2015年11月26日

ウイルス様は忘れた頃に

 久々にやって来た。
 例の胃腸炎である。
 前回から1年半。
 まあ、ここまで何事もなかったことを良しとしよう。
 これからも長い道連れになるだろうから。

 火曜の朝、食事前になんとなく胃の辺りに違和感を覚えた。
(これは、まさか)
 嫌な予感が頭をよぎるが、急いで打ち消す。
 何しろ前回の胃腸炎が私史上最悪の激症だったので、心がもう折れてしまっているのだ。
 勘違いであってくれとの願いも空しく、昔馴染みの胃腸炎はいつも通り、坂道を転げ落ちるように急激に悪化し、三十分後には吐き気と腹痛でダウン。
 ただ今回の救いは、近所のかかりつけのお医者さんが一時間後には開くことだった。
 前回は発症からたっぷり14時間苦しみ抜いた末の受診で、症状が最悪まで進行してまい、回復に時間がかかってしまった。
 今回はあと一時間。
 そのたったの一時間がまた苦しいのだが、勤め先にお休みの連絡を入れ、なんとかしのいで、歩いて数分の医院へ。
 朝イチで受診するために早めに出たのだが、あいにくの連休明けで、すでに何組かの患者さんが来ていた。
 軽く失望しながらも、見知った受け付け係さんに症状を伝えると「ああ、あれか」と頷いてくれる。
 間が開いているとはいえ、同じ症状で4回目なので、さすがに覚えてもらえている。
 そこからしばらく唸りながら待機してやっと中へ。
 もう分かっているのですぐベッドに通されて点滴開始。
 血液検査も同時進行。
 今回は発症からの時間経過が短かったので、血液検査の結果は「さほど悪くない」とでたようだが、苦痛は激しい。
 前回は点滴で劇的に回復したので同様の効果を期待したが、やや苦痛は減じたものの、思ったほどの回復は実感できなかった。
 一旦帰宅してから午後までに再び症状は悪化し、夕方の受診時間帯にもう一度駆け込む。
 点滴をもう一度受け、嘔吐による脱水は回避されるが、それでも思ったほど回復しない。
 結局、それから一晩眠れぬままに苦痛は続き、水曜明け方、ようやくマシになってうつらうつらできるようになった。
 症状が上向きになった瞬間というのは、なんとなく感覚でわかる。

 ああ、ウイルス様のお祭りが終わったな。
 あとは祭の後片付けだ。
 
 そんな感じが体から伝わってくる。
 明けて翌日、夕方の受診時間帯に経過報告と薬の処方のお願いに再受診。
 あと、苦痛からとは言え、お騒がせしたことへのご挨拶も兼ねて。

 そして本日木曜日、最徐行運転ながら、出勤。
 なんとか明日の金曜日もしのいで、土日ゆっくり休めば、元の状態に戻れそうだ。

 今回学んだことは、症状の軽重に関わらず、ある程度の時間はウイルス様のお祭り騒ぎに体を貸すしかないということ。
 薬剤は直接ウイルス様を殲滅できるものではなく、苦痛や体力の消耗を多少和らげ、ウイルス大祭をやり過ごすためのものなので、過大な期待は禁物ということだ。
 前回、点滴が劇的に効いたように感じたのは、たまたまタイミングよく祭の終盤に当たっていたということなのだろう。

 いくつか対処法もわかった。

 入浴すると多少は吐き気と腹痛が和らぐのだ。
 浮力によって物理的に胃腸の負担が減るせいもあるだろうし、腹をかばった不自然な姿勢で負担を強いられた腰を休ませる効果もある。
 吐き気と腹痛が和らぐと、嘔吐の回数が減るので体力の消耗や胃腸の荒れを軽減できる。

 気を付けなければならないのは、ただでさえ嘔吐で脱水気味の中の入浴なので、水分補給をこまめにしっかりしなければならないということだ。
 弱っているときは水道水の「苦味」が耐えがたくなるので、吸収のよいスポーツドリンクのペットボトルを何本も用意して、ごく少量ずつ飲み続ける。
 最近は薬局で「経口補水液」という、甘くないスポーツドリンク状のものも入手できるので、水分補給だけならそちらの方がよい。
 ただ、苦痛の中でのスポーツドリンクの甘さは、救いというか心の支えになるし、絶食中なので甘さの分はエネルギー補給にもなる。
 甘い清涼飲料は糖質制限をやっている普段なら飲まないのだが、胃腸炎で普通の水ですら受け付けないときには利用する。

 前回学んだことだが、食べられなくてスポーツドリンクだけの補給でも2〜3日は問題なく動けるが、ものを食べていないので油断して歯磨きを怠ると、てきめんに歯がシミはじめる。
 それだけ糖分が含まれているということなので、脱水に近く、あまり唾液がでない状態でスポーツドリンクを飲み続けるのは、確実に歯に悪い。
 スポーツドリンクの摂取は、その後のうがいとワンセットで考えた方がよいようだ。

 今後一週間はぎっくり腰にも要注意だ。
 前々回の胃腸炎では直後に軽度のぎっくり腰もやってしまった。
 繰り返される嘔吐と、腹痛をかばう不自然な姿勢で、腰が痛め付けられているのだ。

 持病はいずれまた来る。
 体力は年齢と共に落ちていく。
 せめて対処法は探っていこう。

 あと、もちろん「年を考えて無理をしない」という大前提も。
posted by 九郎 at 21:25| Comment(0) | TrackBack(0) | 身体との対話 | 更新情報をチェックする