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2018年03月02日

おりがみ(origami)雛人形2018 左大臣・右大臣

 毎年じわじわ作り続けているおりがみ雛人形シリーズ。
 これまでのまとめはこちら

 お内裏様とお雛様、三人官女を最初に作って以来、ここ何年かは小道具を作り続けていました。
 人形系で次に控えるのは五人囃子!
 人数多い!
 じ、時間がない!

 ということで先送りにしてきたのですが、小道具も一巡したのでそろそろ人形に戻らなければなりません。
 しかし今年もひな祭りの時期に同時にやってきました年度末!
 なかなか時間が取れない!
 二人で済む左大臣・右大臣でご容赦ください。。。
 来年こそは五人囃子!

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 おり方は、私が最も敬愛するおりがみ師・河合豊彰さんの主著を参照しています。


●「おりがみ歳時記(春)」河合豊彰(保育社)
 内裏雛に三人官女、五人囃子に左右大臣、仕丁、アクセサリーや持ち物まで折り尽くして見事な五段飾りを完成できます。
 難易度はけっこう高いかもしれませんが、伝承おりがみの雛人形や、立ち雛など、比較的易しい折り方もあわせて掲載されているので一安心。
 今ちょっとamazonだと古書価格が高騰してますね。
 しばらく様子見でもいいかもしれません。

 この本の折り方をアレンジして立体風に作った記事を、上の方でも紹介しました。
「おりがみ歳時記(春)」内裏雛立体化

 一応、立体っぽく仕上げていますが、正面以外は間に合わせです。

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 もう少し弓弦をしっかり張れればよかったのですが、何しろ小さいのです!
 老眼の始まったおっさんにはこの辺の工作制度が限界。
 どのくらい小さいかというと、以下のカッターナイフとの比較写真を参照してください。

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 顔の白丸は事務用品の穴あけパンチで打ち抜き、矢は0.5mm幅です。

 視力の残るうちに何とか五人囃子を……
posted by 九郎 at 20:39| Comment(0) | 紙(カミ) | 更新情報をチェックする

2018年03月04日

2018年3月の体調管理

 いきなりものすごく暖かくなった。
 それは良いのだが、ちょうど季節は花粉!
 私の住む地域でも、気象情報のスギ花粉が「非常に多い」の表示になってきた。

 私の花粉症歴は二十年を超えている。
 90年代半ばから発症し、当時から3月〜4月中はかなり苦しんでいた。
 2000年代半ば頃からビタミンCの大量摂取で症状が抑えられることに気付き、実践してきた。
 そして2013年頃から緩めの糖質制限を始め、減量ついでに花粉症の症状が劇的に改善された。
 それ以来、この時期もかなり楽に過ごせるようになった。
 目の痒みなどで多少症状が出ることはあるが、そんな時は臨時のVC摂取で乗り切れる。

 今年も気象情報を見るまでもなく、私の目のあたりに標準装備された「花粉センサー」に、ビンビン反応が来ているものの、さほど重篤な症状は出ずに済んでいる。
 たぶん疲れやストレスも関係してくるので、年度末進行の中、睡眠と息抜きの時間はしっかり確保していきたい。
 くだらないことに使う無為の時間も、やっぱり必要なのだ。

 時間つぶしによくオセロゲームアプリを使っている。
 自分の名前を「根性マン」、CPU側の名前を「すぎかふん」と入力している。
 レベル8まであるうちのレベル7なら勝率7割くらい行けるので、暇つぶしに「根性マンがすぎかふんをやっつけるイメージトレーニング」に使っている。
 アホ丸出しだが、たぶん多少の症状緩和効果は見込める(笑)
posted by 九郎 at 17:06| Comment(0) | 身体との対話 | 更新情報をチェックする

2018年03月10日

今日はちょっとデモ行ってくる

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posted by 九郎 at 06:29| Comment(0) | | 更新情報をチェックする

2018年03月11日

7年目の3.11

 本日は東日本大震災から7年。
 私は関西在住なので直接の被害は受けなかったが、阪神淡路大震災の被災者として衝撃を受けた。
 当時の記事を読み返すと、色々記憶がよみがえってくる。

 カテゴリ:釜

 昨日は大阪の反原発デモに参加。
 多くの避難者の皆さんに加え、歌い手の川口真由美さんや、参院議員の山本太郎さんもデモの列に参加されていた。
 川口さん、5月には2枚目のCDが出るそうだ。
 

 5年ほど前から考え、記事にも度々書いてきたいくつかの「近未来予測」がある。

●出版はエンタメから順に電子出版に移行するだろう。
●糖質制限は、今後糖尿病治療・予防やダイエットの主流になっていくだろう。
●原発産業は衰退するだろう。

 いずれも、この5年でその潮流がますます明確化してきた。
 何よりも経済性が最重要な普及理由なので、この流れは止めようがない。
 原発については、日本国内の利権構造が強すぎて転換が遅れ気味であるが、長い目で見れば衰退産業であることには疑問の余地がない。
 転換が遅れれば遅れるほど国民負担が増えるので、粘り強く考え、できる範囲で発信していく他ない。

 あわてず、あきらめず。

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posted by 九郎 at 17:35| Comment(0) | | 更新情報をチェックする

2018年03月14日

手作り楽器まとめ

 当ブログでは、メインテーマの「神仏与太話」以外にも工作や音遊びの記事を投稿しています。
 カテゴリ音遊びでは、DTM作品や手作り楽器を紹介しています。
 今回は手作り楽器のまとめ。

【ギター、ウクレレ等の弦楽器】
●以下の安価なウクレレキットをベースに、様々なオモチャウクレレを作っています。


 最初の一本
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 縁日ウクレレ
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 ワタリガラスのウクレレ
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 NO NUKES,MORE UKES!
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 ドブロ(?)ウクレレ
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●百均で売っている木箱を使ったギターやウクレレなど
 百均ボックスギター
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 百均ボックスウクレレ
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 百均ボックス三線
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 百均ボックスウクレレMk-2
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 百均ボックスギターMk-2
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●そして最大の問題作(現在故障中)
 トリプルネック縁日ギター
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【弦楽器以外】
 団扇太鼓
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 縁日カホン
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posted by 九郎 at 18:49| Comment(0) | TrackBack(0) | ブログ・マップ | 更新情報をチェックする

2018年03月15日

プラモ・フィギュア作例まとめ

 神仏与太話をメインテーマとした当ブログですが、主に70〜80年代のサブカルチャー覚書と共に、プラモやフィギュアの制作、作例アップもしております。

 カテゴリ「サブカルチャー」

 かなり作例が増えてきたのでまとめ記事を作っておきましょう。
 サムネイルをクリックすると画像が拡大し、リンクから各キット製作記事に移動できます。

【ガンプラ旧キット】
 私の年代でプラモと言えば、何と言ってもガンプラ、それも今のものではなく、80年代に発売された接着剤や塗装が必須の「旧キット」です。

 ブーム当時のガンプラ

 今はガンプラも各種完成品可動フィギュアも進化しまくっており、お金さえ出せば誰にでもハイレベルなモデルを手に入れることができます。
 しかし80年代のあの頃、私たちコドモが望んでいたのはそーゆーことじゃなかったはず!
 乏しいお小遣いをはたき、列に並んでようやく手に入れた「あのプラモ」を、自分なりに作って、塗って、かっちょ良く仕上げることだったはず!

 ……と言うことで、あれからそろそろ四十年。
 おっさんになってしまったことと引き換えに手に入れたスキルで、80年代旧キットを作りまくろうという主旨で記事更新を続けております。

 ファーストガンダム登場の1/144MSについては、ほぼコンプリート出来ました。(実はシャア専用ゲルググだけは未組立)

■1/144スケール
●連邦MS
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gp-31.jpg gp-44.jpg gp-50.jpg
●1/144ガンダム
●1/144ガンキャノン
●1/144ガンタンク
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●1/144ジム
●1/144ボール(1/250のおまけつき)

●ジオンMS
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gp-36.jpg gp-24.jpg gp-18.jpg
●1/144旧型ザク
●1/144量産型ザク
●1/144シャア専用ザク
gp-42.jpg gp-48.jpg gp-50.jpg
●1/144グフ
●1/144ゴッグ
●1/144量産型ズゴック
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●1/144シャア専用ズゴック
●1/144アッガイ
●1/144ゾック
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●1/144リックドム
●1/144量産型ゲルググ
●1/144ギャン
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●1/144ジオング

■1/100スケール
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●1/100リアルタイプガンキャノン

 80年代初頭、ガンプラブーム当時に発売された旧キットは今でも再販が続いており、タイミングさえ良ければあの頃のままの定価で購入可能です。
 ブーム当時のガンプラ

【旧キット以外】
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●1/144FG量産型ザク

【宇宙戦艦ヤマト旧キット】
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●メカコレクションNo.21コスモゼロ
●メカコレクションNo.4アンドロメダ
●メカコレクションNo.16デスラー戦闘空母
●メカコレクションNo.27ガミラス二連三段空母
●メカコレクションNo.23新型デスラー艦

【怪獣】
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●The特撮コレクション ガラモン

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●シン・ゴジラ リペイント1
●シン・ゴジラ リペイント2
●シン・ゴジラ リペイント3

 以上の作例は、今ではすっかりクラシックスタイルになってしまった「素組み、筆塗り」で制作しています。
 旧キット、素組み、アクリルガッシュ筆塗り

 80年代風味のプラモ作例をお楽しみください!
(この記事は随時更新します)
posted by 九郎 at 21:40| Comment(0) | ブログ・マップ | 更新情報をチェックする

2018年03月20日

3.20

 本日は95年の地下鉄サリン事件から23年。
 年月はどんどん過ぎていく。

 被災体験と並んで当時の私に衝撃を与えたカルト教団のテロ事件。
 私はかの教団と直接関係は持たないものの、「知り合いの知り合い」くらいの距離感にはあった。
 教団に入信した多くの若者たちに対し、決して「共感」は出来ないものの、「おそらくこうだったのだろう」と、「推察」できる側面は多々あった。
 現時点で書けることについては、昨年を通して書き残してきた。

 それはたとえば以下の一連の記事にまとまっている。

●カテゴリ:90年代 ひとまずの最終章
 青春ハルマゲドン-1
 青春ハルマゲドン-2


 かのカルト教団の宗教的背景については、以下の記事で、これも現時点での考えをまとめている。

 めぐる輪廻のモノローグ1
 めぐる輪廻のモノローグ2
 めぐる輪廻のモノローグ3
 めぐる輪廻のモノローグ4

 今後も考え続けていきたい。
posted by 九郎 at 23:49| Comment(0) | | 更新情報をチェックする

2018年03月22日

洗脳トリックスター:苫米地英人

 苫米地英人は「とまべち ひでと」と読む。
 90年代、テロ事件を起こしたカルト教団信者の、脱会や脱洗脳の活動でその名が広く知られたと記憶している。
 近年は書店のビジネスや自己啓発の棚に多数の著書が並んでいるので、そちらで名を知った人も多いかもしれない。
 私自身はその手の本を読む習慣はないので、大半はスルーしてきた。
 ビジネス書や自己啓発本の多くは、要するに「いかに現状を追認、あるいは盲従して最大利益を上げるか」に終始しているような気がして、私の好みからするとちょっとぬる過ぎるのだ。
 ただ、少なくともこの著者のベクトルは、「体制批判」「持たざる者への利益誘導」に向いていると認識していて、本業(?)である「認知学者」としての著書の内容はとても興味深く、何冊か読んだ。
 今回、未読も含めて手元にある本を一通り開いてみて、残しておくことにしたのは以下の二冊。


●「洗脳原論」(春秋社)
 おそらく著者の最初の一般向け書籍。
 古今の「催眠」「洗脳」の歴史、そしてカルト教団信者の「脱洗脳」について、初歩からかなり突っ込んだ内容まで概説している。
 同じ著者の中から一冊選ぶとするなら、迷わずこの最初の著作をお勧めしたい。

●「スピリチュアリズム」(にんげん出版)
 世の「スピリチュアル」的風潮に対する、徹底批判の一冊である。
 超常現象や宗教的な世界観と、科学的知見の折り合いのつけ方として、納得できる記述になっている。
 ただ、専門外の領域について「筆が滑っている」と思える箇所がいくつか目に付いた。
 私が気付いたのは内容の本筋に関わる部分ではないけれども、「ノリで書き飛ばしてしまうこともある著者」ということには留意しながら読むのが良いと思う。

 2000年以降、苫米地英人の本はたまに手に取っていた。
 とくに日常意識から切り替わった「変性意識」についての解説は、宗教や呪術、創作の現場などで、私自身が見聞きしたり実体験したことと整合性を感じていた。
 ただ、先の本の紹介でも書いた通り、著者の人物像にちょっと取り扱い注意な部分を感じつつの読書だった。
 その疑問が一応解決したのは、月刊「KAMINOGE」のインタビュー記事を読んでからのことだった。
 この雑誌は、90年代のカルトプロレス雑誌「紙のプロレス」の元スタッフが手掛けたもので、往年の「世の中とプロレスする雑誌」の精神を受け継いでいるのが楽しくて、毎月読んでいる。
 ごく初期には苫米地英人がわりと頻繁に登場していて、今でも入手可能なのは、たとえば以下の号だ。


●「KAMINOGE vol.8」

 これはインタビュアーの「受け」の上手さだと思うが、かの人の「愛すべき胡散臭さ」の部分が存分に引き出されていて、人物像についての疑問が、むしろ好感に変わったのだった。

 以来、「洗脳技術のトリックスター」の活躍を、楽しみながら遠くから眺める感じで今に至っているのである。
posted by 九郎 at 23:58| Comment(0) | 積ん読崩し | 更新情報をチェックする

2018年03月23日

サブカルカイザー 永井豪

(一度投稿していた記事ですが、加筆して仕切り直し)

 2017年10月にデビュー50周年を迎えたマンガ家・永井豪。
 画業50周年記念で、昨年から作品のアニメ化や再刊、ムック本の刊行など、様々な企画が進行しています。
 二大代表作である「マジンガーZ」と「デビルマン」が新たにアニメ化され、どちらも中々の出来だったらしいのですが、残念ながら私はタイミングが合わずまだ未見。

 次回更新記事から、私が最も敬愛するマンガ家にして、戦後ニッポンサブカルチャーの「帝王」、永井豪を語ってみたいと思います。
 
 劇場版アニメ『マジンガーZ INFINITY』公開に合わせて、バンダイから過去の関連プラモが再版されています。
 いずれも2000年以降発売のキットなので、完成品可動フィギュアでも超合金でもない、スーパーロボットの「プラモデル」としては、現状ではベターな選択になるではないでしょうか。


●メカニックコレクション マジンガーZ
●メカニックコレクション グレートマジンガー
●メカニックコレクション ゲッター1
 永井豪率いるダイナミックプロのスーパーロボット三体。
 軟質素材の多用や、ポリキャップではないABS可動フレームは賛否の分かれる所でしょう。
 私を含めた塗装派には不向きですが、形状・プロポーションは良好です。


●メカニックコレクション ライディーン
 ダイナミックプロ以外のスーパーロボットから、ライディーンも再版。
 ゴッドバードに変形可能。

 そしてもう一つ、十年くらい前から気になっていたZのプラモも再版されていたので、こちらはついに買ってしまいました。
 

●ベストメカコレクション マジンガーZ
 このプラモ、特筆すべきは、マジンガ―Zがロケットパンチに変形!
 ↑上の文章、予備知識のない人が読むと意味がわからず、タイプミスではないかと疑うでしょうけれども、本当に文字通り「Zがロケットパンチに変形する」のです!
 とりあえず商品リンク先の写真を観てもらえれば、何を書いているか理解してもらえると思います。
 マジンガ―zの使う強力な武器は多数ありますが、見た目とネーミングのド派手さから一番印象に残るのは、やはり「ロケットパンチ」でしょう。
 そのZの象徴ともいうべきロケットパンチに、Z自体が変形するというぶっ飛んだ発想に脱帽です!
 ただ、その変形を可能にするために、通常のZの飛行ユニット「ジェットスクランダー」ではなく、「ゴッドスクランダー」という大型の翼に変更されていることが好みの分かれる所かもしれませんが、Z本体はアレンジの少ないプレーンなデザインになっています。

 仮組みしてみたところ、ほぼPS(一部ABS)パーツで軟質素材は無し、ポリキャップ関節なので、塗装派にも嬉しい作りになっています。
 塗るのが楽しみ!

 ガンプラ以外のキットは再販回数が少ないので、スーパーロボットとプラモの両方のファンは、この機会に確保しておきましょう!
posted by 九郎 at 23:59| Comment(0) | サブカルチャー | 更新情報をチェックする

2018年03月24日

70年代スーパーロボット・ビッグバン

 アーティストの作品評価において、「広く一般に届いた人気作」と、「ファンの間で愛される最高傑作」の間に、ズレが生じるケースが多々ある。
 永井豪は多くの名作を生み出してきたマンガ家で、後続のサブカルチャーに多大な影響を及ぼしたが、「広く一般に届いた」という意味での代表作は、やはり「マジンガーZ」になるだろう。
 そして「ファンの間で愛される最高傑作」は、間違いなく「デビルマン」だ。

 前者の成立過程については、以下の記事で詳述したことがある。

「スーパーロボット」の誕生

 その他の過去記事からも抜粋・再構成しつつ、紹介してみよう。

 そもそも日本のTVアニメはロボットアニメから始まった。
 言わずと知れた手塚治虫「鉄腕アトム」(1963年〜)である。
 等身大ロボット、巨大ロボットバトル、メディアミックス、キャラクターグッズ展開など、後発のロボットアニメは「アトム」の要素を受け継ぎ、一部抽出したり、新たな要素を次々に添付することで、発展したと言ってよい。
 巨大ロボットバトルの要素を抽出し、「人間が操る」という要素を加えれば「鉄人28号」(63年〜)になり、「兵器としての操縦型巨大ロボット」の流れができた。
 コミュニケーション可能な知能を備えた等身大ロボットの要素は、「人体と機械の融合」という要素を加えた「エイトマン」(63年〜)をはじめ、サイボーグやアンドロイドテーマのマンガやアニメ、特撮作品に継承されて行った。
 アトム以降のロボットアニメを、さらに劇的に進化させた「中興の祖」としては、なんといっても永井豪「マジンガーZ」(1972年〜)が挙げられる。
 先行する「鉄人28号」の操縦型巨大ロボットバトル路線を継承しながら、「マジンガーZ」から独自に創出された要素は非常に多い。
 何よりもまず、実際に人が乗り込む「搭乗型」であることが特筆される。
 これにより、「鉄人」のリモコン操作より主人公との一体感が増し、バトル描写に臨場感が生まれたのだ。
 他の新規アイデアも列挙してみよう。

・人体を約十倍に拡大したスケール感。
・下手すると悪役に見えてしまいそうな、悪魔的でスマートなデザイン。
・新素材や新エネルギー源による高性能化。
・コクピットを兼ねた小型戦闘機との合体。
・飛行ユニットとの合体。
・続編である「グレートマジンガー」まで含めると、主役機の交代劇。
・同じく永井豪率いるダイナミックプロ原作の「ゲッターロボ」まで含めると、複数のチームマシンによる変形合体バリエーション。

 後のロボットアニメにも継承される「ウケる」要素が、これでもかというほど一連のダイナミックプロ原案の作品で創出されているのがわかる。
 他ならぬ「スーパーロボット」という呼称自体が「Z」の主題歌の歌詞の一節で、勇ましく戦闘的なアニメソングの系譜も同主題歌から始まったのだ。

 マジンガーZは玩具にも進化をもたらした。
 ダイカスト素材を使用した頑丈で重量感のある「超合金」と、軽量で比較的大型のソフトビニール製玩具は、以後のスーパーロボットアニメの定番アイテムになり、おもちゃメーカーが作品を提供するビジネスモデルが確立した。
 30分枠の一話完結方式で主役ロボットが活躍するフォーマットは、「ロボットプロレス」「玩具の30分CM」などと言われながらも、多くの優れた作品を生み出した。

 もう一つ確認しておくべきは、これらのダイナミックプロによるスーパーロボット作品は、TVアニメ先行の企画であったことだ。
 こうした構図はほぼ同時期に制作された石森章太郎原作の特撮番組「仮面ライダー」等とも共通している。
 マジンガ―シリーズに関して言えば、同時進行で執筆されたマンガ版よりも、ヨーロッパなど、海外の放映でも絶大な人気を博したTVアニメ版こそが「正伝」だったのではないかと思う。
 永井豪自身によるマンガ版は、厳密には「原作」ではなく、アニメ版と並行したアナザーストーリーであった。
 シンプルな勧善懲悪でスーパーロボットの活躍を描いた良作ではあるものの、必ずしも「全力投球」の作品ではなかった。
 同時期に最大の問題作である「デビルマン」を執筆中で、そちらに主要なエネルギーを傾注しながらの連載だったのだ。

【永井豪マンガ版】

●「マジンガーZ」

 マジンガーシリーズのコミカライズでは、むしろ同じダイナミックプロ内で制作された桜田吾作版が、絵柄の好みは分かれるけれども、骨太なストーリー展開が光る。

【桜田吾作版マジンガーシリーズ】

●「マジンガーZ」
●「グレートマジンガー」
●「UFOロボ グレンダイザー」

 永井豪が原案を担当し、TVアニメにもなった「ゲッターロボ」「ゲッターロボG」も、同じダイナミックプロの石川賢がマンガ版を担当した。
 こちらも手加減抜きのハードな描写で、70年代スーパーロボットマンガの最高峰と言ってよいだろう。



●「ゲッターロボ」
●「ゲッターロボG」

 以後も70年代を通じて、永井豪とダイナミックプロは多くのスーパーロボット作品を生み出し、他の作り手も巻き込んで、サブカルチャーの一大市場を形成していった。
 70年代末の「機動戦士ガンダム」によって、アニメの世界にはもう一段階進化したリアルロボット路線が創出され、やや年長の新たなファン層を開拓した。
 それでも幼年層にも鑑賞しやすいシンプルなスーパーロボット路線への需要は、時代を超えて残った。
 単独テーマのTV番組でなくとも、たとえば特撮ヒーロー番組内の一要素として、スーパーロボットは採用され続けたのだ。

 近年、永井豪自身が過去の有名作の創作秘話を明かすマンガも制作されており、マジンガーZについては、以下に詳述されている。


●「激マン!マジンガーZ編」永井豪とダイナミックプロ(ニチブンコミックス)
 全五巻。
 全てが「史実」というわけではないかもしれないが、マンガとして楽しめる。
 マンガ内マンガとして、マジンガーZを今の作画密度で描き直したものがかなり挿入されている。
 続編にあたる「Z&グレート編」も執筆されており、順次単行本化されている。

 また、執筆年代はかなり前後するが、70年代末に短編で描かれた「異形のマジンガーZ秘史」も存在して、ファンにはこよなく愛されている(笑)
 興味のある人は「思い出のK君」で検索!

 今、試みにamazonで検索してみると、以下のアンソロジーに収録情報があった。
 中身は未確認だが、わりと最近のコンビニ版なので、見かけたらチェックしてみよう。


(続く)
posted by 九郎 at 12:00| Comment(0) | サブカルチャー | 更新情報をチェックする