今年は2015年。
前にも書いた通り阪神淡路大震災から20年だし、他にもいろいろな意味で「あれからもう20年か」という感覚を持つことが多い。
一つには二十年前の90年代の私が、青年の感性で様々な事象にごつごつとぶつかって鮮烈な印象を受けており、時代が一巡して2010年代の現在が90年代と似た様相を呈しつつあると感じられるせいだろう。
今年一月には、かつての師匠やもっとも影響を受けた作家が亡くなったりもした。
そろそろ「落とし前」をつける時期に来ているのかもしれない。
2月に一冊の本が刊行された。
このブログでも語ってきたどんとについての一冊だ。
●「どんとの魂」(MUSIC MAGAZINE増刊)
90年代の雑誌記事の再録を中心に、新たに関係者の証言を集めて構成された、至近距離からのどんと集成だ。
どんとについては、その影響力に比べて文字情報が意外に少なく、入手可能なものはパートナーである小嶋さちほさんの本2冊ぐらいしかなかった。
●「竜宮歳事記 どんとの愛した沖縄」小嶋さちほ(角川文庫)
●「虹を見たかい? 突然、愛する人を亡くしたときに」小嶋さちほ(角川書店)
今回の「どんとの魂」は、貴重な一冊になるだろう。