2016年06月26日

緊急入院顛末記7

 術後四日目、入院五日目、胃腸炎発症からは八日目の日曜日。
 予定通り週明け退院できるように、この日は食事が完食できるところを示そうと努める。
 まず分量の少ない朝食を四十分ほどかけて完食し、午前中には点滴をストップしてもらえた。
 念のためということでまだ針は刺さったままだったが、これでチューブは全部外れ、大幅に動きやすくなった。
 早速、全身を拭きまくったあと、病院の浴衣から楽な私服に着替える。
 点滴を外したからには水分補給をこまめにしなければならないので、運動がてら給湯室まで度々お茶を入れに行く。
 まだ起き伏しのしんどさ、怖さはあるが、明日退院して仕事に復帰するためには、慣れて無理のない動きを確認していかなければならない。
 そのためにも、お茶は一度にたくさん作って汲み置きにせず、一杯ずつ汲みに行く。

 点滴が終わって動いてみると、さすがにちょっとフラつく。
 開腹手術後であるということもあるが、それ以前に絶食状態が六日近く続き、身動きできない状態が数日間続いたので、かなり体力が落ちているようだ。
 そう言えば体を拭いたとき、尻から腿にかけての肉が落ちていた。
 体が糖分を欲している感じがしたので、見舞いにロイヤルミルクティーのスティックを差し入れてもらった。
 普段の私はゆるめの糖質制限をしているので、飲み物は無糖のものが多い。
 しかしこの入院中は、現状に合わせなければならない。
 病院の食事は炭水化物中心でカロリー、脂質控えめの、いわゆる病院食だ。
 その病院食も百パーセントは食べられていない状態が続き、点滴もストップした。
 多少フラつくのも無理はない。
 エネルギー不足を手っ取り早く甘い飲み物で補うのも、今はありだ。

 給湯室に隣接するデイルームで、十階からの展望を楽しむ。
 ミルクティーを飲みながら、読書する。
 これができるようになっただけでも、感慨深いものがあった。
 入院中にkindle無料本で、柳田国男の「遠野物語」を通読した。



 何度めかの再読になるが、なんとなく入院中の気分に合って、読みふけった。
 他にもkindleに入っていた電子本のいくつかを再読した。
 時間があったので、昔読んだ大河小説も一つ、読み返し始めた。
 本を読み、体や仕事のことについて色々考える時間が持てたのは、まあ良かったと思う。

 昼食、夕食ともに一時間かけて完食。
 翌日の月曜午前の退院が確定した。
posted by 九郎 at 00:02| Comment(0) | TrackBack(0) | 身体との対話 | 更新情報をチェックする