夢を見た。
久しぶりに里に帰る。
幼児の頃を過ごした祖父母の里だ。
低い小山がぽこぽこと連続した平野で、小山にはあまり大きな木はなく、岩肌にへばりつくように低木が茂っている。
尖った三角形の岩山から、一本梅の木が伸びている。
黒い木肌に白くて淡いピンクの花が、ぽつぽつと付いている。
よく見ると、里中あちこちで梅の花が咲き乱れている。
ああ、きれいだ。
土手を越えると、昔おばあちゃんに連れて行ってもらった村祭りの小山が見えてくる。
小山には白い幟旗が並んで、風に揺れている。
今日は祭りなのだ。
はやく行かないと。