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2014年12月09日

百均ボックス三線

 100均で売っている木箱を使ったオモチャ楽器シリーズ第三段。
 今回は三味線または三線(さんしん)を作ってみました。

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 夏休みの工作向けに作った前回のウクレレより、フレットがない分、より簡単に作れます。
 全長50cmの小サイズながら、けっこう三線っぽい音が鳴ります。

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 鳥の模様ははじめからプリントされていたもの。
 今回はフタ付きの木箱に、パインの角材を貫通させる構造です。
 弦駒は固定せず、響きの良いところで弦の下に挟み込みます。

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 糸巻きはドリルで開けた穴にねじ込む形。
 
 作例は木箱と角材の構成が伝わりやすいように未塗装ですが、ペンキ等で好きなデザインに塗ることもできます。
 小学生の工作としては、ウクレレよりこちらの方がお勧めかもしれません。




 今後しばらく、まだ発表していなかった手作り楽器を紹介していきます。
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2014年12月10日

百均ボックスウクレレ Mk-2

 以前、夏休みの工作案として、100均の木箱に角材を貫通させ、なるべく簡単にウクレレ(っぽいもの)が作れないかと試してみたことがある。
 材料費が安く、それなりに簡単な試作品として一応完成はしたが、いくつか課題も残った。
 音階を奏でるための指板のフレット部分にけっこう手間がかかり、その手間のわりに肝心の音色が今一つだったのだ。
 同じ構造でより作りやすいものをと考え、フレットを刻む必要のない三味線または三線として完成させたのが、前回記事の試作品だ。
 かなり手間を省き、予算も使用した材料費だけだと500円以内に収まりそうで、音色もオモチャとしては意外と良いものができた。

 ただ、ウクレレファンとしては少し不完全燃焼の感があった。
 子供向けの工作という縛りからは一旦離れてみたらどうだろうか?
 シガーボックスギターの外観を備え、100均の箱で作ったというシャレも効いていて、なおかつそれなりに弾けるオモチャウクレレは作れないか?
 ということで作ってみたのが、以下の作品。

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 既製品の木箱を使うメリットは、各部サイズや水平垂直がそこそこ整っているので、素人木工で難しい部分をパスできるということだ。
 ネックの角材を貫通させるタイプであれば、難易度の高い取り付け角度の問題もクリアーしやすい。
 今回はサウンドホールがボディ中央にあるオーソドックスなものにしたかったので、ネックは貫通させずに外付けすることにした。

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 まず、100均で適当な木箱を物色する。
 その木箱に最低限の補強を入れてから、サウンドホールを開けたベニヤで「フタ」する。
 そして、前からよく作っていた以下のウクレレキットの余りパーツの中からネックを引っ張り出してみる。



 現在、定価で2000円を超えてしまったこのキットだが、数年前まで1500円、十年前なら1200円程度だった。
 当時買っていたパーツが、手元にまだかなり残っているので、独自の工作に使うことができる。
 元のネックはヘッドの先端部分に曲線の飾りがあるのだが、今回は「箱レレ」なのでシンプルなデザインにカットしなおす。

 次はいよいよ、ネックとボディの接続である。
 ウクレレをキットで制作する場合ここが一番神経を使うところなのだが、水平垂直が一応守られた既製品の直方体とネックパーツなので、かなり楽をできた。

 本体で楽をした分、指板には時間をかけた。
 いつものウクレレキットのままでは安っぽいプラスティック部品なので、板と真鍮線から新造したのだ。
 キットの指板のサイズとフレット間隔をそのまま5mm板に写しとり、瞬間接着剤でそれぞれカットした1mm の真鍮線をチマチマ貼っていく。
 真鍮線の断面そのままでは演奏時に左手が血まみれになりそうなので、角をヤスリでこれもチマチマと削り落としていく。
 こう書くといかにも精密工作をしている風に見えるかもしれないが、さにあらず。
 「本物」の楽器であれば板の素材からちゃんと選び、専用のフレットワイヤーというものを丹念に打ち込んでいくのだが、私の工作はあくまで「なんちゃって」のオモチャなので、そこまではできないのだ。
 一応見た目だけはそれっぽく見える指板ができたので、ボディの方も「寄せ木細工」風に各種ニスで塗り分けてみた。
 記事中の小さな写真で見るとけっこうカッコ良く見えると思うが、実物を至近距離で見るとかなり粗もある(笑)
 通常のウクレレと比べると体積的に一回りは小さいので、すこしでも音量を稼ぐために硬めの弦を張って完成!


 で、肝心の音色はというと、、、、、

 やっぱり安っぽかった!

 一応遊び程度の演奏はできるが、音はシャカシャカとなんとも軽量級だ。
 1万円台の一応楽器レベルのウクレレの音をステレオラジカセだとすると、今回の「箱レレ」はAM放送をポケットラジオで聴いている感じと言えば、ニュアンスが伝わるだろうか。
 使用した100均木箱の木材がスカスカであることも原因だが、どうやら何よりもいけないのが側面のスリットを塞がなかったことらしい。
 サウンドホールの一つとして機能するかとも思ってそのままにしたのだが、ボディの箱鳴りがそのスリット部分で分断されているようなのだ。
 比較してみると、安物とは言え上掲のウクレレキットは、合板素材ばかりなのにそれなり鳴るよう、うまく設計されていることもわかった。

 色々欠点はあるものの、この箱レレ、実はけっこう気に入っている。
 小さく軽いので携帯に便利だし、音が小さめであることも、指使いの練習用には適している。
 何よりも(自作なので当たり前だが)ルックスが好み通りなので、ついつい手にとって爪弾いてしまうのだ。
 このあたりが、手作り楽器の真骨頂である。
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2014年12月11日

百均ボックスギターMk-2

 昔の貧しいブルースマンが、葉巻の箱と角材などからハンドメイドしていたという「シガーボックスギター」と同じ発想で、現代的な入手しやすい身の回りのものでギターを作るとしたらどうなるか?
 そんな思い付きから、以前百均ボックスギターなるものをでっち上げてみたことがある。
 そこから百均の木箱を使った弦楽器工作にハマり、あれこれ作ってみた。
 百均ボックスウクレレ
 百均ボックス三線
 百均ボックスウクレレMk-2

 様々な試作から反省点を煮詰め、現時点で出来ることを目一杯詰め込んだボックスギターを作ってみたのが、以下の作品。

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 全長約70cm。
 コンサートサイズのウクレレとほぼ同じくらいで、ギターとしては物凄く小さいのだが、一応音程は大丈夫なミニギターのスケールをそのまま写し取ってあるので、ギターとして弾くことができる。

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 デザインは当ブログでお馴染みの「稲荷縁日」仕様。
 写真では分かりにくいかもしれないが、中央のサウンドホールから、貫通しているネック材が見えている。
 木箱自体は百均のものだが、かなり補強を入れ、側面のスリットも塞いだので、それなりに鳴る。
 かなり小さいし低音弦も無いので普通のギターとは全く別物だが、金属弦の音色は楽しめるものになった。

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 弦は4本で、通常のアコースティックギター弦の、高い方から1〜4弦までを使っている。
 チューニングはレギュラーにしておけば、通常のギターの奏法やタブ譜を、わりとそのまま参照できる。
 元々の着想がブルースマンの使うシガーボックスギターなので、オープンGなどにしてスライド奏法にするのもいい。
 ペグは手持ちのパーツの中から。
 ネックは強度を考えてかなり厚みを持たせているが、4弦で横幅が3cmしかないので、演奏にさほど支障はなく、三味線に近い左手の握り具合になる。
 フレットは例によって1mm真鍮線を貼り付けている。

 2ヶ月ほどで一旦完成したものの、弦高をぎりぎりまで低く調整したり、あちこち改良を続けて、ここ最近ようやく弾きやすくなってきた。
 苦労した分愛着ができて、この一年ほどではもっとも遊んだ楽器になった。

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2014年12月12日

最初の一本

 紹介してきた一連の百均ボックス楽器制作は、だいたいこの一年あまりのマイブームだ。
 手作り楽器自体は90年代半ばあたりから始めていた。
 覚えているかぎりでは、ベランダ栽培の千成り瓢箪を二つ割りにしてボディに使った一弦琴や、一本竹でネックもボディも兼ねた「竹レレ」、ホームセンターで売っている塩ビ管製の尺八などといったネタ楽器を作っていた。
 それらはほとんど人にあげたりして手元に残っていない。
 当時はあまり自分の作品の記録を取ることに関心がなかったので、残念ながら写真も残っていない。
 現存している中で最も古いのが、十数年前に作った以下のウクレレだ。

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 度々紹介してきた安価な自作キットを制作したものだが、そのころは今の値段の半額程度、1200円くらいで売っていた。



 値上がりした割りには木材等の品質が年々落ちてきているので、ちょっと手を出しづらくなってしまったが、今でもそれなりに鳴るオモチャウクレレを安く作るなら、このキットを選ぶことになるだろう。
 作業行程を省き、作例や簡単な演奏法が解説されたブックレット付きのセットもあり、書店でもよく見かけた。



 どうせ作るならギター的なルックスにしようと、素人なりに色々気負って工夫している。
 ヘッド部分を改造して糸巻きが横に張り出す形にしてあり、黒い下敷きからカラス型のピックガードを切り出してサウンドホールの周りに張り付けてある。

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 制作当時の私は、造形的な関心が主で、音はまあ鳴ればいいかというくらいだった。
 だからこの「最初の一本」も、ルックスはそこそこいいけれども、ネックの取り付け角度が原因で弦高が高すぎ、音程が定まりにくくなった。
今見ると、指板を厚目の板から新造すれば、音程はもう少しなんとかなりそうな気がする。
 またいずれ心の中で意欲が高まれば改良するかもしれない。

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 デザインのテーマは「ワタリガラス」だった。
 当時の私は(今もだが)、世界各地の神話に残るトリックスターとして「ワタリガラス」に関心を持っていた。
 どこにでも持ち運べる携帯楽器としてのウクレレに、神話のキャラクターのイメージを重ねていたのだと思う。
 カラスというデザインテーマは今も継続して追求中で、例えばヤタガラスの紋章にそれは繋がってくるのだ。
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2014年12月13日

縁日ギターの系譜

 以前紹介した縁日ウクレレ、実は三代目である。
 初代は自作ウクレレの最初期、前回記事の最初の一本の次くらいに作った。
 その段階でデザインは完成しており、ステンシルで着色した型紙はそのまま二代目、三代目にも流用した。
 初代は友人にあげてしまったので手元に残っていないが、二代目はかなり塗装がハゲながらもまだ現存している。
 手作業の着色なので、比較すると微妙に色合いが違う。

 二代目
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 三代目
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 この稲荷縁日のデザインはかなり気に入っていて、当ブログの初代ロゴ画像や、フリマで売っているTシャツにも使っている。

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 まあぶっちゃけ使い回しなのだが、このレベルで気に入ったデザインがそうそう連発できるわけがなく、そんなことができるくらいなら私はとっくに「ハシクレ」ではない絵描きになっているはずだ(笑)
 私は自分の思い入れのあるいくつかのモチーフについて、いろんな角度からあーでもないこーでもないと時間をかけて煮詰めていくタイプで、それ以外のものには成り得ないのだから、この道を逝く。

 。。。と言い訳をはさみながら、同じデザイン系列の画像を並べて、その変遷をまとめておくのである。

 縁日ギター
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 ここまでくると我ながら、TVのヒーローもののシリーズが進行してごてごてのワケわからない進化をしたみたいな感じがする。。。

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 目一杯複雑化したあとは、やっぱりシンプルに戻りたくなるものだ。

百均ボックスギターMk-2
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2014年12月14日

ワタリガラスのウクレレ

 2000年代の私は、よく遠出して遍路をやったり、フリマに参加したりしていた。
 どちらの場合も「自分で担いで歩ける範囲」の装備が基本で、売り物等を持たなければならないフリマの場合も、なるべくコンパクトにしていた。
 映画の寅さんみたいに「トランク一個の流れ者」とはいかなかったが、それに近くなるよう努めていた。
 お祭りやイベントでのフリマ参加のときは鳴り物なども持参したくなり、そういう場合はコンパクトなウクレレを選ぶことが多かった。
 ウクレレは楽器の中ではかなりコンパクトな部類なのだが、大きさがちょっと微妙で、カバンやリュックにぎりぎり入らないことが多く、扱いに困ることがあった。
 もう一回り大きければ、覚悟して別に担ぐか、すっぱり持参を諦める。
 もう一回りコンパクトなら、荷物をまとめやすくなる。
 そのちょうど境目の辺りの大きさなのだ。
 
 楽器が今の大きさ、形に落ち着いてることには、それなりの必然性がある。
 何よりも「音」の要素が大きいし、そこに操作性や携帯性も絡んでくる。
 私も色々と楽器工作をやってきて、楽器メーカーから出ているウクレレの大きさや形、素材の持つ意味を、少しは理解できるようになってきた。
 もしウクレレに今以上の携帯性(要するに小型化)を求めるならば、肝心の「音」の面で、捨てなければならないものが大きすぎるということは、よくわかる。
 だからちゃんとした楽器メーカーが、あまりその領域には手を出していないのも、まあ当たり前のことだ。

 しかし、幸いなことに私は素人である。
 素人なので、自分の楽しみの範囲でおバカな実験的工作をでっち上げるのも自由自在だ。
 もしウクレレに今以上の携帯性を持たせるとするならば、物理的にいくつかの方法がある。
 楽器として機能させるために弦駒から指板先端までの寸法はいじりようがないとして、ボディのサイズを削るには、以下の三つが考えられる。
 1、薄くする
 2、細くする
 3、小さくする
 どれを選んでも「鳴り」の面で条件が悪くなるのは避けようがないが、どのくらいまでなら自分は納得できるか、それは作ってみなければわからない。
 ということで、一度極限まで「細く」してみようと試作したのが、以下の作品。
 私の自作ウクレレ4本目くらいに当たり、そろそろノーマルな形に飽きて、変なものを作ってみたい気分になっていたころでもあった。。。

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 一目瞭然だと思うが、マーチンのバックパッカーをパクっている(笑)


 当ブログではお馴染みの、例の廉価版ウクレレキットをぶった切り、バックパッカー風に工作したものだ。


 作り始めた時点で「鳴り」はほとんど諦めていて、せめて見映えがするようにとデザインにはかなり凝っている。
 デザインモチーフは、最初の一本に続いて「ワタリガラス」だ。
 北米先住民のワタリガラスをトーテムに持つ部族の意匠を下敷きにしている。

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 完成して爪弾いてみると、やっぱりというか、全然鳴らなかった(笑)
 本家マーチンは同じような形のバックパッカーウクレレも出しているけれども、もっとちゃんと鳴るんだろうな。。。
 十年近く前に作ったものなので、今なら同じ形状でも使用する木材に厚みを持たせる等で、もう少しマシな鳴りのものが作れると思うのだが、制作当時はそれでもけっこう気に入って、旅のお供にしていた。
 何よりも、リュックのサイドポケットに突っ込めるお手軽さが良かったのだ。

 一人旅の夜、焚き火をしながらこのオモチャウクレレを弾いてみたり、星野道夫の本を開いてみるのが好きだった。
 

●「森と氷河と鯨―ワタリガラスの伝説を求めて」星野道夫 (ほたるの本)

 この本は、今でも何年かに一度手にとって、一人静かにゆっくり楽しむ一冊だ。
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2014年12月15日

再び、NO NUKES,MORE UKES!

 反原発関連の専用カテゴリで、NO NUKES,MORE UKES!という手作りウクレレを一本紹介したことがある。
 こちらのカテゴリ音遊びではまだ触れていなかったので、改めて紹介しておこう。

 私は個人的な信念により反原発、それも「段階的な脱原発」というような一見穏当な意見ではなく、全原発の即時停止を主張する極端な立場をとっており、手透きの時には反原発デモ等にも参加している。
 様々な反原発活動について調べていたときに、抗議行動やデモにウクレレを持っていこうというささやかな運動があることを知った。
 どうやら合言葉は「NO NUKES,MORE UKES!」というらしい。
 前半の「NO NUKES(ノー・ニュークス)」は、言わずと知れた反核の略、後半の「MORE UKES(モア・ユークス)」の「UKES」はウクレレの略称ということで、言葉のニュアンスとしては「止めろ原発、もっとウクレレ!」というほどの意味になるようだ。
 ウクレレは音色も見た目も極めて平和的で、どんな場面に持ち込んでも、ポロンと爪弾けばその場に冗談半分みたいな空気を醸し出すことができる楽器だ。
 機構的にも社会的にもあまりで巨大で複雑怪奇な原発という代物に対して、小さくてシンプルで、そこにあるだけで笑みが浮かぶようなウクレレという楽器をぶつけてみようという発想が、なかなか面白いと思った。
 ちょうど手持ち素材の中に「後は塗るだけ」になっていた半完成ウクレレがあったので、さっそくちなんだペイントを施してみた。

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 中央のサウンドホールを「O」の文字とシンクロさせるように、言葉の配置をいじっている。

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 ついでにロゴも作ってみた。
 以下三枚は著作権放棄。(クリックすると大きくなります)

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 今のところ勝手に「NO NUKES,MORE UKES!」の言葉をデザインに使用しているけれども、もし権利関係で問題が生じるようでしたら御一報を。
posted by 九郎 at 17:04| Comment(0) | TrackBack(0) | 音遊び | 更新情報をチェックする

2014年12月16日

ドブロ(?)ウクレレ

 特に目的を持たずに百均やホームセンターによく行く。
 様々な素材や工具をぼんやり眺めるともなく眺めていると、ふいに霊感のようなものが訪れて、工作のアイデアが浮かぶことがある。
 以前、プラスティック植木鉢が並ぶコーナーで、商品棚と二重写しになって兜や甲冑が並んでいるのが見えたことがあった(笑)
 その時の「幻視」が元で、プラ鉢鎧兜なるものをでっち上げたこともある。

 数ヵ月前、百均の調理器具コーナーのステンレスボールや落し蓋の並ぶ一画で、久々に「幻視」が訪れた。
 ギラリと金属光沢のある穴の空いた落し蓋を中心に、「ドブロ」と呼ばれるギターの一種の姿が二重写しになって見えたのだ。
 ドブロギターというのは、ボディの一部または全部が金属でできており、音の増幅される仕組みが内蔵されたギターのことで、ブルースのスライド奏法等でよく使用される。
 前にネットだったか書籍だったかで分解した様子の図を見たことがあって、そのパーツの記憶と目の前のステンレスボールや落し蓋が結び付いたのだろう。

「このボールとフタをウクレレキットにぶちこんだら、ドブロウクレレになるんじゃね?」

 ひとたび霊感が訪れてしまえば、ソワソワして作らずにはおれなくなるのが私の習性である。
 手持ちの作りかけのウクレレを、急遽ステンレスボールと落し蓋装着タイプに改造してみたのが、以下の作品。
 ウクレレのボディにステンレスボールがすっぽりはまる直径の穴を開け、埋め込んだあとに落し蓋をビス止めしている。

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 パッと見ではけっこうドブロ風。
 こちらから自己申告しないと、百均の調理器具使用だとは気づかれない(笑)

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 途中まで作っていたボディを流用したので、サウンドホールの無い方にボールを埋め込む穴を開けた。だから裏面には本来のサウンドホールが開いており、内蔵したステンレスボールが少し覗ける。

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 今回は試験的に安く入手したウクレレ用のギアペグを使ってみた。
 ステンレスボールと落し蓋の「なんちゃって増幅機」で少しでも音を反響させるため、硬めの弦でテンションを高めようという目論見だ。

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 結果としては、まずまず成功。
 ウクレレ用のナイロン弦の音に加え、金属的な音の増幅があって、なかなか面白い音色が出るようになった。
 弦高が高めなので、それこそドブロ風にオープンCかGにしてスライド奏法をやってみても面白い。

 昔は造形的な関心が主で、気に入ったルックスのものができれば満足だったのだが、手作り楽器歴10年を超えたあたりから「どうせ作るなら少しでも面白い音色のものを」という欲が出てきた。

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 怒濤の手作り弦楽器シリーズ、これにて一段落!
posted by 九郎 at 18:51| Comment(0) | TrackBack(0) | 音遊び | 更新情報をチェックする

2014年12月17日

カホンについての試行錯誤

 弦楽器が好きなので私の自作楽器はウクレレやギターが中心だが、その他のものを作ることもある。
 以前紹介した団扇太鼓もその一つだ。
 この一年は百均の木箱を使った弦楽器にハマっていたが、昨年は一時、団扇太鼓等の打楽器に関心があった。
 寒くなってくると、たまに参加している反原発デモで弦楽器を弾くのが辛いという事情もあった。
 そこそこ大きな音が出て持ち運びにも無理がなく、しかも安く簡単に作れる楽器となると、選択肢は絞られてくる。
 DYI楽器の中では人気の高い「カホン」がその一つだ。

 カホンは木でできた椅子のような直方体に、サウンドホールが空いたごく簡単な構造の打楽器だ。
 実際、椅子のように腰かけ、両手や踵を使ってリズムパターンを刻む。
 メインの打面はサウンドホールと反対側の正面で、内部裏側にドラム的な「ダシッ!」とか「バシャッ!」とかいうような音色を加えるための細工が施してある。
 叩く場所によって音が違い、様々に叩き分けることができる。
 楽器自体は物凄くシンプルな作りなので、奏者によって演奏法は十人十色だ。

 私は例によって素人の蛮勇を奮い、通常のカホンを前後に半分のサイズにぶった切ったモバイル版をでっち上げてみた。

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 マンダラマークがついているのが正面のメイン打面。
 側面に持ち運び用の取っ手が見える。
 裏面にはサウンドホール。

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 サウンドホールを覗くと、メイン打面裏の仕組みがある。
 スナッピーというドラムのパーツを半分に切断して張り付けてあり、これが「ダシッ!」という音色の元になっている。
 調べてみるとカホン作りにも色々流派があるのだが、私は一番簡単だと思われるこの方法を選んだ。
 打面の板は接着せずにネジ止めにするのが主流のようだが、今回は塗装したかったので接着する方を選んだ。

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 下面にはホームセンターで入手したゴム製のストッパーをつけてある。

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 サイズは約30cm×15cm×45cm(通常サイズは約30cm×30cm×45cm)で、けっこう鳴るものができた。

 木材が余ったので、ついでにミニサイズのものも作ってみた。
 こちらは約20cm×20cm×25cm。
 子供椅子くらいの大きさだが、大人でもなんとか座って叩ける。

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 まあ、音色を追求し出すと果てしなく奥は深いのだろうけれども、素人工作でそこそこ鳴らすという意味では、カホンは難易度が低くてチャレンジしやすい楽器だと思う。
posted by 九郎 at 21:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 音遊び | 更新情報をチェックする

2014年12月18日

DTM作品まとめ

 当ブログではイラスト以外に、DTMで制作した音楽ファイルを発表することもあります。御経や童謡などを題材に、独自のアレンジで遊んでいます。たまに自作曲もあり。

【お経、和讃、祭文など】
真言〜不動尊祈り経
 修験者の唱えるお不動様の世界。

縁日組曲
 当ブログのテーマソング?

薬師如来和讃
 病を癒す薬師如来を称える。

白骨の唄
 蓮如「白骨の章」より。

死出のブルース
 死後49日の旅路、「中陰和讃」の世界をブルース風に。

念仏和讃
 浄土真宗門徒の日常勤行より。
 長いのでショートバージョンもあり。


【童謡、唱歌など】
とおりゃんせ
 有名な童謡を独自のアレンジで。

故郷
 今こそ唱歌「ふるさと」を口ずさもう。
 故郷の山河を帰れない土地にしてはならない。

【オリジナル曲】
千両箱ブルース
 ある日空から千両箱が降ってきた
 お城の殿様から一般庶民へのプレゼント
 ええじゃないかええじゃないか

真夏の夜の夢
 夏休みの心象風景。

おやまのこもりうた
 子守唄。

胎内潜り
 中陰から転生へ、死と再生のイメージ。
posted by 九郎 at 23:01| Comment(0) | TrackBack(0) | ブログ・マップ | 更新情報をチェックする