2011年08月27日

「かわいさ」と「いかつさ」の狭間

 鉄甲船の箱型矢倉の上部を工作する。
 安宅型軍船の場合、ここには館のような「やぐら」が立っているとされる。
 信長の鉄甲船は通常の安宅船よりもサイズが大きく、また信長の派手好みの性格から、城の天守のように立派なものが再現イラストで描かれることが多い。
 中には大小のやぐらが二連で描かれているものもあるが、今回の工作作品は「寸詰まり」のSDなので、寸法的に一つしか作れない。

 組み立てたものを船首側から撮ってみる。

umi-16.jpg


 軍船なのでシンプルな小屋型の方が良いかと思い、アイスの棒で作ってみたのだが、箱型矢倉の上に乗せてみるとなんだか可愛らしい犬小屋がビルの屋上に置いてあるみたいになってしまった。

 これはいかん! 

 と、犬小屋に各種装飾を施し、ディフォルメした中にも「いかつさ」を表現してみた。
 手持ちの角棒や、キットに入っていたパーツなどを適当に貼りまくる。
 工作なのでこういうところは難しく考えずに楽しんでやった方がいい。

 史実としても、この箇所は船大工ではなく城大工が担当していたらしいので、信長の鉄甲船の場合はもしかしたら安土城の天主の面影があったかもしれない。

 船尾側から見ると、こうなる。

umi-17.jpg


 貫通している「棒」は、帆柱。
 知らない人が見ると「ありえん!」と思うだろう。
 私もまだ完全には納得していないのだが、驚くべきことに安宅型軍船の帆柱は、収納時には本当にここを貫通していたらしいのだ。
 安宅船は通常は風を受けて帆走出来るのだが、戦闘時には帆が火責めの標的になり易く、また小回りを利かせるために、帆柱ごと収納して櫓で漕いでいた。
 通常航行時にはこの帆柱を引き抜いて、綱なども使いながら立てていたらしい。
 それはわかるのだが、なぜわざわざここを貫通させる必要があったのだろうか?
 やぐらの横に置いといては駄目なのだろうか?

 ともかく、安宅船の外見的特徴の一つなので、ここはそのまま再現しなければならない。

 一応、帆が立つようにも考えてある。

umi-18.jpg


(つづく)
posted by 九郎 at 23:43| Comment(0) | TrackBack(0) | | 更新情報をチェックする