一枚目は現地で唯一描けた十津川景。
A4サイズを横長に二つ折りにした半分を使ったパノラマ画面。
風景は縦描きにしろ横描きにしろ、画面の縦横比が離れていた方が描きやすい場合が多い。
川面の鮮やかな「水色」が、十津川景のポイント。
次にむかし打たれたことのある滝。
とくに行場というわけではないはずだが、当時は真下に岩があり、立って打たれることができた。
今回は未確認。
十津川沿いから山村へと登る別れ道。
ちょっと横尾忠則「Y字路」風(笑)
写真通りではなく、複数の写真を一枚のパノラマ画面に入れるためにかなり編集した「絵図」。
最終的にはむかし中途半端に描いたマンガのリメイクを目指しているので、絵柄もじわじわマンガ絵に寄せて行く。
十津川から山村への登り口。
見た目はシンプルな一点透視だが、これも4〜5枚の写真の情報を統合した「絵図」。
一枚ずつの現地写真は撮れる範囲が狭いので、記憶の残るうちにまとめないと無駄になってしまう。
ごく簡単なスケッチでも描いておけば空間認識が固定され、90〜00年代に撮った写真も資料として活きてくる。
山村への登り道をそろそろモノクロで。
こちらも複数の写真を統合。
現地で同じようなアングルを「写生」すると、道の手前に木立が重なり、画面上の山道は消えてしまう。
ところが、目で見て「認識」した風景では、添付の絵図のような、かなり木を間引きした「印象」に。
川はもう少し入れられたかも。
十津川沿いから小一時間登り、いよいよ山村へ。
木立の向こうが明るく開けて来る。
例によって複数写真を統合。
マンガ絵の場合はグレー階調を使わず白黒だけ。
近景、中景、遠景の三段階を意識し、線の太さ等を使い分けると奥行きが出やすい。
(続く)