ちょっと忙しくて記事にするのが遅れてしまいましたが、まだ旧暦3月3日には間があるということで……
当ブログで毎年じわじわ作り続けているおりがみ雛人形シリーズです。
これまでのまとめはこちら。
今年は小道具の一つとして、「御所車」を折ってみました。
牛、幌、台車、車輪×2のパーツからできています。
幌と台車は同じ大きさの正方形、牛はその正方形×2の長方形、車輪は元の正方形を半分に切った長方形からスタートすると、パーツ間の大きさのバランスが良くなるようです。
ハサミによる切り込み無しでできます。
私の場合は、10cmの正方形で幌と台車、10cm×20cmの長方形で牛、5cm×10cmの長方形2枚で車輪を作り、ちょうど手のひらサイズくらいになりました。
車輪はかなり紙に負担をかける折り方なので、和紙を使ったほうがいいでしょう。
牛は折りが重なるので、薄い紙が使いやすいです。
折り方は、これまでにも何度か紹介している以下の本を参照しています。
●「おりがみ日本の四季」桃谷好英(誠文堂新光社)
おびな、めびな、左右大臣、三人官女、ぼんぼり、桃の花、御所車、牛、御膳、御椀、菱餅の折り方が掲載されており、コンプリートするとけっこう豪華な段飾りになるはずです。
2013年03月08日
2013年03月18日
NO NUKES,MORE UKES!
記事にするのが遅くなったが、この間の日曜日の3月10日、大阪中之島の反原発デモに参加してきた。
3.11の東日本大震災から2年を前にしての大規模抗議行動だった。
ライブ等のイベントは午前中から始まっており、まずまずの滑り出しだったのだが、正午を過ぎたあたりから強風が吹き荒れるなど天候が悪化。午後一時ごろからは雨が降り始めてしまった。
そうした悪天候にも関わらず、参加者きわめて多数の盛況だった。
当日の大阪中之島はいくつかのステージに分かれており、正午過ぎにはどこに行ってみても人がかなり集まっていた。ざっと千人超の体感がある群衆があちこちに出来ていたので、少なく見積もっても一万人以上は参加していたと思われる。
子供連れの皆さんは午後には撤収した人が多かっただろうから、一時的な参加者だけならもっと多いだろう。
相当な悪天候の中、この人数である。
まだまだ抗議行動の熱が冷めていないことを感じさせられた。
今回参加するにあたって、さて、鳴り物は何を持っていこうかと考えた。
これまでの抗議行動ではトラベルギターをメインに、寒くなって手袋無しがこたえるようになってからは、うちわ太鼓をよく持参していた。
このところ少し暖かくなってきたので、そろそろギターを復活させようかとも思ったのだが、事前の天気予報でも荒れ模様になりそうなことがわかっていたので、安物とは言えそれなりに愛着のある楽器を濡らすのははばかられた。
それでは、ということで、今回は自作ウクレレ持参で出撃することにした。
私のウクレレ趣味については一度記事にしたことがある。
最近反原発活動について調べていたところ、抗議行動やデモにウクレレを持っていこうというささやかな運動があることを知った。
どうやら合言葉は「NO NUKES,MORE UKES!」というらしい。
前半の「NO NUKES(ノー・ニュークス)」は、言わずと知れた反核の略、後半の「MORE UKES(モア・ユークス)」の「UKES」はウクレレの略称ということで、言葉のニュアンスとしては「止めろ原発、もっとウクレレ!」というほどの意味になるようだ。
ウクレレは音色も見た目も極めて平和的で、どんな場面に持ち込んでも、その場に冗談半分みたいな空気を醸し出すことができる楽器だ。
巨大で複雑怪奇な原発という代物に対して、小さくてシンプルで笑ってしまうウクレレをぶつけてみようという発想がなかなか面白い。
ちょうど手持ち素材の中に「後は塗るだけ」になっていた半完成ウクレレがあったので、さっそくちなんだペイントを施してみた。
中央のサウンドホールを「O」の文字とシンクロさせるように、言葉の配置をいじっている。
ついでにロゴも作ってみた。
以下三枚はクリックすると画像が大きくなるので、もしよければご自由に使ってくださいね。
今のところ勝手に「NO NUKES,MORE UKES!」の言葉をデザインに使用していますが、もし権利関係で問題が生じるようでしたらご一報ください。
多分大丈夫だと思うけど……
3.11の東日本大震災から2年を前にしての大規模抗議行動だった。
ライブ等のイベントは午前中から始まっており、まずまずの滑り出しだったのだが、正午を過ぎたあたりから強風が吹き荒れるなど天候が悪化。午後一時ごろからは雨が降り始めてしまった。
そうした悪天候にも関わらず、参加者きわめて多数の盛況だった。
当日の大阪中之島はいくつかのステージに分かれており、正午過ぎにはどこに行ってみても人がかなり集まっていた。ざっと千人超の体感がある群衆があちこちに出来ていたので、少なく見積もっても一万人以上は参加していたと思われる。
子供連れの皆さんは午後には撤収した人が多かっただろうから、一時的な参加者だけならもっと多いだろう。
相当な悪天候の中、この人数である。
まだまだ抗議行動の熱が冷めていないことを感じさせられた。
今回参加するにあたって、さて、鳴り物は何を持っていこうかと考えた。
これまでの抗議行動ではトラベルギターをメインに、寒くなって手袋無しがこたえるようになってからは、うちわ太鼓をよく持参していた。
このところ少し暖かくなってきたので、そろそろギターを復活させようかとも思ったのだが、事前の天気予報でも荒れ模様になりそうなことがわかっていたので、安物とは言えそれなりに愛着のある楽器を濡らすのははばかられた。
それでは、ということで、今回は自作ウクレレ持参で出撃することにした。
私のウクレレ趣味については一度記事にしたことがある。
最近反原発活動について調べていたところ、抗議行動やデモにウクレレを持っていこうというささやかな運動があることを知った。
どうやら合言葉は「NO NUKES,MORE UKES!」というらしい。
前半の「NO NUKES(ノー・ニュークス)」は、言わずと知れた反核の略、後半の「MORE UKES(モア・ユークス)」の「UKES」はウクレレの略称ということで、言葉のニュアンスとしては「止めろ原発、もっとウクレレ!」というほどの意味になるようだ。
ウクレレは音色も見た目も極めて平和的で、どんな場面に持ち込んでも、その場に冗談半分みたいな空気を醸し出すことができる楽器だ。
巨大で複雑怪奇な原発という代物に対して、小さくてシンプルで笑ってしまうウクレレをぶつけてみようという発想がなかなか面白い。
ちょうど手持ち素材の中に「後は塗るだけ」になっていた半完成ウクレレがあったので、さっそくちなんだペイントを施してみた。
中央のサウンドホールを「O」の文字とシンクロさせるように、言葉の配置をいじっている。
ついでにロゴも作ってみた。
以下三枚はクリックすると画像が大きくなるので、もしよければご自由に使ってくださいね。
今のところ勝手に「NO NUKES,MORE UKES!」の言葉をデザインに使用していますが、もし権利関係で問題が生じるようでしたらご一報ください。
多分大丈夫だと思うけど……
2013年03月23日
webで確定申告書作成
先週、無事確定申告を終えた。
ここ数年、ずっとフリーの申告書作成ソフトを使っていた。
確定申告に関する基本情報を入力するだけで、自動計算で申告書のサンプルを作成してくれるため非常に便利だったのだが、昨年からダウンロード版が配布されなくなり、今年ついにweb版の公開もなくなってしまった。
まあ、色々事情があるのだろう。
仕方なく、国税庁のサイトの確定申告書作成コーナーで入力してみた。
結論から言うと、そこそこ使いやすかった。
多少入力説明に煩雑な所はあったが、国のやることなのである程度説明過多になるのはやむを得ないのだろう。
なにより「国税庁自身がこのような申告書になると言っているのだから、これで文句はないだろう」という安心感があるのが良い。
欲を言うなら、入力画面まるごとフリーソフトとしてダウンロードできるようにしてくれると、空き時間にちょこちょこ入力作業が進めやすいのだが。。。
確定申告については、去年も一度与太話を書いたことがある。
「税金の本質はみかじめ料と同じである」という認識は今も変わっておらず、むしろ強化されつつある。
脱税する程のマメさはなく、そもそも収入が低いので支払い済みの税金も微々たるものだから、申告は還付狙いでごくまっとうに行う。
所得税として支払っている額こそ少ないものの、年金や健康保険など、名前を偽装した「実質的な税金」はけっこう過重だ。
年金など、ほとんど詐欺であることがはっきりしているのだから質が悪い。
まあ、払ってはいるが、「盗られている」という意識は拭いがたくある。
3.11以降、日本という国は基本的に国民の生命と財産を守らない国ではないかという疑問がますます強化されつつある今日この頃。
合法的なみかじめ料を、好き放題に盗られっぱなしの庶民であっても、せめて反骨精神だけは保っておきましょうね。
ということで、今年もそーゆーイメージトレーニングに適した本を読み返しながら、三月は過ぎていく。。。
●「土壇場の経済学」青木雄二 宮崎学(幻冬舎アウトロー文庫)
ナニワ金融道の故・青木雄二と、突破者・宮崎学の最強タッグである。
初出は90年代末なので、さすがに取り扱っている事案や法律には時代を感じるが、ゼニに心まで支配されないためのノウハウが、きわめて具体的なテクニックで紹介されている。
この本の精神を自分なりにまとめるなら、
・ゼニで死ぬな! 死ぬぐらいなら踏み倒せ!
・業者とのゼニの貸し借りは経済行為に過ぎない。そこに道義を持ち込む必要は全くない!
こんなところであろうか。
90年代より更に経済状態が悪化した現在、再読する価値のある一冊だ。
●「できるかなV3」西原理恵子(角川文庫)
冒頭は30ページにわたって、現代日本最強の無頼派・サイバラによる非常に悪質な脱税のススメである。「毎日かあさん」とは一味違う極道ぶりが、いかんなく発揮されている。
追徴金1億円をヤクザそのものの手口で値切り倒し、ついに2千数百万まで圧縮することに成功する姿は、笑いを通り越して痛快そのもの。
ここまで国税にケンカを売ったらタダではすまず、この本の一般読者が参考にできる手口は一切無いと断言できるのだが、それを貫徹して面白おかしくマンガに描いてしまう所に、とてつもない凄みを感じる。
数あるサイバラ作品の中でも屈指の出来だと思う。
ここ数年、ずっとフリーの申告書作成ソフトを使っていた。
確定申告に関する基本情報を入力するだけで、自動計算で申告書のサンプルを作成してくれるため非常に便利だったのだが、昨年からダウンロード版が配布されなくなり、今年ついにweb版の公開もなくなってしまった。
まあ、色々事情があるのだろう。
仕方なく、国税庁のサイトの確定申告書作成コーナーで入力してみた。
結論から言うと、そこそこ使いやすかった。
多少入力説明に煩雑な所はあったが、国のやることなのである程度説明過多になるのはやむを得ないのだろう。
なにより「国税庁自身がこのような申告書になると言っているのだから、これで文句はないだろう」という安心感があるのが良い。
欲を言うなら、入力画面まるごとフリーソフトとしてダウンロードできるようにしてくれると、空き時間にちょこちょこ入力作業が進めやすいのだが。。。
確定申告については、去年も一度与太話を書いたことがある。
「税金の本質はみかじめ料と同じである」という認識は今も変わっておらず、むしろ強化されつつある。
脱税する程のマメさはなく、そもそも収入が低いので支払い済みの税金も微々たるものだから、申告は還付狙いでごくまっとうに行う。
所得税として支払っている額こそ少ないものの、年金や健康保険など、名前を偽装した「実質的な税金」はけっこう過重だ。
年金など、ほとんど詐欺であることがはっきりしているのだから質が悪い。
まあ、払ってはいるが、「盗られている」という意識は拭いがたくある。
3.11以降、日本という国は基本的に国民の生命と財産を守らない国ではないかという疑問がますます強化されつつある今日この頃。
合法的なみかじめ料を、好き放題に盗られっぱなしの庶民であっても、せめて反骨精神だけは保っておきましょうね。
ということで、今年もそーゆーイメージトレーニングに適した本を読み返しながら、三月は過ぎていく。。。
●「土壇場の経済学」青木雄二 宮崎学(幻冬舎アウトロー文庫)
ナニワ金融道の故・青木雄二と、突破者・宮崎学の最強タッグである。
初出は90年代末なので、さすがに取り扱っている事案や法律には時代を感じるが、ゼニに心まで支配されないためのノウハウが、きわめて具体的なテクニックで紹介されている。
この本の精神を自分なりにまとめるなら、
・ゼニで死ぬな! 死ぬぐらいなら踏み倒せ!
・業者とのゼニの貸し借りは経済行為に過ぎない。そこに道義を持ち込む必要は全くない!
こんなところであろうか。
90年代より更に経済状態が悪化した現在、再読する価値のある一冊だ。
●「できるかなV3」西原理恵子(角川文庫)
冒頭は30ページにわたって、現代日本最強の無頼派・サイバラによる非常に悪質な脱税のススメである。「毎日かあさん」とは一味違う極道ぶりが、いかんなく発揮されている。
追徴金1億円をヤクザそのものの手口で値切り倒し、ついに2千数百万まで圧縮することに成功する姿は、笑いを通り越して痛快そのもの。
ここまで国税にケンカを売ったらタダではすまず、この本の一般読者が参考にできる手口は一切無いと断言できるのだが、それを貫徹して面白おかしくマンガに描いてしまう所に、とてつもない凄みを感じる。
数あるサイバラ作品の中でも屈指の出来だと思う。
2013年03月31日
健康法は縁のもの
例年の私より少々早く、2月半ばから始まった今年の花粉症。
それでも2月中はかなり軽めの症状だったのだが、3月に入ってからはいつものように「ドカン」という感じでキツくなってきた。
今年の花粉症、けっこう凄い。
これまで私史上最悪は2年前の春だったが、それに迫る体感である。
3月中旬がかなりきつかったのだが、下旬になってややマシになってきた。
GW前に症状が収束するまであと一ヶ月。まだまだ道半ばか……
花粉症も人によって様々、私の場合は目の痒みが主な悩みになる。
眼球とまぶたの周辺が全体に粉っぽく、たまらずこすると余計にひどくなる。
目をこするのが度重なると、まぶたが破れそうになり、眼はひどく充血。
「あ"〜〜〜たまらん! 眼玉取り出してジャブジャブ水で洗いて〜〜〜!」
ということになる。
90年代中盤から私のそうした症状は酷くなってきて、2000年頃にVC健康法が花粉対策になることに気づくまでの数年間は、3〜4月が怖かった。
現在は春が来る前にVC原末を500g単位でドンッと買い込み、症状が始まるとともに水に溶かして摂取するようになってからは、一応症状は抑えられている。
このことについては、何度か記事にしてきた。
何度も記事にしてきたのではあるけれども、「これぞ花粉症対策の決定版!」として万人向けにVC摂取をお勧めしているわけではない。
体質は人それぞれ、花粉症も人それぞれなので、たまたま私にはVC摂取が合っていたということだと思っており、「こういう方法もあるよ」ということが、縁ある人の目に触れる程度で良いと考えている。
健康法は縁のもの。
人の数だけ答えがあり、「万人向けのたった一つの正解」は存在しない。
各自それぞれに身体との対話をしながら、あれこれ試してみるのが一番だし、それ以外に適切な方法などないのだ。
そういえば、最近書店を覗いてみると、若杉友子さんの著書が何冊も平積みになっていて驚愕した。
いつの間に、こんなことに……
若杉さんは現在京都府の山間部に在住し、玄米食や野草料理を中心とし、肉食を避ける健康法を紹介している元気なおばあちゃんだ。
冷え性や不妊、アレルギーや癌等に効果があるとする内容は多くの著書で共通しているのだが、たとえば、こんな本がある。
●「これを食べれば医者はいらない」若杉友子(祥伝社)
私は確か5、6年前に、現地の会合に参加してお話を聴いたり、料理をいただいたりしたことがある。
もともと私は和食党で、玄米や雑穀もまったくOKなたちなので、実に美味しくいただいた。
現代の食の問題点に関するお話も非常に興味深くお聞きしたのだが、正直、ご著書が平積みになるとは予想できなかった。
というのも、若杉さんの勧める自然食はかなりハードコアなもので、普通の都市生活者の場合、そのまま実行することはまず不可能であると思われたからだ。
加えて著書の中で語られる現代の食生活や医療に対する批判も「激烈」と言ってよいトーンで、失礼ながら「興味深いけどあまり一般向けじゃないかな」という感想を持っていた。
若杉さんの著書に限らず、現代の食や医療に対する批判意見を受け取る場合、ちょっと注意すべき点があると思っている。
基本認識として、世界に冠たる長寿国現代ニッポンを作ったのは、戦後の「和食をベースに洋食(肉食)を取り入れた食事」と「近代医療」であったということは、大前提としなければならない。
現代の食や医療に全く問題がないということではない。
問題は山ほどある。
しかしそれでもなお、半ば西欧化された和食と近代医療・国民皆保険が、乳幼児死亡率を大幅に減らし、昔よりはるかに中高年層を増やし、平均寿命を伸ばしてきたことは間違いない。
現代日本の食と医療は、様々な体質を持つ多数の日本人の健康に対して、「平均点」がものすごく高いのだ。
様々な批判は、この大前提のもとになされなければならない。
ただ、統計上の「平均値」ではなく個人別に考えれば、体質は人それぞれであるし、行き過ぎた食の西欧化は日本人には合わないことが多々ある。
だから健康状態に問題を抱える人々の中には、たとえば若杉友子さんの著書に「救われた」と感じるケースも多々あるだろうし、それはそれで意義のあることだと思う。
若杉さんの説くライフスタイルや食の在り方が日本の中で一定数支持されることは、大切な地方の里山の存続のためにもプラスに働くだろう。
繰り返しになるが、健康法は「縁」のものだ。
人の数だけ正解はある。
自分の身体と静かに対話しながら、仕入れた情報の中から一手でも二手でも、自分のライフスタイルの中で無理なく実行できるものについて取り入れていけばいい。
読んだ本について、「こうでなければならない」とあまり生真面目に思い込み、無理に実行しようとして日々の生活に疲れてしまうようなのは避けた方が良いと思う。
それでも2月中はかなり軽めの症状だったのだが、3月に入ってからはいつものように「ドカン」という感じでキツくなってきた。
今年の花粉症、けっこう凄い。
これまで私史上最悪は2年前の春だったが、それに迫る体感である。
3月中旬がかなりきつかったのだが、下旬になってややマシになってきた。
GW前に症状が収束するまであと一ヶ月。まだまだ道半ばか……
花粉症も人によって様々、私の場合は目の痒みが主な悩みになる。
眼球とまぶたの周辺が全体に粉っぽく、たまらずこすると余計にひどくなる。
目をこするのが度重なると、まぶたが破れそうになり、眼はひどく充血。
「あ"〜〜〜たまらん! 眼玉取り出してジャブジャブ水で洗いて〜〜〜!」
ということになる。
90年代中盤から私のそうした症状は酷くなってきて、2000年頃にVC健康法が花粉対策になることに気づくまでの数年間は、3〜4月が怖かった。
現在は春が来る前にVC原末を500g単位でドンッと買い込み、症状が始まるとともに水に溶かして摂取するようになってからは、一応症状は抑えられている。
このことについては、何度か記事にしてきた。
何度も記事にしてきたのではあるけれども、「これぞ花粉症対策の決定版!」として万人向けにVC摂取をお勧めしているわけではない。
体質は人それぞれ、花粉症も人それぞれなので、たまたま私にはVC摂取が合っていたということだと思っており、「こういう方法もあるよ」ということが、縁ある人の目に触れる程度で良いと考えている。
健康法は縁のもの。
人の数だけ答えがあり、「万人向けのたった一つの正解」は存在しない。
各自それぞれに身体との対話をしながら、あれこれ試してみるのが一番だし、それ以外に適切な方法などないのだ。
そういえば、最近書店を覗いてみると、若杉友子さんの著書が何冊も平積みになっていて驚愕した。
いつの間に、こんなことに……
若杉さんは現在京都府の山間部に在住し、玄米食や野草料理を中心とし、肉食を避ける健康法を紹介している元気なおばあちゃんだ。
冷え性や不妊、アレルギーや癌等に効果があるとする内容は多くの著書で共通しているのだが、たとえば、こんな本がある。
●「これを食べれば医者はいらない」若杉友子(祥伝社)
私は確か5、6年前に、現地の会合に参加してお話を聴いたり、料理をいただいたりしたことがある。
もともと私は和食党で、玄米や雑穀もまったくOKなたちなので、実に美味しくいただいた。
現代の食の問題点に関するお話も非常に興味深くお聞きしたのだが、正直、ご著書が平積みになるとは予想できなかった。
というのも、若杉さんの勧める自然食はかなりハードコアなもので、普通の都市生活者の場合、そのまま実行することはまず不可能であると思われたからだ。
加えて著書の中で語られる現代の食生活や医療に対する批判も「激烈」と言ってよいトーンで、失礼ながら「興味深いけどあまり一般向けじゃないかな」という感想を持っていた。
若杉さんの著書に限らず、現代の食や医療に対する批判意見を受け取る場合、ちょっと注意すべき点があると思っている。
基本認識として、世界に冠たる長寿国現代ニッポンを作ったのは、戦後の「和食をベースに洋食(肉食)を取り入れた食事」と「近代医療」であったということは、大前提としなければならない。
現代の食や医療に全く問題がないということではない。
問題は山ほどある。
しかしそれでもなお、半ば西欧化された和食と近代医療・国民皆保険が、乳幼児死亡率を大幅に減らし、昔よりはるかに中高年層を増やし、平均寿命を伸ばしてきたことは間違いない。
現代日本の食と医療は、様々な体質を持つ多数の日本人の健康に対して、「平均点」がものすごく高いのだ。
様々な批判は、この大前提のもとになされなければならない。
ただ、統計上の「平均値」ではなく個人別に考えれば、体質は人それぞれであるし、行き過ぎた食の西欧化は日本人には合わないことが多々ある。
だから健康状態に問題を抱える人々の中には、たとえば若杉友子さんの著書に「救われた」と感じるケースも多々あるだろうし、それはそれで意義のあることだと思う。
若杉さんの説くライフスタイルや食の在り方が日本の中で一定数支持されることは、大切な地方の里山の存続のためにもプラスに働くだろう。
繰り返しになるが、健康法は「縁」のものだ。
人の数だけ正解はある。
自分の身体と静かに対話しながら、仕入れた情報の中から一手でも二手でも、自分のライフスタイルの中で無理なく実行できるものについて取り入れていけばいい。
読んだ本について、「こうでなければならない」とあまり生真面目に思い込み、無理に実行しようとして日々の生活に疲れてしまうようなのは避けた方が良いと思う。