高校生の頃から、小泉今日子のことが気になっていた。
はっきり「ファン」というほどではない。
この三十年ほどの間の購入歴は、CD数枚、本数冊、カレンダー何度かと言ったところ。
この二十年ほどは、ほとんど曲も出演番組もチェックしていない。
これでファンを名乗ったら、ファンに対して失礼だ。
それでも「小泉今日子」という名前は、意識の隅っこにずっとアイコンとして存在している。
たまたま流れたCM、たまたま目にした記事に登場していれば、「ああ今でも活躍なさっているんだなあ」という嬉しさを感じる。
ずっとそんな追いかけ方をしている。
このような追い方になったきっかけは、80年代半ば、たまたま聴いたオールナイトニッポンだった。
彼女が何曜日かを担当していて、あまりに面白くてハマってしまったのだ。
それまでにももちろん、当時バリバリのアイドルとして活躍していた小泉今日子のことは知っていた。
その頃はラジオの深夜放送の全盛期で、中高生はけっこうみんな聴いていた。
ネットやスマホが存在しない世の中というものを、今の若い人は想像しにくいと思うが、サブカルの最前線をラジオで知るという時代もあったのだ。
小泉今日子のヒット曲は、アイドルの楽曲としては「ちょっと変」な感じのものが多くて面白かったのだが、ラジオで話すのを聴いて「本人」の方がさらに面白いことに気付いた。
それ以来、ずっと小泉今日子という活動を、意識の隅っこで追い続けている。
高校生の頃好きになったアイドルが、今でも「懐かしアイドル」にならずに「現役」でいてくれるのは、本当に幸運なことだ。
小泉今日子は時代と共に、そして年齢と共にアップデートを繰り返しながら、それでも芯の部分では変わらず存在してくれている。
昔の自分の目利きを褒めてやりたい(笑)
昔聴き込んで、今でもたまに手に取るCDは、以下の二枚。
●Best of Kyong King
●TRAVEL ROCK
どちらも錆びることのない名盤。
ぼんやりネットニュースのヘッドラインを眺めながら、ちょっと最近のエッセイ集なんかも読んでみようかなと思っている。
