うちはコロナ以前から、ヤマザクラを見に行くのが恒例。
人けの少ない山中なら、桜の下でお弁当もいただけます。
行ってみないと咲き具合が分からないのがやや難ながら、今年も無事、そしてひっそりと、ヤマザクラのスケッチ花見が出来ました。

近所の公園で、ここまでの春のスケッチで描いてきた梅とも山桜とも違う、ソメイヨシノの花のつき方の練習。
花束のような一房がワンセットで、遠目にはそれが白に近い薄ピンクの点描に見える構造です。

ふと思いつきで公園まで夜桜スケッチにも行ってきましたが、手元の絵がろくに見えず(←当たり前)、ざっとクロッキー程度で引き上げて来ました。
帰ってから加筆するつもりが、あらためて見ると、まあこれはこれでありかなと感じたので一応アップしておきます。
樹の全体像で言うと、ソメイヨシノは枝が折れやすいせいかあまり縦には高くならず、精々二階建てくらいまで。
枝は横に広がる感じです。

そして桜並木の川辺で一枚。
時間で区切り、「浅く」で良いのでなるべく広く、風景を体に通して行く修練です。

二年ほど前まで「ソメイヨシノをピンクで塗る」ことに抵抗がありました。
(実際の花びらの色は、ほぼ白なので)
しかし「白い画用紙への淡彩スケッチ」という条件下で桜を表現する場合、多少ピンクを強調する他無いと、スケッチを重ねてみて納得しました。
桜には多くの品種があり、濃淡の「ピンク」でイメージされます。
ソメイヨシノは桜の中ではかなり「ピンクではなく白」な品種ですが、ガク等に濃い紅の色があったり、花弁が重なることでややピンクに見えたりで、遠目にはそれがブレンドされて「薄ピンク」と認識されます。
このスケッチではもう一点、水面の「水色」も妥協(笑)
川の水は多くの場合、褐色の水底が透けて見え、空が映り込むことは稀ですが、短時間、淡彩のスケッチでは、多少記号化せざるをえません。
ただ、川の流れの表現については、今後の修練で「水色頼み」を減らせそうです。
2021春のスケッチ、もうしばらく続けます!