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2017年12月02日

秋の色彩2017

 先の11月中、近場で何度か紅葉狩りに出かけられたのはありがたかった。

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 秋の色彩をどう描けばいいかということは、もうずっと長く考えてきた。
 このところ、少しだけ分かってきた気がする。

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 秋と言えば紅葉、やっぱり「赤」や「黄色」のイメージが強いが、それだけでは秋にならない。
 空の青、常緑樹の緑、それもあった上での、赤や黄色なのだ。
 そして、午後の傾いた陽光に透過される、逆光の中での色彩だ。

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 と、ここまでは以前から感じていた。

 最近なんとなくつかめてきたのは、これは秋の色彩に限らず風景画全般に言えることだが、どうやら描き過ぎは良くないということだ。
「よく観て描く」
 これは絵の基本中の基本だ。
 絵描きはものをよく観るし、ついつい観えるもの全部を描きたくなる。
 しかし、実際の風景には情報量が多過ぎて、そのままでは絵にならない。
 美しい風景に出会ったとき、ただシャッターを切っただけでは、その時感じた風景とは全く違うものが写真に映る。
 人間に感覚は、実際の風景をかなり「編集」して認識している。
 微に入り細を穿って描けば描くほど、「実物」には似るが、「脳内で編集され、美しいと感じた像」からは、遠ざかることもあるのだ。

 風景の場合、「いかに描かないか」という、引き算の感覚も必要だ。
 そう言えば、むかし造園イラストのバイトをやっていた時、師匠にもそのような指導を受けた気がする。
 身に染みて意味が分かってくるのに、二十年かかってしまった(苦笑)

 ちょっとまた、水墨画や日本画の画集を引っ張り出してみよう。
 絵本も良さそうだ。
posted by 九郎 at 23:58| Comment(0) | 季節の便り | 更新情報をチェックする