2016年01月07日

金縛りと幽体離脱4

 金縛りとともによく体験していたものに、自分では「平行移動」と呼んでいた感覚がある。
 眠っていてふと目覚めたとき、眠っていたその姿勢のまま、自分の体がビョーンと滑っていくような感覚に襲われることが、たまにあった。
 滑る方向は様々で、布団から頭の方向に「発射」されるように滑ることもあれば、横滑りになることもある。
 もちろん本当に平行移動しているわけではなく、あくまで「そういう感じがする」と言うだけで、目が覚めてみると普通にその場に寝ていることが多い。
 金縛りと違って恐怖感は薄いのだが、足元の方向に掃除機で吸引されるように滑ることもあり、その場合は何処かに引きずり込まれるような気がして少し怖かった。
 その時は目覚めてみると、必死で布団にしがみついている姿勢のままだった(笑)
 頭の方に「発射」された場合などは、そちらにある自室の壁を突き抜けていくような感覚があり、むしろ面白い体験だった。

 そうした「平行移動」も、場数を踏むとともに「飛距離」が増していった。
 自室の屋外とか、見知った街路あたりまで飛ばされることもあった。
 あくまで感覚の中でのことであって、物理的に体が移動しているわけではない。

 飛距離が長くなるにつれ、どうやら自分が「平行移動」と密かに呼んでいる感覚が、オカルト的な概念では「幽体離脱」と呼ばれているものに似ているらしいことがわかってきた。
 肉体とは別にそれと重なる意識体の存在を想定し、魂とか幽体とか名付けられる意識の部分だけが肉体から離脱する状態を指す。
 よくあるのは、ベッドで眠る自分の姿を少し上方から眺めているというエピソードだ。
 もっと現実世界からの距離が離れると、伝承の中の脱魂や異界探訪説話に近づいていく。

 私の「平行移動」の場合は、大抵は自分でよく行くような場所どまりで、見知らぬ風景まで移動することはなかった。
 出先で何か「証拠」が残せないかと試したこともあったが、当然ながら一度も成功しなかった。
posted by 九郎 at 00:01| Comment(0) | TrackBack(0) | | 更新情報をチェックする