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2016年03月12日

夢と私の同行二人

 昨年から断続的にアップしてきた、絵と文章による夢のスケッチ、これにて一段落である。
 十年前のブログ開設当初から、いずれ発表したいと考えていたテーマなので、やっと肩の荷がおりた気がする。
 手元にはまだ多くの材料が残っているが、ネットで公開できるものは自ずと限られる。
 またいずれ、蓄積や熟成が進めば、まとまった数をアップできるかもしれない。

 それぞれの夢の中の私は、人格的な連続性はあるが、現実とはまた違う人生を送っているようだ。
 よく似ている場合はあるが、現実と全く同じである場合はむしろ少ないと思う。
 現実世界や日常生活に近い夢はネタとして弱いものが多いので、そもそも記録に残していないのだ。
 だからこのカテゴリでアップした夢の中の経歴や境遇は、現実の私とは重ならない場合が多い。
 重ならないからこそ、作品として公開しやすい面もある。

 夢のコントロールはあまりできなくなったが、夢に教えられたと感じることは今でも多い。
 絵や文章のイメージを夢から持ち帰ることはよくある。
普段すっかり忘れてしまっていた古い記憶が、夢を通してよみがえってくることもある。
 昔懐かしいことがらや、二度と会えない人物とのやりとりが夢の中で再現されると、目覚めたあともしばらく余韻に浸ってしまう。
 中でも亡くなった人との対話は、夢とは言え本当にありがたいと、その夢を見せてくれた「何者か」に、手を合わせたい気分になる。
 悪夢も、夢である限りは、私にとって特別あつらえの表現、救いなのかもしれない。

 私は今後も、自身の夢の記録者でありつづけようと思っている。
 あまりこだわりすぎないように、気を付けながら……

 夢と道連れ、同行二人。
 怪しき夢路は果てなく続く。

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posted by 九郎 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | | 更新情報をチェックする