本日2月15日は涅槃会。
お釈迦様が涅槃に入ったとされている日。
子どもの頃、内には手塚治虫の「火の鳥」シリーズと「ブッダ」があった。
漢字の読めない頃からページをめくり、物語の中に没入していて、それが私の仏教的世界観との最初期の出会いになったと思う。
手塚治虫本人も書いているように「ブッダ」は仏伝を素材にした手塚流SF作品で、主要登場人物やエピソードの大半が創作。この作品をもって仏教一般を論じることはできないと思うが、作品としては極上であることは間違いない。
仏教との最初期の出会いがこの作品であったことは、とても幸運だったと思う。
物語の終盤、張り巡らされた伏線が次々に結ばれていく様は圧巻だ。
そしてブッダ入滅の時、現れたのは、少年の頃からずっと導いてくれた謎の老人・ブラフマン。
二人で手を取り合って「涅槃」に入っていく静寂のイメージは、とても印象的なラストシーンだった。
涅槃というものが何処であるのか、今も考え続けている。