謝んな!
投稿者の「松」さんは、もしかしたらあの人かな。
俺は断固支持する。
2017年06月17日
2017年06月19日
モノクロ原稿、印刷、カラー化
久々につげ義春の作品をまとめ読みしてみて、マンガの絵について色々思うところがあったので、覚書にしておく。
まず、つげ義春というマンガ家に絞って言えば、「モノクロ印刷」の状態こそ、最も味わい深い状態だと思った。
原稿の写真版も何作品分か見たことがあるが、ペン、ベタ、ホワイト、トーン等の詳細が分かるのは大変勉強になったけれども、それは「舞台裏」への興味であって、素直な作品鑑賞とは違う。
つげ義春の絵を存分に堪能するなら、黒は黒、白は白ではっきりと印刷された状態が最上で、つげ義春自身も当然そうなるように意図して原稿を作成していることだろう。
しっとり黒い闇や、繊細なペンタッチは、やはり状態の良い印刷物として鑑賞したい。
マンガ家やイラストレーターは、印刷物になった段階で完成するように計算しながら原稿を描くものだ。
中には手塚治虫や永井豪のように、原稿段階の絵に独特の魅力が感じられる描き手もいるけれども、つげ義春はそうしたタイプとはまた違う。
日本のマンガは基本的にモノクロのペン画表現だ。
これはやはり、戦後の手塚治虫らの活躍により「子供向けでストーリー主体の長編マンガ」が主流になってきたためで、ページ数の多いマンガを安価に売ろうとすれば、必然的にこの形態になる。
雑誌媒体に発表し、後に単行本として発行する利便性もあって、日本のマンガは版下原稿作成術の進化形として発展してきた。
原稿はあくまで「版下」で、真筆としての価値はもちろんあるけれども、完成品ではない。
印刷物こそが「作品」になる。
つげ義春のペンタッチに酔いたい時は、ある程度のサイズが必要だ。
文庫版はちょっと小さすぎる。
なるべく大きなサイズの版型で、とにかく「黒」を美しく出してほしい。
青林工芸舎の作品集は、サイズも収録作品も申し分ないのだけれども、大変惜しいことに印刷が「紺色」なのだ。
●「ねじ式―つげ義春作品集」(青林工芸舎)
代表作「ねじ式」は、初出が二色カラーだったこともあって、近年の出版物では二色カラーとして印刷されることが多いが、私はモノクロの方が好きだ。
赤が入っているのも面白いのだが、ペンタッチがピークの時期の絵を堪能するには、色は「夾雑物」ではないかと感じてしまうのだ。
つげ義春の作品は「ねじ式」以外にもいくつかカラー化されたものがあり、以下の作品集に二色版が収録されている。
●「紅い花 つげ義春カラー作品集」(双葉社)
再読体験として楽しめることは楽しめるのだが、「やっぱりつげ義春はモノクロがベスト」という思いを新たにした。
中には「紅い花」のような、いかにも二色カラー向きに思える作品もあるのだが、不思議にモノクロの方が「深い紅」を感じる。
唯一の例外は「外のふくらみ」だ。
この作品は元々原稿段階から絵の具で着彩された状態で描かれており、モノクロ印刷では伝えきれていない要素が見受けられた。
現在入手しやすい中では以下の本にカラー版が収録されている。
●「つげ義春: 夢と旅の世界」(とんぼの本)
もともとモノクロ前提で完成した原稿は、質の良いモノクロ印刷で鑑賞するのがやっぱり良い。
後付けでカラー化すると、トゥーマッチと言おうか、画面がうるさすぎになり、絵の焦点がぼけるということはよくある。
大友克洋の「AKIRA」がオールカラー化され、横書き右開きになった「国際版」が刊行された時も、期待に震えながら手に取ったが今一つだった。
大変な労作であることは分かるし、これが世界中で絶賛されるであろうことも分かったけれども、どうしても作品に入り込めなかった。
これなら印刷が今一つの「日本版」全6巻を、モノクロのまま品質アップしたものを出してほしいと思ったものだ。
つげ義春で言えば、一冊の本の中にどんな作品を、どの順で収録するかも大切だ。
レコードのアルバム作りのように丁寧な編集の本は、何度もしみじみと読み返すことができる。
私が好きなのは、以下の作品集。
サイズ、厚み、収録作品、収録順が実に良いのだ。
●「定本・夢の散歩」
●「隣りの女」
つげ義春の作品を、自分で選んで自分で並べ、品質の高いモノクロ印刷で本にしてくれるサービスがあったら、多少高くても絶対注文する!
一生の宝にするだろう。
このサービス、実際にあったら私だけでなく軽く万単位で需要は見込めると思うのだが、どこかでやってくれないかなあ。
まず、つげ義春というマンガ家に絞って言えば、「モノクロ印刷」の状態こそ、最も味わい深い状態だと思った。
原稿の写真版も何作品分か見たことがあるが、ペン、ベタ、ホワイト、トーン等の詳細が分かるのは大変勉強になったけれども、それは「舞台裏」への興味であって、素直な作品鑑賞とは違う。
つげ義春の絵を存分に堪能するなら、黒は黒、白は白ではっきりと印刷された状態が最上で、つげ義春自身も当然そうなるように意図して原稿を作成していることだろう。
しっとり黒い闇や、繊細なペンタッチは、やはり状態の良い印刷物として鑑賞したい。
マンガ家やイラストレーターは、印刷物になった段階で完成するように計算しながら原稿を描くものだ。
中には手塚治虫や永井豪のように、原稿段階の絵に独特の魅力が感じられる描き手もいるけれども、つげ義春はそうしたタイプとはまた違う。
日本のマンガは基本的にモノクロのペン画表現だ。
これはやはり、戦後の手塚治虫らの活躍により「子供向けでストーリー主体の長編マンガ」が主流になってきたためで、ページ数の多いマンガを安価に売ろうとすれば、必然的にこの形態になる。
雑誌媒体に発表し、後に単行本として発行する利便性もあって、日本のマンガは版下原稿作成術の進化形として発展してきた。
原稿はあくまで「版下」で、真筆としての価値はもちろんあるけれども、完成品ではない。
印刷物こそが「作品」になる。
つげ義春のペンタッチに酔いたい時は、ある程度のサイズが必要だ。
文庫版はちょっと小さすぎる。
なるべく大きなサイズの版型で、とにかく「黒」を美しく出してほしい。
青林工芸舎の作品集は、サイズも収録作品も申し分ないのだけれども、大変惜しいことに印刷が「紺色」なのだ。
●「ねじ式―つげ義春作品集」(青林工芸舎)
代表作「ねじ式」は、初出が二色カラーだったこともあって、近年の出版物では二色カラーとして印刷されることが多いが、私はモノクロの方が好きだ。
赤が入っているのも面白いのだが、ペンタッチがピークの時期の絵を堪能するには、色は「夾雑物」ではないかと感じてしまうのだ。
つげ義春の作品は「ねじ式」以外にもいくつかカラー化されたものがあり、以下の作品集に二色版が収録されている。
●「紅い花 つげ義春カラー作品集」(双葉社)
再読体験として楽しめることは楽しめるのだが、「やっぱりつげ義春はモノクロがベスト」という思いを新たにした。
中には「紅い花」のような、いかにも二色カラー向きに思える作品もあるのだが、不思議にモノクロの方が「深い紅」を感じる。
唯一の例外は「外のふくらみ」だ。
この作品は元々原稿段階から絵の具で着彩された状態で描かれており、モノクロ印刷では伝えきれていない要素が見受けられた。
現在入手しやすい中では以下の本にカラー版が収録されている。
●「つげ義春: 夢と旅の世界」(とんぼの本)
もともとモノクロ前提で完成した原稿は、質の良いモノクロ印刷で鑑賞するのがやっぱり良い。
後付けでカラー化すると、トゥーマッチと言おうか、画面がうるさすぎになり、絵の焦点がぼけるということはよくある。
大友克洋の「AKIRA」がオールカラー化され、横書き右開きになった「国際版」が刊行された時も、期待に震えながら手に取ったが今一つだった。
大変な労作であることは分かるし、これが世界中で絶賛されるであろうことも分かったけれども、どうしても作品に入り込めなかった。
これなら印刷が今一つの「日本版」全6巻を、モノクロのまま品質アップしたものを出してほしいと思ったものだ。
つげ義春で言えば、一冊の本の中にどんな作品を、どの順で収録するかも大切だ。
レコードのアルバム作りのように丁寧な編集の本は、何度もしみじみと読み返すことができる。
私が好きなのは、以下の作品集。
サイズ、厚み、収録作品、収録順が実に良いのだ。
●「定本・夢の散歩」
●「隣りの女」
つげ義春の作品を、自分で選んで自分で並べ、品質の高いモノクロ印刷で本にしてくれるサービスがあったら、多少高くても絶対注文する!
一生の宝にするだろう。
このサービス、実際にあったら私だけでなく軽く万単位で需要は見込めると思うのだが、どこかでやってくれないかなあ。
2017年06月23日
朝から笑かしよんな
「はげええええええええ!!!!!」
NHK朝のニュースで鳴り響く、ブチ切れたおばはんのシャウトである。
笑う以外、どのようなリアクションがあろうか。
おかげで今日一日、思い出し笑いしていた。
週刊誌報道、音声の公開とともにおばはん議員本人は病院へ直行、自民党には離党届をだしたとのこと。
議員を続行できる病状ではなさそうにお見受けする。
早々に職を辞し、落ち着いた環境で加療されんことを。
議員というのは紛れもない権力者である。
権力を持つものが抵抗できない立場の者に暴行を働くのは、許されない犯罪行為という以前に、醜い。
いくら病人とは言え責任能力までは喪失していないであろうから、醜い振舞いの代償は払わねばならないだろう。
さすがにネット右翼どもも、このおばはんはかばいようがないようだ。
このおばはんの件の前には、おっさんの動向も注目されていた。
籠池のおっさんである。
某総理大臣の責任転嫁記者会見にちょうどかぶせるように、おっさん周辺には突然ガサ入れがあった。
逮捕も間近ではないかという報道へのリアクションをとった格好で、籠池のおっさんは総理の嫁はんの居酒屋等を、「寄付の百万を返したい」として巡回して回ったのだ。
もちろん受け取りは拒否される。
「おっさんそれ百万ちごて二万ちゃうか?」
そんなネタまで込みのアポなし訪問である。
おっさんの振舞いにも笑かしてもらったが、おばはんのような醜悪さは感じなかった。
このおっさんも、ほんの数か月前までは権力をカサに着る不愉快な糞右翼だったわけだが、今は違うからだ。
現在のおっさんは、地位も仲間も財産も全て失った素浪人に過ぎない。
権力を無くしたおっさんが、「関西の苦労人のおっさん」という己の素の才覚だけで国家権力と駆け引きしている姿には、どこか愛嬌が感じられる。
「これ以上追い込むんやったら、何するやわかりまへんで」
胡散臭い札束というシャレも利かせつつ、しぶとく抵抗するおっさんに、かつての醜悪さは無い。
籠池のおっさん。
決して応援はせーへんけど、まあ気張りや!
やるなら、身一つの素浪人として。
前川喜平さんの言動に説得力が感じられるのも、一人の人間として振舞っているからだろう。
2017年06月24日
夢仙人、つげ義春
作家、画家などの表現者が、「夢」というテーマにこだわりを持つケースは数多い。
マンガ家のつげ義春もそんな表現者の中の一人だ。
単に「夢をよく描くマンガ家」というだけでなく、名人とか達人クラスを超えて、「夢仙人」みたいな高みにいるのではないかと思っている。
夢を夢としてマンガで描くための画風、文体を確立したのが、他ならぬつげ義春なのだ。
そんな作品の多くは、以下の文庫版に収録されている。
●「ねじ式/夜が摑む」(ちくま文庫)
夢を作品の形にまとめるにはいくつかの段階を経なければならず、作品に含まれる「夢の濃度」はそれぞれの夢の持ち味に対して最適である必要がある。
つげ義春の夢作品をまとまった編集で鑑賞すると、その匙加減の妙が存分に味わえる。
マンガとして完成された作品に加え、スケッチと文章による「夢日記」も、かなりの分量が書籍化されている。
現在はやはりちくま文庫版の一冊が手に取りやすい。
●「苦節十年記/旅籠の思い出」(ちくま文庫)
ここまで豊富なネタがあるなら、もっとマンガが描けるのでは?
そんな風に考えていた時期もあったが、面白い夢を見たからと言って、それが作品に直結するわけではないことは、自分でも夢の記録をとってきた今の私にはよくわかる。
公開され得ない夢日記もかなり多いだろうし、公開に当たって「編集」された内容もあるだろう。
さらに、夢日記として記録されなかった夢の世界はもっと膨大になるだろう。
マンガとして描かれた夢は、様々な段階で濾過され、純度を挙げた、奇跡のような結晶体なのだ。
いくつかの極上の夢マンガが描かれ、かなりの分量の濃密な夢日記が公開されただけでも稀有な事例なのである。
繰り返しになるけれども、夢を夢として記すには、それに相応しい「文体」が必要だ。
その文体は、夢をテーマに扱う表現者の作品を鑑賞すると、ある程度共通した「雰囲気」として伝わってくるだろう。
中でもつげ義春は、第一人者ではないかと思うのである。
マンガ家のつげ義春もそんな表現者の中の一人だ。
単に「夢をよく描くマンガ家」というだけでなく、名人とか達人クラスを超えて、「夢仙人」みたいな高みにいるのではないかと思っている。
夢を夢としてマンガで描くための画風、文体を確立したのが、他ならぬつげ義春なのだ。
そんな作品の多くは、以下の文庫版に収録されている。
●「ねじ式/夜が摑む」(ちくま文庫)
夢を作品の形にまとめるにはいくつかの段階を経なければならず、作品に含まれる「夢の濃度」はそれぞれの夢の持ち味に対して最適である必要がある。
つげ義春の夢作品をまとまった編集で鑑賞すると、その匙加減の妙が存分に味わえる。
マンガとして完成された作品に加え、スケッチと文章による「夢日記」も、かなりの分量が書籍化されている。
現在はやはりちくま文庫版の一冊が手に取りやすい。
●「苦節十年記/旅籠の思い出」(ちくま文庫)
ここまで豊富なネタがあるなら、もっとマンガが描けるのでは?
そんな風に考えていた時期もあったが、面白い夢を見たからと言って、それが作品に直結するわけではないことは、自分でも夢の記録をとってきた今の私にはよくわかる。
公開され得ない夢日記もかなり多いだろうし、公開に当たって「編集」された内容もあるだろう。
さらに、夢日記として記録されなかった夢の世界はもっと膨大になるだろう。
マンガとして描かれた夢は、様々な段階で濾過され、純度を挙げた、奇跡のような結晶体なのだ。
いくつかの極上の夢マンガが描かれ、かなりの分量の濃密な夢日記が公開されただけでも稀有な事例なのである。
繰り返しになるけれども、夢を夢として記すには、それに相応しい「文体」が必要だ。
その文体は、夢をテーマに扱う表現者の作品を鑑賞すると、ある程度共通した「雰囲気」として伝わってくるだろう。
中でもつげ義春は、第一人者ではないかと思うのである。
2017年06月25日
中央構造線に、繰り返し注視
2016年4月、熊本地震。
同10月、阿蘇山噴火。
2017年6月20日、大分で震度5強。大分ではしばらく前から「原因不明の地割れ」が報道されていた。
震度分布を見るに、例によって中央構造線沿いが気になっていた。
日本地図で見ると、目と鼻の先の対岸には悪評高い伊方原発が稼働中である。
そして本日、2017年6月25日朝、長野で震度5強。
こちらも中央構造線沿いの震度分布にも見える。
引き続き、注視が必要である。
現在、中央構造線直近の伊方原発、延長線上の川内原発、ともに稼働中。
以下、以前投稿した記事「狂気の沙汰、地獄の沙汰」再掲。
-----------------
手元に日本地図のある人は、開いてみてほしい。
紙の地図でなくとも、ネットの地図サービスでもなんでも構わない。
できれば実際の衛星写真が見られるGoogle Earthがお勧めだ。
紀伊半島から四国、九州あたりまでの範囲の地図を用意してみよう。
とくに和歌山県の紀ノ川から四国の吉野川にかけて、横真一文字にスパッと切り裂いたような、巨大な裂け目の地形がはっきりと見えるはずだ。
その裂け目の直下を通っているのが、日本最大、世界でも有数の巨大活断層「中央構造線」である。
西はさらに佐田岬と平行し、九州を横断して続いているとされている。
現在地震エネルギー蓄積中で、もしこの中央構造線のどこかでエネルギーが解放されれば、壊滅的な被害も予想される。
ところが上の図でも示してある通り、四国の佐田岬の根本には伊方原発、九州には川内(せんだい)原発が存在してしまっている。
伊方は中央構造線の直近、川内は延長線上にあり、しかも活動が激化している火山地帯の付近でもある。
どちらも、そんなところに設置されていること自体がありえない原発だ。
原発マフィアの走狗たる某総理大臣の狂気により、両原発とも稼働中である。
これまでの実証により、日本の原発は震度6(7ではない)で何らかの事故を起こす。
日本上空では大雑把に言うと西から東へ向けて風が吹いている。
福島の場合は本州の東端に位置していたため、放出された放射能の八割方は太平洋に飛ばされた。
川内か伊方で深刻な事故が起これば、瀬戸内海も西日本もまともに放射能を被る。
黒潮と対馬海流が日本の裏表から汚染を拡大する。
論外、ということがある。
とにかく川内と伊方は、そこに原発を作ったこと自体が狂気の沙汰なのだから、再稼働の議論などすること自体がありえないのである。
日本で安全な原発があり得るかという議題であれば、論じる価値がある。
私個人としては、地震大国であること、国土が狭く人口が密集していることなどの条件から、あり得ないと判断している。
百歩譲ってあり得るとしても、それは安全対策に膨大なコストのかかる、とても商業的にペイできないものになるであろうとは思っている。
しかしそのような議論を通じて、原発の本当の安全性とコストについて、知見が広まることは期待できる。
川内と伊方については、論外としか言いようがない。
ダメなものはダメなのだ。
同10月、阿蘇山噴火。
2017年6月20日、大分で震度5強。大分ではしばらく前から「原因不明の地割れ」が報道されていた。
震度分布を見るに、例によって中央構造線沿いが気になっていた。
日本地図で見ると、目と鼻の先の対岸には悪評高い伊方原発が稼働中である。
そして本日、2017年6月25日朝、長野で震度5強。
こちらも中央構造線沿いの震度分布にも見える。
引き続き、注視が必要である。
現在、中央構造線直近の伊方原発、延長線上の川内原発、ともに稼働中。
以下、以前投稿した記事「狂気の沙汰、地獄の沙汰」再掲。
-----------------
手元に日本地図のある人は、開いてみてほしい。
紙の地図でなくとも、ネットの地図サービスでもなんでも構わない。
できれば実際の衛星写真が見られるGoogle Earthがお勧めだ。
紀伊半島から四国、九州あたりまでの範囲の地図を用意してみよう。
とくに和歌山県の紀ノ川から四国の吉野川にかけて、横真一文字にスパッと切り裂いたような、巨大な裂け目の地形がはっきりと見えるはずだ。
その裂け目の直下を通っているのが、日本最大、世界でも有数の巨大活断層「中央構造線」である。
西はさらに佐田岬と平行し、九州を横断して続いているとされている。
現在地震エネルギー蓄積中で、もしこの中央構造線のどこかでエネルギーが解放されれば、壊滅的な被害も予想される。
ところが上の図でも示してある通り、四国の佐田岬の根本には伊方原発、九州には川内(せんだい)原発が存在してしまっている。
伊方は中央構造線の直近、川内は延長線上にあり、しかも活動が激化している火山地帯の付近でもある。
どちらも、そんなところに設置されていること自体がありえない原発だ。
原発マフィアの走狗たる某総理大臣の狂気により、両原発とも稼働中である。
これまでの実証により、日本の原発は震度6(7ではない)で何らかの事故を起こす。
日本上空では大雑把に言うと西から東へ向けて風が吹いている。
福島の場合は本州の東端に位置していたため、放出された放射能の八割方は太平洋に飛ばされた。
川内か伊方で深刻な事故が起これば、瀬戸内海も西日本もまともに放射能を被る。
黒潮と対馬海流が日本の裏表から汚染を拡大する。
論外、ということがある。
とにかく川内と伊方は、そこに原発を作ったこと自体が狂気の沙汰なのだから、再稼働の議論などすること自体がありえないのである。
日本で安全な原発があり得るかという議題であれば、論じる価値がある。
私個人としては、地震大国であること、国土が狭く人口が密集していることなどの条件から、あり得ないと判断している。
百歩譲ってあり得るとしても、それは安全対策に膨大なコストのかかる、とても商業的にペイできないものになるであろうとは思っている。
しかしそのような議論を通じて、原発の本当の安全性とコストについて、知見が広まることは期待できる。
川内と伊方については、論外としか言いようがない。
ダメなものはダメなのだ。
2017年06月26日
旧キット 1/144 リックドム
今月も80年代初頭、ガンプラブーム当時に発売された旧キットの作例紹介。
今日のお題は1/144リックドム。
アニメ「機動戦士ガンダム」は、スペースコロニーから始まり、地球圏に舞台を移した後、再び宇宙へ戦場へと帰還する。
地球圏では砂漠地帯や密林地帯に特化したMSを開発したジオンは、本来の用途である宇宙戦用のMS開発にも余念がなかった。
劇場版では第三作にあたる宇宙編では、ザク以降に開発された様々なMS、MAがガンダムを苦戦させる。
●1/144 MS-09R リック・ドム
1/144シリーズの中では高い部類の定価500円。
このキットも次期さえ良ければ今でも昔のままのお値段で購入可能だ。
今考えると安いよなあ。。。
トリプルドム作っても1500円だぜ。。。
ドムのプラモについては先に1/100スケールが発売され、そのままスケールダウンしたものがこの「リックドム」として発売されるという順番だったはずだ。
ガンダムを苦戦させた「黒い三連星」の乗機として人気があったが、売れ筋の1/144スケールではけっこう待たされた覚えがある。
一応「ドム」は地上戦用のホバークラフト機、「リックドム」はそれを宇宙戦用に改良したものという設定の違いはあるが、形状の変更点はとくに無いようだ。
プラモを作った本人が「これはドム」とか「これはリックドム」と言いきってしまえば、それでOKになるはず(笑)
まずは素組み。
成型色は1/144スケールとしては珍しく黒と薄紫の二色。
ドムのキットは1/100、1/144ともに、発売当時から「これはもうドム以外の何物でもない!」と評判だった秀作キットである。
今の眼で見ればスタイルも可動範囲も色分けもあれこれ注文を付けたくなるのは分かるが、それは野暮と言うもの。
そういうのが欲しければ現行のHGUC版を買えばよい。
●HGUC 1/144 MS-09 ドム/MS-09R リック・ドム
わざわざ旧キットを選ぶなら、なるべくプレーンな状態を味わいながら組み、自分好みに塗るのが良い。
旧キットなりのパーツの合いの悪さはあるので、パテを使った合わせ目消しは必須。
接着剤で溶着し、サンドペーパー等を使って面を出し、磨き上げる基本工作自体を楽しむのが旧キット趣味だ。
今回、一点だけ改造したのは右手首。
市販の関節パーツでボールジョイント化することで、「バズーカを右手で小脇に抱える」ポーズが取れるようになる。
素組みだと、主武器のジャイアントバズーカを前に捧げ持つようにしかできず、あまりポーズが決まらないのだ。
小学生の頃「HOW TO BUILD GUNDAM」の作例で見た「小脇抱え」のポーズにどれだけ憧れたことか。
代名詞のポーズが取れないとは言え、このリックドム、発売当時は「かなり動く」キットとして知られていた。
スカートが広いので股関節の自由度が高く、腕も背中のヒートサーベルを引き抜くポーズがとれるので、旧キットの中ではかなり可動が優秀だったのだ。
なるべくキットの素性を活かすなら、前述の右手首と、あとは足首関節をボールジョイント化するのが良いだろう。
股関節の開脚可動に対応した接地と、つま先を外側に開くことが可能になるので、仁王立ちが決まるようになる。
私はとりあえず右手首だけで満足。
塗装はいつも通り、つや消しブラックからのアクリルガッシュ筆塗り。
ドムと言えば「黒」のイメージが強い。
なにせ「黒い三連星」の異名をとる小隊向けに実戦配備されたのが初出なので、これは当然だ。
しかし、アニメ設定の配色を見ると、言うほど黒くはない。
頭部や肩アーマー、スカート部分などは黒だが、手足や「ベルト」部分は薄紫で、表面積の上では「真っ黒」の割合は意外に少ない。
アニメ作中で「格闘戦」を見せる際、本当に全身真っ黒だと動きのある画面の中で判別できないせいだろう。
全体的には「黒」をイメージさせながらも、手足の部分は動きの分かりやすい明るめの配色だったからこそ、あの「ジェットストリームアタック」の名シーンが生まれたのだ。
プラモで作る際、アニメ設定にこだわらず「リアルさ」に軸足を置くなら、薄紫の箇所は思案のしどころになる。
懐かしの「HOW TO BUILD GUNDAM」の作例では、グレー系の色に置き換えられていた覚えがある。
ドイツ軍の戦車みたいでカッコよかった。
今回の作例では、アニメ設定に準拠しつつ、かなり彩度を落として塗ってみた。
ヒートサーベルは二本付属しているので、背中に装着した時の暗色と、手に構えた時の黄色の両方が再現できる。
右手はサーベルの持てる握り手と、ジャイアントバズーカと一体になった握り手の二種類が付属。
交換も可能だ。
旧ザクからザク、グフ、ドムと並べてみると、デザインからちゃんと強そうになっていくのが分かる。
こういう整合性が、やっぱり大事なのだ。
私はブーム当時の小学生時代、ドムは作ったことがなかった。
欲しかったのだが、とくに1/144スケールは人気で手に入らなかった。
品薄感が緩和された時にはもう、ブームは去っており、私も他のリアルロボットアニメに興味が移っていたので、結局作らずじまいだったのだ。
子供の頃のやり残しが一つ解消されたようで、しかもかなり出来の良いキットだったので、本当に楽しかった。
今日のお題は1/144リックドム。
アニメ「機動戦士ガンダム」は、スペースコロニーから始まり、地球圏に舞台を移した後、再び宇宙へ戦場へと帰還する。
地球圏では砂漠地帯や密林地帯に特化したMSを開発したジオンは、本来の用途である宇宙戦用のMS開発にも余念がなかった。
劇場版では第三作にあたる宇宙編では、ザク以降に開発された様々なMS、MAがガンダムを苦戦させる。
●1/144 MS-09R リック・ドム
1/144シリーズの中では高い部類の定価500円。
このキットも次期さえ良ければ今でも昔のままのお値段で購入可能だ。
今考えると安いよなあ。。。
トリプルドム作っても1500円だぜ。。。
ドムのプラモについては先に1/100スケールが発売され、そのままスケールダウンしたものがこの「リックドム」として発売されるという順番だったはずだ。
ガンダムを苦戦させた「黒い三連星」の乗機として人気があったが、売れ筋の1/144スケールではけっこう待たされた覚えがある。
一応「ドム」は地上戦用のホバークラフト機、「リックドム」はそれを宇宙戦用に改良したものという設定の違いはあるが、形状の変更点はとくに無いようだ。
プラモを作った本人が「これはドム」とか「これはリックドム」と言いきってしまえば、それでOKになるはず(笑)
まずは素組み。
成型色は1/144スケールとしては珍しく黒と薄紫の二色。
ドムのキットは1/100、1/144ともに、発売当時から「これはもうドム以外の何物でもない!」と評判だった秀作キットである。
今の眼で見ればスタイルも可動範囲も色分けもあれこれ注文を付けたくなるのは分かるが、それは野暮と言うもの。
そういうのが欲しければ現行のHGUC版を買えばよい。
●HGUC 1/144 MS-09 ドム/MS-09R リック・ドム
わざわざ旧キットを選ぶなら、なるべくプレーンな状態を味わいながら組み、自分好みに塗るのが良い。
旧キットなりのパーツの合いの悪さはあるので、パテを使った合わせ目消しは必須。
接着剤で溶着し、サンドペーパー等を使って面を出し、磨き上げる基本工作自体を楽しむのが旧キット趣味だ。
今回、一点だけ改造したのは右手首。
市販の関節パーツでボールジョイント化することで、「バズーカを右手で小脇に抱える」ポーズが取れるようになる。
素組みだと、主武器のジャイアントバズーカを前に捧げ持つようにしかできず、あまりポーズが決まらないのだ。
小学生の頃「HOW TO BUILD GUNDAM」の作例で見た「小脇抱え」のポーズにどれだけ憧れたことか。
代名詞のポーズが取れないとは言え、このリックドム、発売当時は「かなり動く」キットとして知られていた。
スカートが広いので股関節の自由度が高く、腕も背中のヒートサーベルを引き抜くポーズがとれるので、旧キットの中ではかなり可動が優秀だったのだ。
なるべくキットの素性を活かすなら、前述の右手首と、あとは足首関節をボールジョイント化するのが良いだろう。
股関節の開脚可動に対応した接地と、つま先を外側に開くことが可能になるので、仁王立ちが決まるようになる。
私はとりあえず右手首だけで満足。
塗装はいつも通り、つや消しブラックからのアクリルガッシュ筆塗り。
ドムと言えば「黒」のイメージが強い。
なにせ「黒い三連星」の異名をとる小隊向けに実戦配備されたのが初出なので、これは当然だ。
しかし、アニメ設定の配色を見ると、言うほど黒くはない。
頭部や肩アーマー、スカート部分などは黒だが、手足や「ベルト」部分は薄紫で、表面積の上では「真っ黒」の割合は意外に少ない。
アニメ作中で「格闘戦」を見せる際、本当に全身真っ黒だと動きのある画面の中で判別できないせいだろう。
全体的には「黒」をイメージさせながらも、手足の部分は動きの分かりやすい明るめの配色だったからこそ、あの「ジェットストリームアタック」の名シーンが生まれたのだ。
プラモで作る際、アニメ設定にこだわらず「リアルさ」に軸足を置くなら、薄紫の箇所は思案のしどころになる。
懐かしの「HOW TO BUILD GUNDAM」の作例では、グレー系の色に置き換えられていた覚えがある。
ドイツ軍の戦車みたいでカッコよかった。
今回の作例では、アニメ設定に準拠しつつ、かなり彩度を落として塗ってみた。
ヒートサーベルは二本付属しているので、背中に装着した時の暗色と、手に構えた時の黄色の両方が再現できる。
右手はサーベルの持てる握り手と、ジャイアントバズーカと一体になった握り手の二種類が付属。
交換も可能だ。
旧ザクからザク、グフ、ドムと並べてみると、デザインからちゃんと強そうになっていくのが分かる。
こういう整合性が、やっぱり大事なのだ。
私はブーム当時の小学生時代、ドムは作ったことがなかった。
欲しかったのだが、とくに1/144スケールは人気で手に入らなかった。
品薄感が緩和された時にはもう、ブームは去っており、私も他のリアルロボットアニメに興味が移っていたので、結局作らずじまいだったのだ。
子供の頃のやり残しが一つ解消されたようで、しかもかなり出来の良いキットだったので、本当に楽しかった。
2017年06月27日
旧キット 1/144 量産型ゲルググ
ジオンの宇宙用最終量産MS、ゲルググである。
基本性能は連邦のエース機、ガンダムと同等を誇ると言われ、ビーム兵器を標準装備したジオン初の量産MSでもある。
実戦配備がもう少し早ければ、一年戦争終盤の戦局を打開できたかもしれないという設定の高性能機だ。
当時から人気が高く、ブーム時に1/144、1/100、1/60の3スケールで単品発売されたのは、ガンダムとザク、ドム、そしてこのゲルググだけだ。
今回はコレクションサイズの1/144を制作。
●1/144 MS-14A 量産型ゲルググ
定価はシリーズの中ではちょっとお高めの500円。
例によって、タイミングさえ合えば昔と同じ値段で買える。
80年代初頭、私は確かこの「量産型ゲルググ」のキットは作ったことがないはずで、今回初。
とは言え、成型色違いの「シャア専用ゲルググ」は作ったはずなので、全くの初組みでもない。
●1/144 MS-14S シャア専用ゲルググ
まずは素組み。
このダークグレイの成型色は嫌いではない。
私のように全塗装前提なら、シャア専用を作る場合もこちらの量産型から塗った方が良いともいえる。
特徴的なデザインを再現するため、パーツ割りや可動の仕組みに苦心のあとが見える。
腰の回転、上半身下半身の分離が可能なのは、塗装に便利だ。
肘関節はボールジョイントになっていて、手首は差し替え可能。
ただ、こうした構造の新規の工夫が、結果としてキットの欠点になってしまっている感もある。
ボールジョイントは前に紹介したアッガイでも採用されていたが、プラ素材の貼りあわせでこの仕組みを作っても、すぐ摩耗してしまう。
あちこち動かしているうちに関節がすぐブラブラになってしまうのだ。
腰の回転軸も精度が今一つで、気持ちよく位置が決まらない。
正直、量産型ゲルググにさほどの思い入れは無いので、今回肘と腰は適当な角度で接着固定してしまった。
あと、これは金型の経年劣化ではないかと思うのだが、左足向う脛のあたりに、かなりひどいパーツの不整合ができるので、素組みでもパテ埋めと面出しは必須だ。
そしてもう一点、何らかの改造が必須になるのが、右手首と一体成型のビームライフルだ。
キットのままビームライフル付きの右手首を差し込むと、どうしても細いストック(?)が右腕と干渉してしまう。
ライフルを持たせるにはこの細い箇所を微妙に弯曲させて無理に持たせるしかないので、非常にあやうい。
旧キットLOVEの私はあまりこの言葉を口にしたくないのだが、これはちょっと「設計ミス」レベルではないかと言わざるを得ない。
そう言えばこの箇所、小学生の頃折ってしまった記憶がよみがえってきた。
ちょっと時空を超えてテレパシーを送っておこう。
お〜〜〜〜い、昔の俺!
おまえは別に悪くないで!
そこ、設計ミスやから!
これでよし。
今頃小学生の私は心が軽くなっていることだろう。
アホな歴史改変妄想はさておき、今の私は大人なので、ここは何とかしないといけない。
あまり手間はかけたくないので手首の差し込み軸の角度を変更し、ちょっと斜めにビームライフルを持てるようにした。
これならストックの箇所は右腕内側に逸れるので干渉しなくなる。
やり出すとキリがないのが改造の陥穽。
このゲルググ、気にし出すと色々目に付く。
腹の部分の円形コクピットハッチのモールドが浅くて、塗装すると消えてしまうので、市販の「丸モールド」から適当な大きさのものを選んで貼り付ける。
頭部合わせ目消しをすると、「鼻の穴」と「額の二本線」が消えてしまうが、これはまあ、わざわざ彫り直したりせず塗りで何とかしよう。
背中にあるナギナタとシールドの固定穴の精度が今一つ。
面倒なのでナギナタを持たせるのは諦め、束の部分は背中に固定。
う〜ん。。。
言いたくないけどこのキット、素組みがあまり楽しくないかも。。。
昔から言われていたことだけど、形状もパッとしないし。。。
いつもよりモチベーションが上がらぬまま、なんとか全塗装。
とにかく完成して一安心。
ほぼ同じキットで「シャア専用ゲルググ」を組む意欲がわかなくなったので、シャアゲルはいずれ手を付ける以下のMSVキットの折に完成させることにします。
●1/144 MSVモビルスーツバリエーション ゲルググ14B(MSVモビルスーツバリエーション)
基本性能は連邦のエース機、ガンダムと同等を誇ると言われ、ビーム兵器を標準装備したジオン初の量産MSでもある。
実戦配備がもう少し早ければ、一年戦争終盤の戦局を打開できたかもしれないという設定の高性能機だ。
当時から人気が高く、ブーム時に1/144、1/100、1/60の3スケールで単品発売されたのは、ガンダムとザク、ドム、そしてこのゲルググだけだ。
今回はコレクションサイズの1/144を制作。
●1/144 MS-14A 量産型ゲルググ
定価はシリーズの中ではちょっとお高めの500円。
例によって、タイミングさえ合えば昔と同じ値段で買える。
80年代初頭、私は確かこの「量産型ゲルググ」のキットは作ったことがないはずで、今回初。
とは言え、成型色違いの「シャア専用ゲルググ」は作ったはずなので、全くの初組みでもない。
●1/144 MS-14S シャア専用ゲルググ
まずは素組み。
このダークグレイの成型色は嫌いではない。
私のように全塗装前提なら、シャア専用を作る場合もこちらの量産型から塗った方が良いともいえる。
特徴的なデザインを再現するため、パーツ割りや可動の仕組みに苦心のあとが見える。
腰の回転、上半身下半身の分離が可能なのは、塗装に便利だ。
肘関節はボールジョイントになっていて、手首は差し替え可能。
ただ、こうした構造の新規の工夫が、結果としてキットの欠点になってしまっている感もある。
ボールジョイントは前に紹介したアッガイでも採用されていたが、プラ素材の貼りあわせでこの仕組みを作っても、すぐ摩耗してしまう。
あちこち動かしているうちに関節がすぐブラブラになってしまうのだ。
腰の回転軸も精度が今一つで、気持ちよく位置が決まらない。
正直、量産型ゲルググにさほどの思い入れは無いので、今回肘と腰は適当な角度で接着固定してしまった。
あと、これは金型の経年劣化ではないかと思うのだが、左足向う脛のあたりに、かなりひどいパーツの不整合ができるので、素組みでもパテ埋めと面出しは必須だ。
そしてもう一点、何らかの改造が必須になるのが、右手首と一体成型のビームライフルだ。
キットのままビームライフル付きの右手首を差し込むと、どうしても細いストック(?)が右腕と干渉してしまう。
ライフルを持たせるにはこの細い箇所を微妙に弯曲させて無理に持たせるしかないので、非常にあやうい。
旧キットLOVEの私はあまりこの言葉を口にしたくないのだが、これはちょっと「設計ミス」レベルではないかと言わざるを得ない。
そう言えばこの箇所、小学生の頃折ってしまった記憶がよみがえってきた。
ちょっと時空を超えてテレパシーを送っておこう。
お〜〜〜〜い、昔の俺!
おまえは別に悪くないで!
そこ、設計ミスやから!
これでよし。
今頃小学生の私は心が軽くなっていることだろう。
アホな歴史改変妄想はさておき、今の私は大人なので、ここは何とかしないといけない。
あまり手間はかけたくないので手首の差し込み軸の角度を変更し、ちょっと斜めにビームライフルを持てるようにした。
これならストックの箇所は右腕内側に逸れるので干渉しなくなる。
やり出すとキリがないのが改造の陥穽。
このゲルググ、気にし出すと色々目に付く。
腹の部分の円形コクピットハッチのモールドが浅くて、塗装すると消えてしまうので、市販の「丸モールド」から適当な大きさのものを選んで貼り付ける。
頭部合わせ目消しをすると、「鼻の穴」と「額の二本線」が消えてしまうが、これはまあ、わざわざ彫り直したりせず塗りで何とかしよう。
背中にあるナギナタとシールドの固定穴の精度が今一つ。
面倒なのでナギナタを持たせるのは諦め、束の部分は背中に固定。
う〜ん。。。
言いたくないけどこのキット、素組みがあまり楽しくないかも。。。
昔から言われていたことだけど、形状もパッとしないし。。。
いつもよりモチベーションが上がらぬまま、なんとか全塗装。
とにかく完成して一安心。
ほぼ同じキットで「シャア専用ゲルググ」を組む意欲がわかなくなったので、シャアゲルはいずれ手を付ける以下のMSVキットの折に完成させることにします。
●1/144 MSVモビルスーツバリエーション ゲルググ14B(MSVモビルスーツバリエーション)
2017年06月28日
旧キット 1/144 ギャン
ギャンである。
記憶の範囲で設定をさらっておこう。
ジオンが一年戦争終盤に開発していた宇宙戦用試作MSで、ゲルググと次期量産MSの座を争ったとされている。
結局採用は見送られたが、性能は悪くなかったのでマ・クベ大佐の乗機として配備された。
確か設定はこんな感じだったはず。
搭乗するマ・クベ大佐の「骨董趣味を持つ策謀家」というキャラクターは、小学生当時ちゃんと把握できてはいなかったが、その後の人生の中で反芻するうちに、じわじわ頭に沁み込んできた。
地球圏の支配層を滅ぼすためには手段を択ばないが、文化財の保全には意欲を持っていたという性格設定は、ある程度年食わないと了解できない(笑)
中世ヨーロッパの甲冑を思わせるデザインのギャンは、登場シーンこそ少なかったものの、パイロットの特異なキャラクターと共に印象に残るMSだった。
キットでもけっこう人気が高く、中々手に入らなかった覚えがある。
そう言えば、二つ下の弟がギャン好きだったっけ。
私も小学生の頃、ようやく手に入れたキットを素組みし、薄い青の成型色以外のところだけ塗る簡単仕上げで完成させたはずだ。
一旦組み上げてから「HOW TO BUILD GUNDAM」の作例風に改造しようとして、結局どうなったか覚えていない。
成功していたら記憶に残っているはずだから、たぶん未完成に終わったのだと思う。
今回、リベンジである。
●1/144 YMS-15 ギャン
定価300円、成型色はちょっと強烈なスカイブルー一色。
昔作った時はもっと薄いラベンダーに近かったはずだが?
まあ成型色はけっこう変遷するものなので、今はこれで作るしかない。
素組みしてみると、最近のギャンのキットを見慣れた目には、広い肩幅、寸詰まりの顔立ち、手首に向かって細く絞られ過ぎた肘、デカ過ぎる手首などが目に付く。
しかし、あらためてアニメの設定画と見比べると、かなり忠実に造形されているのが分かる。
設定画のギャンはかなりマッシブで、ドムやゲルググと同系列の重モビルスーツとしてデザインされているようだ。
旧キットでよくある「流行りのスタイルではないが、これはこれで正解」のパターンで、むしろ最近のキットのギャンが細過ぎるのではいかと感じる。
なんとなくイメージとしてある「軽快な剣士」のイメージは、設定画ではなくアニメ動画中の印象から来ているのだろう。
そうしたイメージに沿った可動モデルが欲しいなら、素直に現行のHGUC版を購入した方が良い。
●1/144HGUC197 ギャン
今回制作する旧キットも、昔のプラモとは言えなかなか捨てたものではない。
とくにモールドてんこ盛りのシールドの造形が素晴らしく、ドライブラシで塗りがいがありそうだ。
表の造形が凄いかわりに盾の裏側はスカスカだが、古い300円プラモの正面から見えない箇所に、あれこれ文句をつけるものではない。
足首パーツの合いの悪さはちょっと困りものだ。
あまりペーパーがけし過ぎると、穴が開いてしまったりモールドが消失してしまったりする。
手間をかけずに完成させることを優先するなら、ほどほどで手を打った方が良い。
今回はより設定画のイメージに近づけるため、肩のハの字切りと、股関節の角度調整でつま先を開いた状態にしてみた。
後はいつも通りのつや消しブラックからアクリルガッシュ筆塗りでじっくり仕上げ。
ギャンは単なる「薄青」というよりは、ラベンダーのようなわずかに紫がかったイメージがある。
紫系の色は、青と赤を混ぜて作るとあまり発色が良くない。
彩度を落とした仕上げにするとは言え、要所では発色の良さがあった方が良いので、基本セットに紫やラベンダーが入っていない場合は、何色か買い足した方がいいかもしれない。
シールドはやはり塗りがいがあり、楽しかった。
敵の攻撃を防ぐための盾に、ミサイルなどの大量の爆発物を仕込むのは自殺行為ではないか?
大人になってみるとそんな理屈をこねたくなるが、この設定があってこその見栄えするデザインである。
ガンダムという作品世界の「リアル」のグレードでは、これがやっぱり正しいのだ。
最後に、うるさくない程度にマーキング。
筆塗りの粗さがかえって良い効果になり、けっこう気に入った作品になった。
最後に、ジオンの後期宇宙用MSそろい踏み。
記憶の範囲で設定をさらっておこう。
ジオンが一年戦争終盤に開発していた宇宙戦用試作MSで、ゲルググと次期量産MSの座を争ったとされている。
結局採用は見送られたが、性能は悪くなかったのでマ・クベ大佐の乗機として配備された。
確か設定はこんな感じだったはず。
搭乗するマ・クベ大佐の「骨董趣味を持つ策謀家」というキャラクターは、小学生当時ちゃんと把握できてはいなかったが、その後の人生の中で反芻するうちに、じわじわ頭に沁み込んできた。
地球圏の支配層を滅ぼすためには手段を択ばないが、文化財の保全には意欲を持っていたという性格設定は、ある程度年食わないと了解できない(笑)
中世ヨーロッパの甲冑を思わせるデザインのギャンは、登場シーンこそ少なかったものの、パイロットの特異なキャラクターと共に印象に残るMSだった。
キットでもけっこう人気が高く、中々手に入らなかった覚えがある。
そう言えば、二つ下の弟がギャン好きだったっけ。
私も小学生の頃、ようやく手に入れたキットを素組みし、薄い青の成型色以外のところだけ塗る簡単仕上げで完成させたはずだ。
一旦組み上げてから「HOW TO BUILD GUNDAM」の作例風に改造しようとして、結局どうなったか覚えていない。
成功していたら記憶に残っているはずだから、たぶん未完成に終わったのだと思う。
今回、リベンジである。
●1/144 YMS-15 ギャン
定価300円、成型色はちょっと強烈なスカイブルー一色。
昔作った時はもっと薄いラベンダーに近かったはずだが?
まあ成型色はけっこう変遷するものなので、今はこれで作るしかない。
素組みしてみると、最近のギャンのキットを見慣れた目には、広い肩幅、寸詰まりの顔立ち、手首に向かって細く絞られ過ぎた肘、デカ過ぎる手首などが目に付く。
しかし、あらためてアニメの設定画と見比べると、かなり忠実に造形されているのが分かる。
設定画のギャンはかなりマッシブで、ドムやゲルググと同系列の重モビルスーツとしてデザインされているようだ。
旧キットでよくある「流行りのスタイルではないが、これはこれで正解」のパターンで、むしろ最近のキットのギャンが細過ぎるのではいかと感じる。
なんとなくイメージとしてある「軽快な剣士」のイメージは、設定画ではなくアニメ動画中の印象から来ているのだろう。
そうしたイメージに沿った可動モデルが欲しいなら、素直に現行のHGUC版を購入した方が良い。
●1/144HGUC197 ギャン
今回制作する旧キットも、昔のプラモとは言えなかなか捨てたものではない。
とくにモールドてんこ盛りのシールドの造形が素晴らしく、ドライブラシで塗りがいがありそうだ。
表の造形が凄いかわりに盾の裏側はスカスカだが、古い300円プラモの正面から見えない箇所に、あれこれ文句をつけるものではない。
足首パーツの合いの悪さはちょっと困りものだ。
あまりペーパーがけし過ぎると、穴が開いてしまったりモールドが消失してしまったりする。
手間をかけずに完成させることを優先するなら、ほどほどで手を打った方が良い。
今回はより設定画のイメージに近づけるため、肩のハの字切りと、股関節の角度調整でつま先を開いた状態にしてみた。
後はいつも通りのつや消しブラックからアクリルガッシュ筆塗りでじっくり仕上げ。
ギャンは単なる「薄青」というよりは、ラベンダーのようなわずかに紫がかったイメージがある。
紫系の色は、青と赤を混ぜて作るとあまり発色が良くない。
彩度を落とした仕上げにするとは言え、要所では発色の良さがあった方が良いので、基本セットに紫やラベンダーが入っていない場合は、何色か買い足した方がいいかもしれない。
シールドはやはり塗りがいがあり、楽しかった。
敵の攻撃を防ぐための盾に、ミサイルなどの大量の爆発物を仕込むのは自殺行為ではないか?
大人になってみるとそんな理屈をこねたくなるが、この設定があってこその見栄えするデザインである。
ガンダムという作品世界の「リアル」のグレードでは、これがやっぱり正しいのだ。
最後に、うるさくない程度にマーキング。
筆塗りの粗さがかえって良い効果になり、けっこう気に入った作品になった。
最後に、ジオンの後期宇宙用MSそろい踏み。
2017年06月29日
旧キット 1/144 ジオング
今日のお題はジオン軍最終モビルスーツ、ジオング。
ジオンMSの究極であるとともに、サイコミュ機能搭載のMA(モビルアーマー)の要素もあわせ持つ巨大MSである。
名前に「ジオン」と読み込んであるのは、最終兵器としての期待が込められているのだろう。
サイコミュとは、複数の「子機」をパイロットの脳波で遠隔操作する機能で、多方向から同時に狙撃する「オールレンジ攻撃」を可能とする。
高度な空間認識能力と精神力が求められるため、使いこなせるパイロットは極少数の「ニュータイプ」に限られる。
有線タイプと無線タイプがあり、無線タイプの方がより高機能だが、アニメ「ガンダム」第一作作中で使いこなせたのは「エルメスのララァ」だけだった。
有線タイプとしてはMAのブラウ・ブロ、MSのジオングが登場し、「スペックは劣るが信頼性は高い」という扱いだったと記憶している。
ジオングの場合は両手と頭部が胴体から分離し、オールレンジ攻撃を行う。
●1/144 ジオン軍最終型モビルスーツ ジオング
1/144スケールのMS単体としては最高値の600円で、他に同じ定価のキットはガンタンクとゾックだけだった。
このジオング、ラスボスMSであるにもかかわらず、発売時期は意外に早い。
1/144スケールではガンダム、ザク、グフ、ズゴックに続いての発売なので、ごく初期のガンプラということになる。
そもそもガンプラの発売自体がTVの本放送終了後で、ブームが勃発したのは劇場版第一作の公開と同時期くらいだ。
作中MSは全部出揃ってからのプラモ開発なので、順当に「人気順」で発売されたのだろう。
永遠のライバル・シャアの一年戦争最後の乗機で、主役機のガンダムと相討ちになった印象は強烈だった。
初期のガンプラとは言え、形状自体はかなり良好で、はっきり「ここがおかしい」という点は見当たらない。
旧キットなので可動は最低限だが、頭部と両手首の「オールレンジ攻撃」は再現されている。
足がないデザイン(80%の未完成のまま参戦したという設定)なので、空中浮揚した雰囲気になる飾り台も付属している。
あの有名な「足なんて飾りです。偉い人にはそれが分からんのです!」という整備兵のセリフが脳裏によみがえってくる(笑)
大きさがちょうど合う1/100ドムの足を接着して「完成形」にするのが一部で流行っていたっけ。
まずは素組み。
成型色は微妙に青味がかったライトグレーと、ダークブルー。
ああ、これも作ったなあ。
小学校当時の私のガンプラの塗り方は、成型色そのままで行けるところは塗らず、別の色の所だけ水性塗料で塗るという方法だった。
たとえばジオングのような二色成型プラモの時に問題になるのが、「首やお腹の部分」のような箇所をどうするかということだ。
設定では頭部や肩、スカート部分と同じ「微妙に青みがかったライトグレーで、成型色の一つに採用されている。
ところがキットではパーツ割りの関係から、もう一つの成型色の「ダークブルー」の方になってしまっているのだ。
つまり、別の成型色に合わせて混色しなければならない。
私はこの後、小学校高学年にはガンプラ塗装経験から独自の理論を編み出すことになるのだが、ジオングを作った当時はまだそこまでには至っていなかった。
色相環や彩度という混色理論は中学美術で習うので、小学生には微妙な混色は難しかったのだ。
非常に惜しいのだが、「黒と白と青」を混ぜることしか思いつかず、どうしても同じ色が作れなかった。
正解は「黒白青にわずかに赤を混ぜる」で、それに気付いたのはジオングを作ってから一年以上経ったあとだった。
結局同じ色が作れないまま、不本意な出来上がりになってしまった。
今回は全塗装、「絵描きの筆塗り」を駆使し、雰囲気で全体の色バランスを整える。
あれから四十年近く、私も少しは成長したのだ!
飾り台の紙製背景も付属しているが、書き割りっぽいので今回は付けなかった。
初期ガンプラなので可動は少ないが、オールレンジ攻撃をシャフトで再現!
おお、写真で見るとけっこう良い!
同スケールのガンダムやザクと並べてみると、巨大さがよくわかる。
このジオングも、色分けや可動を大幅に改良した現行HGUC版がある。
もちろん良いキットなのだが、デカいだけにちょっと高いのよね。。。
●HGUC 1/144 MSN-02 ジオング
旧キットも形状だけならHGUC版と比べてもさほど遜色がないのが素晴らしい。
心行くまで「プラモ作り」がしたいなら、やっぱり旧キットだ!
ジオンMSの究極であるとともに、サイコミュ機能搭載のMA(モビルアーマー)の要素もあわせ持つ巨大MSである。
名前に「ジオン」と読み込んであるのは、最終兵器としての期待が込められているのだろう。
サイコミュとは、複数の「子機」をパイロットの脳波で遠隔操作する機能で、多方向から同時に狙撃する「オールレンジ攻撃」を可能とする。
高度な空間認識能力と精神力が求められるため、使いこなせるパイロットは極少数の「ニュータイプ」に限られる。
有線タイプと無線タイプがあり、無線タイプの方がより高機能だが、アニメ「ガンダム」第一作作中で使いこなせたのは「エルメスのララァ」だけだった。
有線タイプとしてはMAのブラウ・ブロ、MSのジオングが登場し、「スペックは劣るが信頼性は高い」という扱いだったと記憶している。
ジオングの場合は両手と頭部が胴体から分離し、オールレンジ攻撃を行う。
●1/144 ジオン軍最終型モビルスーツ ジオング
1/144スケールのMS単体としては最高値の600円で、他に同じ定価のキットはガンタンクとゾックだけだった。
このジオング、ラスボスMSであるにもかかわらず、発売時期は意外に早い。
1/144スケールではガンダム、ザク、グフ、ズゴックに続いての発売なので、ごく初期のガンプラということになる。
そもそもガンプラの発売自体がTVの本放送終了後で、ブームが勃発したのは劇場版第一作の公開と同時期くらいだ。
作中MSは全部出揃ってからのプラモ開発なので、順当に「人気順」で発売されたのだろう。
永遠のライバル・シャアの一年戦争最後の乗機で、主役機のガンダムと相討ちになった印象は強烈だった。
初期のガンプラとは言え、形状自体はかなり良好で、はっきり「ここがおかしい」という点は見当たらない。
旧キットなので可動は最低限だが、頭部と両手首の「オールレンジ攻撃」は再現されている。
足がないデザイン(80%の未完成のまま参戦したという設定)なので、空中浮揚した雰囲気になる飾り台も付属している。
あの有名な「足なんて飾りです。偉い人にはそれが分からんのです!」という整備兵のセリフが脳裏によみがえってくる(笑)
大きさがちょうど合う1/100ドムの足を接着して「完成形」にするのが一部で流行っていたっけ。
まずは素組み。
成型色は微妙に青味がかったライトグレーと、ダークブルー。
ああ、これも作ったなあ。
小学校当時の私のガンプラの塗り方は、成型色そのままで行けるところは塗らず、別の色の所だけ水性塗料で塗るという方法だった。
たとえばジオングのような二色成型プラモの時に問題になるのが、「首やお腹の部分」のような箇所をどうするかということだ。
設定では頭部や肩、スカート部分と同じ「微妙に青みがかったライトグレーで、成型色の一つに採用されている。
ところがキットではパーツ割りの関係から、もう一つの成型色の「ダークブルー」の方になってしまっているのだ。
つまり、別の成型色に合わせて混色しなければならない。
私はこの後、小学校高学年にはガンプラ塗装経験から独自の理論を編み出すことになるのだが、ジオングを作った当時はまだそこまでには至っていなかった。
色相環や彩度という混色理論は中学美術で習うので、小学生には微妙な混色は難しかったのだ。
非常に惜しいのだが、「黒と白と青」を混ぜることしか思いつかず、どうしても同じ色が作れなかった。
正解は「黒白青にわずかに赤を混ぜる」で、それに気付いたのはジオングを作ってから一年以上経ったあとだった。
結局同じ色が作れないまま、不本意な出来上がりになってしまった。
今回は全塗装、「絵描きの筆塗り」を駆使し、雰囲気で全体の色バランスを整える。
あれから四十年近く、私も少しは成長したのだ!
飾り台の紙製背景も付属しているが、書き割りっぽいので今回は付けなかった。
初期ガンプラなので可動は少ないが、オールレンジ攻撃をシャフトで再現!
おお、写真で見るとけっこう良い!
同スケールのガンダムやザクと並べてみると、巨大さがよくわかる。
このジオングも、色分けや可動を大幅に改良した現行HGUC版がある。
もちろん良いキットなのだが、デカいだけにちょっと高いのよね。。。
●HGUC 1/144 MSN-02 ジオング
旧キットも形状だけならHGUC版と比べてもさほど遜色がないのが素晴らしい。
心行くまで「プラモ作り」がしたいなら、やっぱり旧キットだ!