夢を見た。
有名な一級河川沿いに下る。
最近整備されたばかりの真新しい道が通っているが、所々工事中で行き止まりになっている。
川沿いの村の生活道路や庭先に迂回して進む。
農家の人が「余所者がブラブラしてかなわん」と言っているのが聞こえてくる。
しばらく進むと、有名な大橋が見えてくる。
大橋と並行して、緑色で鉄製の、細い歩行者専用橋が掛っている。
歩道橋もそれなりに頑丈な造りなのだが、川幅があまりにも広いため、それに比べるといかにも弱弱しく見える。
山奥の吊り橋のような頼りなさだ。
それはそれでスリルがあって面白いかもしれないと、さっそく渡ってみる。
手すりにつかまりながら怖々渡る。
橋は斜めになったり急に広がったりしている。
数十メートル下の水面は、もし落ちればコンクリートと同じなので助からない。
緊張感にドキドキする。
しばらく進むと、急に橋が狭くなり、手すりには棘が生えていて、途方に暮れる。
これでは横半身になっても棘に引っかかってすり抜けられない。
どうしようか迷っていると、向こう側から地元の高校生がホフク前進でやってきた。
通学中のようだ。
なるほど、そういう風に渡るのか。
しばらくホフク前進する。
やがて橋はグニャグニャのチューブみたいな手触りになってくる。
どうやらビルの非常脱出ホースのようなものらしい。
下を覗くと、はるか先にヘリポートのような二重丸印の巨大なクッションがある。
飛び込んで滑り下りろということか。
チューブ橋は風に大きく揺れており、ちゃんとクッションの上に着地できるか心許ない。
でもまあ、これは夢だから死ぬことは無いだろう。
思い切って飛び込む。
チューブ橋もクッションまでの落下距離も物凄く長く、おしっこが漏れそうになる。
なんとか無事、二重丸に着地できたが、足にビビビビビビと衝撃が走る。
意外と痛い。
夢なのに。