから、さっさと好きな方を買えばよかろうと思われるかもしれない。しかし、鍋やフライパンのような生活必需品とは違って、たこ焼き機などは無いなら無いで不自由のない代物なのだ。たま〜に思い立ってやる趣味のようなものなので、極力無駄遣いは避けたかった。
 この十年ほど、何度も着脱式で1980円ぐらいのものをレジに運びそうになってきたが、その度に思い直してそっと陳列棚に戻してきた。途中から意地になって「これだけ何年も粘ったんだから、半端に高いモノは絶対買えない!」と根性が座った。理想のたこ焼き機と出会うことこそが目的になり、完全に探すこと自体が趣味の世界に入っていた。
 そして本日、とうとう1480円のモノと出会ってしまったのだ。
 この感慨を適切に表現する言葉を、私は持たない。
「もう、ここらでよか……」
 西郷どんのように重々しく呟いた私は、その商品をむんずとつかみ、ゆっくりとレジに進んだのだった。

 そして、家に帰った。
 数週間前の夏祭りの季節を思い出しながら、紅ショウガの効いたたこ焼きを焼いた。
posted by 九郎 at 23:39| Comment(2) | TrackBack(0) | 季節の便り | 更新情報をチェックする