夢を見た。
中国の中学校に教師日本代表としてハケンされる。
中国語ができないので無理があるのだが、日本代表なので頑張らなくてはならない。
自分の担当をしてくれる中国側の先生を紹介される。
小柄で禿げ頭の年寄りだが、元気のいい先生だ。
親日家で柔道の高段者、雰囲気としてはどこかの現場監督みたいに見える。
さっそく校長室に案内される。
途中で通りかかった生徒用の靴箱の所に、何か張り紙がある。
中国語の分からない自分にも、漢字の雰囲気で大体の意味は読みとれる。
「この学校に『妖深』を仕掛けてやった。ざまあみろ」
などと書かれているらしい。
最近はどこの国でも生徒が荒れているようだ。
担当の年寄り先生は張り紙を無視しているので、大して実害は無いのかもしれない。
案内されるままに校長室に入ると、中では何人も先生が倒れており、おかしな臭いが鼻をついた。
紐の付いた銅製の壺のようなものが投げ込まれており、光りながら黄色い煙を噴き出している。
毒性のある香料のようなものらしい。
これが「妖深香」か。
なかなかのワルがいるようだ。
年寄り先生が、現場を見るなり戦闘準備を開始する。
自分にも、銅製の工芸品のような立派な面が渡される。
これは○×兄弟という名職人が作ったもので、二人はこの学校の先生もやっており、職員には特別に支給されるのだと説明を受ける。
年寄り先生は柔道着に着替え、面をつけて、一人さっさと出撃してしまう。
戦闘は各自の判断でそれぞれ好きにやってくれということらしい。
なかなか自分向きの教育方針だ。
気に入った。
とりあえず武器を調達しようと廊下に出る。
棒を振り回しながら窓ガラスを割っている女生徒がいたので、後ろから蹴りあげて棒を奪う。
あたりをうかがうと、階段を小型キャタピラのようなものに乗り、木刀を振りかざしながら下りてくるバカがいた。
なるべく使い慣れた武器がいいので、手にした棒をブーメランのように回転投げにしてそいつに当て、木刀を奪う。
やはり使い慣れた木刀は手になじむ。
水を得た魚のような気分で階段を駆け上ると、アヒルだか白鳥だかの首を振り回しながら暴れている奴がいる。
木刀で受けても首が折れ曲がってこちらの頭部をやられる恐ろしい武器だ。
受けにまわると厄介なので、先手を打って撃退する。
まわりにはアヒルの首だの馬の太股だのがばらばら散らばっている。
廊下を戦車に乗って暴走してくる奴がいる。
木刀では埒があかないので、馬の太股を拾い上げて操縦室に投げ込む。
中でパニックが起こっている隙を突き、木刀を突っ込んで掻き回す。
だんだんこの学校の雰囲気がわかってきた。
凄く楽しい。