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2011年03月02日

2011年3月の予定

 ちょっと予定立ちません!
 出来ることを出来るときに出来るだけ!

 ロゴ画像はなんとなく源太夫な気分で。
 ひたすら西へ西へ。
posted by 九郎 at 10:47| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | 更新情報をチェックする

2011年03月03日

おりがみ雛人形2011

 三月三日は雛祭。
 当ブログでは毎年、おりがみ雛人形をじわじわ作り続けています。
 今年は三人官女を折ってみました。

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(クリックすると画像が大きくなります)

 一応、立体作品なので後姿も再現しています。

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(クリックすると画像が大きくなります)

 PC画面で実物大に近いように一体を拡大すると、こんな感じです。

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 一辺12cmの正方形から、上半身と袴をそれぞれ折った後、接着。
 持ち物は一変3.5〜4cmの正方形から折り、頭部と共に本体に接着しています。

 折り方は以下の本を参照しています。


●「おりがみ歳時記(春)」河合豊彰(保育社)
 言わずと知れたおりがみ師・河合豊彰の主著「おりがみ歳時記」の一冊。
 内裏雛に三人官女、五人囃子に左右大臣、仕丁、アクセサリーや持ち物まで折り尽くして見事な五段飾りを完成できる。
 難易度はけっこう高いかもしれないが、伝承おりがみの雛人形や、立ち雛など、比較的易しい折り方もあわせて掲載されているので一安心。


 今回は脇役を作りましたが、主役の内裏雛も過去記事で制作しています。
 未見の人は是非ご一読!

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 おりがみ雛人形に関する記事は、以下にまとめてあります。
 おりがみ雛人形まとめ
posted by 九郎 at 22:48| Comment(0) | TrackBack(0) | 紙(カミ) | 更新情報をチェックする

2011年03月08日

常在遍路2

 ここ十年来愛用していたウエストバッグが、ついに破損した。
 ベルトのフックの部分のプラスチックに亀裂が入って、ゆるくなってしまったのだ。
 日常使用ならまだ大丈夫かもしれないが常在遍路の精神から言えば、新調しなければならない。
 山に入った時、いきなり使用不能になられると、非常に困る。

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 小型で造りもシンプルだったが、容量がほど良くて使い勝手が良かった。
 歩くとジッパーのつまみがチリンチリンと小さく鳴って、山ではたぶん動物避けに役立ってくれていたはずだ。
 昨年は愛用のリュックを処分した。
 これで私のここ十年来の山行きのバッグ類は、全部交換されることになる。

 友よ、さらば。
posted by 九郎 at 09:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 熊野 | 更新情報をチェックする

2011年03月11日

何もできませんが

 午後から震災と津波報道で大変なことになっていますね。
 何もできませんが、皆さんのご無事をお祈りします。
 とくに、今現在救助を必要とされているであろう、数多くの皆さんに。

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 私は阪神大震災を被災しましたので、その経験からいくつか書いてみます。
 まず、被災者の皆さんはさぞ不安な時間を過ごされていることと思います。
 ここ一日二日は公的機関の救援も後手後手に回ると思いますので、動ける人は率先して周囲の情報収集に努めた方がいいと思います。広域情報については報道に耳を傾けることが大切ですが、今皆さんがいる周辺の事情については、たぶん皆さん自身が一番知り得る立場にあると思います。
 
 次に被災地の知人に支援物資を送ることを検討している人へ。
 非難所での食糧事情は、おにぎりやカップ麺、缶詰や缶飲料、ペットボトルが中心、。甘いものも辛いものも、味の濃いものが続きがちになります。
 一日二日なら大丈夫なのですが、三日もそうした飲食物が続くと、薄く塩味のついたおにぎりでも、もう見るのも嫌になってきます。
 私の経験では、白飯のパックやミネラルウオーター、缶詰なら水煮タイプの、味つけの薄いものが、非常にありがたかったです。

 今回は津波の被害が酷いようですね。
 以前にも一度書いたことがありますが、津波は高さに関わらず、全部非常に危険です。
 たとえ30〜50センチ程度の予想でも、絶対に水辺に近づかないでください。
 津波は単なる波とは全く違います。
 数十センチの波ではなく、数十センチの濁流が突然出現するものと考えてください。
 特に湾の奥や河口付近等、地形的に押し寄せた津波が集中する箇所は、非常に危険です。
 今回は、日本列島周辺のあちこちで地震が起こっていますので、しばらくは海辺に近寄らない方がいいと思います。

 最後に、今回最も心配されるのが、福島の原発震災の件です。
 ここ数日、関連ニュースにくれぐれも注意を払ってください。

 以上、取り急ぎ記事にしておきます。
posted by 九郎 at 22:47| Comment(0) | TrackBack(0) | | 更新情報をチェックする

2011年03月13日

しぶとく、無理せず、淡々と

 今回の巨大地震の実態が徐々に明らかになりつつある。
 当日から注意を払ってきた福島の原発震災は、やはりかなり深刻な事態が進行している。
 いたずらに不安を煽るつもりはないが、政府や電力会社の公式発表は、パニックを避け、責任を回避するために、進行している事態を過小に表現することはあっても、多数に上る被災住民のために最悪を想定して念を入れた内容になることは無いだろう。
 これまでの公害や巨大災害、事故の例を考えれば、そうしたものの見方は「世間智」として当然考慮に入れておかなければないだろう。
 巨大災害、巨大事故が起こった場合、公的な救援をただ漫然と待っていることは、自分と周囲を守るためのベストな選択とは言えないと思う。
 これは阪神大震災を潜り抜けてきた者の、実感である。

 できる限り冷静に、できる限りの情報を集め、自分の頭で判断するしかない。

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 原発震災については、昨年刊行された以下の本で、かなり詳細に検証されていたのだが、残念ながら現実に対策がとられることはなかった。


●「原子炉時限爆弾」広瀬隆(ダイヤモンド社)

 被災者の皆さんには、なんとかこの一週間を生き延びていただきたい。
 一ヶ月後、半年後には今のサバイバルとはまた別の戦いが始まることを、阪神大震災被災者は知っている。
 しぶとく、無理せず、淡々と、まずは今を生き延びてほしい。
posted by 九郎 at 23:43| Comment(0) | TrackBack(0) | | 更新情報をチェックする

2011年03月15日

地球は泣かない

 以前にも一度、似たようなことを書いたことがあるが、私は「地球が泣いている」というような表現があまり好きではない。
 地球は泣きもしないし怒りもしない。
 ただそこにあり、自然界の法則に従って変化しているだけであって、地震も津波もあるときにはある。
 人間はそれも含めて、地球に「間借り」させてもらうしかない。

 よく使われる「地球環境の破壊」と言う表現はしょせん人間本位のものであって、人間が破壊しているのは「人間にとって都合の良い環境」だ。それは「害虫・益虫」という表現と同種の発想で、虫自体には本来「害」も「益」も無い。
 今後地球環境が人間の手によって、人間にとっての地獄と化そうとも、地球は急に消滅してしまったりすることなく、ずっと長く付き合ってくれるだろう。その「人間にとっての地獄」の中で、人間を含めた生物を育む事を止めたりはしない。地獄で活動し最後までつきあってくれる唯一の仏・地蔵菩薩と同じく。

 今回の震災の被害を「天罰だ」と表現した者がいるらしい。
 別に人類の中にそういう人間がいて悪いわけではないが、その人間は作家で、政治においても責任ある立場であるということだ。
 天変地異を人の徳性と結び付けて考えるのは、仏教でも他の宗教でも史上いくらでもやってきていることで、珍しいことではない。

 ただ、私はやっぱり嫌いだ。
 内心で思ったとしても、このタイミングでこの発言をメディアにのせる神経は、信じ難い。
 良い悪いは言わない。
 ただ、嫌いだ。
 もっと言えば、正直「おまえが天罰で死ね」と思う。
 しかし、そんなに都合よく天罰とやらは下らない。

 良かったな、糞爺。

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posted by 九郎 at 01:27| Comment(2) | TrackBack(0) | | 更新情報をチェックする

2011年03月16日

良き家庭人が人を殺める

 日を追うごとに、福島の原発震災が深刻度を増している。
 震災当日から、とくに関連ニュースに注意を払ってきたが、もう「いたずらに不安を煽るな」などという次元ではなくなっていると思うので、私は私で当ブログにアクセスする200人前後の皆さんにむけて、思うところを一人称で書きとめておく。

 まず福島で何が起こっているかについては、一度紹介した以下の本が参考になる。

●「原子炉時限爆弾」広瀬隆(ダイヤモンド社)
 昨年刊行された本だが、巨大地震や津波による原発施設の破壊、冷却水の消失や、その後の被害等について、ここ数日起こっていることがほとんどそのまま描写されているように感じる。
 壊滅的な事故が起こってしまった今となってはむなしい限りだが、それでも今現在何が進行しているのか知りたい人、なぜこうなったのかを知りたい人は、ぜひ手に取ってみてほしい。


 原発震災の関連ニュースを見聞きしていて、心の底からうんざりしたことがある。
 それは政府や東電関係者が度々口にする「事象」という言葉だ。
 以前にも原発でトラブルがあった時に関係者が度々口にし、記者連中に「事象って何ですか! 事故じゃないんですか!」と突っ込まれていた記憶があるのだが、今回は誰もこの言葉に対して突っ込まない。
 言葉一つにこだわっていられないほど切羽詰まった報道陣と、そんな絶望的な状況の中ですらかたくなに「事故」を「事象」と言い換え続ける関係者達。
 爆発前の映像ばかり流して、無残に破壊された原子炉建屋をなかなか放送しないTV局。
 私はこのような者たちが口にする「人体にただちに被害が生じることはありません」という言葉を、基本的に信用することはできない。

 これまで日本で発生してきた公害や巨大災害、原子力事故の経緯を思い返すと、「加害者」にあたる側が「被害者」にあたる側に正確な情報をよこすことは、およそ望めないと考えられる。
 被害情報は過少に申告し、被害者認定は極めて厳しくし、多人数の被害者は横のつながりを断たれ、分断・孤立化され、差別の構図を押し付けられ、補償は極限まで切り詰められるだろう。

 ちなみに今回の震災被災者を「天罰」と表現した輩は、過去に水俣病の被害者に対して、責任者でありながら極めて差別的、侮蔑的なふるまいを続けた当人でもある。

 連日、原発震災の関連ニュースで、見るだに不快な責任回避の言動を続ける東電関係者諸氏は
、現在進行形で原発の周辺住民の皆さんの生活と健康を徹底的に破壊しつづけている。
 それを罵倒することは容易いのだが、やりきれないのは彼らにも守るべき家庭があり、健康があることだ。
 彼らはそれぞれの職責に忠実であることで家庭を守り続けてきたのであって、その点は今避難所で地獄を見せられている被災者の皆さんと何ら変わることは無い。ましてや事故現場で文字通り生命を削りながら事態の打開を模索している作業員の皆さんを責めることなどできるはずもない。
 家庭を守るために懸命に働いてきた結果が、多数の人々を地獄に叩き落とし、今後も責め苦を味わわせ続けることになってしまうことについて、彼らがあれこれ苦悩せぬはずはない。

「なぜこんなことになってしまったのか」

 電力を湯水のように浪費してきた私の両手もまた、綺麗なままではない。

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posted by 九郎 at 02:19| Comment(0) | TrackBack(0) | | 更新情報をチェックする

2011年03月17日

広瀬隆さんのレポート

 当ブログでもたびたび紹介してきた以下の本の著者である、広瀬隆さんがweb上で今回の震災に関するレポートを発表している。


●「原子炉時限爆弾」広瀬隆(ダイヤモンド社)

 本の入手が困難な人は、是非このレポートを一読してほしい。

 破局は避けられるか――福島原発事故の真相
    ジャーナリスト 広瀬隆

posted by 九郎 at 22:29| Comment(0) | TrackBack(0) | | 更新情報をチェックする

2011年03月18日

棄民会見

 福島の原発震災では、相変わらず胡散臭い公式発表が続いている。
 観測された放射線量がどれだけ上昇しようとも、決まり文句のように「ただちに健康被害が出る値ではない」と説明している。根拠として、レントゲン撮影やCTスキャンとの対比が数値で説明されている。
 しかしながら、そうした比較自体がおかしいことは、私のような素人でも一瞬で理解できる。
 ごく短時間で終わる医学検査で浴びる放射線量と、長期間にわたって浴び続けなければならない原発から漏えいした放射性物質からの線量が、同じ時間だけ切り取られて比較されるのは根本的におかしい。
 なぜこんな稚拙とも思える虚偽によって安全宣言が出されるのかと言えば、答えはおのずと導き出されてくる。
 国と東電の利害が一致しているのは、今後の周辺住民や現場作業員に対する補償や救済だろう。
 公式見解として「ただちに健康被害が出る値ではない」と言い続け、避難範囲を狭いままに限定しておいた方が、補償や救済にかかる金を「節約」できるからではないか。
 健康被害と汚染源の因果関係が証明困難であることを盾にとって、補償・救済を出来る限り削減していく手口は、これまでの公害対策の例を見れば明らかだ。

 また、今回の福島原発の事故を「想定を大きく上回った千年に一度クラスの巨大災害だったから」と理由づける論調もよく目にするが、ここにも虚偽がある。
 確かに震源地のエネルギーが巨大であったことは間違いないが、福島第一原発で観測された震度は6強だったとされている。
 これらの数値は「千年に一度」などと大仰に説明されるようなものではなく、当然の安全対策として想定されていなければおかしい。
 巨大地震や津波は天災であるから、その被害については諦めざるを得ない面もあるが、今回の原発事故は完全に「人災」だ。
 その「人災」被害者を遺棄するために、政府や東電の公式発表が利用されているように見えて仕方がない。

 そしてこの「人災」の尻拭いは、事故現場の処理にあたる作業員の皆さんの生命を削ることで続けられている。
 彼らの命がけの活動を英雄視するむきもあるが、私はそんな無邪気なことはできない。
 周辺住民のためのとてつもなく尊い働きであると同時に、やりきれないことだが原発利権で肥え太る者たちが生み出した「人災の尻拭い」という側面もあるからだ。
 TVで「ただちに健康被害が出る値ではない」などと、平然と嘘をついている輩は皆、今すぐに現場作業員の皆さんと交代してくるべきだろう。
 幸い求人情報によると、応募資格は年齢、スキル・経験、学歴、全て不問であるようだ。

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posted by 九郎 at 23:39| Comment(0) | TrackBack(0) | | 更新情報をチェックする

2011年03月19日

寄り添いましょう

 被災地から他地域への疎開が始まっているようですね。
 
 私は阪神大震災で被災し、しばらく親元に疎開してからまた戻ったのですが、その経験から少し今回の被災者の皆さんに書いておきたいことがあります。
 この記事がどれだけ実際に届くのかわかりませんが、ともかく書いておきます。

 特に関西以西に疎開する場合、現地に到着すると、あまりに被災地と違いすぎる現実に驚かれることと思います。東日本の太平洋側を広範囲で破壊したあの凄まじい震災ですが、関西以西では今のところほとんど目立った影響がなく、平穏そのものに見えると思います。
 私も親元に避難した時に感じたのですが、「あまりに環境が違いすぎて、全く感覚が通じず、話も通じない」ということでした。
 現地の避難所では同じような境遇の皆さんが身を寄せ合っていて、災害の恐ろしさについて何も言わなくても通じ合える感覚があったと思うのですが、その場を離れてしまうとまるで言葉の通じない別世界に迷い込んでしまったように感じる皆さんも多いと思います。
 これまで耐乏生活が基本で、疎開先でも切り詰めて生活を守っていかなければならないと思いますが、周囲がごく普通の生活を送っている中でそれを続けるのは、つらさが伴うと思います。
 できるだけ、一人とか一家族だけで孤立して疎開せず、まとまった人数の被災者が集まれる疎開先を探されるのが良いと思います。
 やむを得ず孤立した状態になる場合も、ほかの被災者の皆さんと連絡を密にとれる方法を見つけて、これまでの体験やこれからの生活について、語れる場を確保してください。
 疎開できればいったんサバイバル生活からは解放されますが、また新しいつらさが始まることになると思います。
 どうかくれぐれも一人で思い悩まないようにしてください。


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posted by 九郎 at 23:16| Comment(0) | TrackBack(0) | | 更新情報をチェックする