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2011年10月23日

子供時代の妄想

 ふとした瞬間に、とくに脈絡もなく、子どもの頃考えていたことが蘇ってくることがある。
 中には大人になってから考えるとかなりおかしなものもあるが、子供だった当時はけっこう真剣に考えていたりする。

 小学生の頃、近所の池によく網や釣竿を持って出かけた。
 春から夏にかけては獲物が色々いたので、低学年ころから飽きずに何度となく行った。
 ザリガニなどをすくっていると、よく網の中に↓こんなものが紛れ込んでいた。

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 記憶だけで描いているので実物とは少し違っているかもしれないが、横幅3センチほどの黒くてかたい謎の物体だった。
 よく見ると、池の水面にいくつもプカプカ浮いていた。
 小学生低学年ごろの私は、形状から妄想してこの物体を「蝙蝠の卵」だと思っていた。
 夜になるとこの卵がかえって、空を飛びまわる蝙蝠になるのだと思っていた。
 その証拠に、夕方ごろ以降の池の周りでは、よく蝙蝠を見かけるじゃないか……


 今から考えれば、なんらかの水草の種だったんだろうなと想像はつく。
 試しに何度かネット検索してみれば、さほど労せず正解に辿りつけるだろう。

 ただ、なんとなくお手軽に正解を知ってしまいたくない気分が今はある。
 ン十年前の幼い妄想を、もうしばらく味わっていたいような。
 
posted by 九郎 at 23:14| Comment(0) | TrackBack(0) | 原風景 | 更新情報をチェックする