私が毎年楽しみにしているのが、サクラ。
春に花見をしたサクラ並木に行ってみれば、緑から黄色、赤までの、様々な色合いが楽しめる。

落ち葉は、実は「生もの」だ。
落葉の絨毯の中で目を引くのは、まだ落ちたばかりの葉。

みずみずしく鮮やかな色合いは、数時間しか持たない。
写真を撮るなら持ち帰ってすぐにしないと、みるみる葉っぱはくすんでいってしまう。

今はもう、すっかりサクラの葉も散ってしまったが、そのかわり、すでにつぼみは用意されている。
今年はあたらしくハマった葉っぱがある。
通りかかった公園で、ふと見上げると、その樹はあった。

幅広なウチワのような葉っぱ。
深紅のものもあれば、黄色いのもある。
緑に血管の浮き出たようなのもある。
同じ木の葉に踊る、無数の色と模様。

調べてみると、ナンキンハゼという樹種らしい。
野暮な人間なので、この年までこんなきれいな葉っぱに気づかなかった(笑)
まだまだ知らない植物がいっぱいあるのだろうな。
掃き集められた落ち葉の山までが、ものすごく美しい。

落ち葉拾いは、それだけで楽しく完結しているのだけれど、もう一歩進めれば「拾った葉っぱを描く」という楽しみもある。
私は今、バタバタしていて、描いてみる時間が取れなかった。
来年こそは。
最後に、今年見つけた「落ち葉の達人」の絵本をご紹介。
●「落ち葉」平山和子 平山英三(福音館書店)
全編、葉っぱ尽くし。
拾う、観察する、描く、撮る。
目で味わう葉っぱワールド。