夢を見た。
おれは友人と二人組で、祠のある洞窟を探索している。
手には「百太郎の父」という御守りを持っている。
小型の万華鏡のような木の筒で、中を覗くと手描きの顔と神歌が見える。
覗く度に顔や神歌は変化し、この先の道行きへの示唆を与えてくれる。
目指す洞窟までの道のりは非常に入り組んでいて、ただ一直線に進めば良いというものではない。
霊的なバリヤーや罠が各所に仕掛けてあり、よほど用心しないと堂々巡りをさせられてしまう。
おれは「百太郎の父」を信頼しているのだが、霊的な囲みを突破するためにあえて遠回りする指示も多々あるため、友人は反対ばかりしてくる。
友人の妨害で中々指示通りに動けず、堂々巡りが続く。
だんだん「百太郎の父」の指示も切迫してきて、表情が恐ろしいものに変わってくる。
おれはだんだん覗くのが怖くなってくる。