この正月、二年ぶりに妻の実家に帰省ができた。
毎度盆暮れに重なるコロナの感染拡大に、致し方なく孫の顔を見せられずにいた。
ご存じの通り正月明けからまた深刻な感染拡大に入っている。
ともかく滑り込みで帰れたことを良しとしたい。
暮れからの積雪で、周辺は一面の雪景色だった。
子供らは遊び、私は絵を描いた。
帰省中はちょうど良いお天気で、昼間の気温は10℃前後あり、凍えずに野外スケッチを楽しめた。
まず家の周りの雪かき働きをし、そのついでにスケッチのための「基地」を作った。

私道脇にサークル上に雪をかき、真ん中に椅子を置く。
画面左側にはパレット等を置ける「机」もある(笑)
寒いことは寒いのだが、日差しがあり、直接風が当たらなければ雪中でも描くのは可能!
むしろ寒さを感じていることが、雪景色をよりよく理解させてくれる。
(以下、画像はクリックすると拡大)
まずは家の周辺の雪景色で1枚。

そして義父のご所望で、雪の中の家を1枚。

ご無沙汰の両親に、少しは楽しんでいただければと。
私は雪の降らない地域に生まれ、その後もほとんど積雪の経験をしていない。
だから「雪」というものの本当の所はわからないのだが、帰省中スケッチしてみて何か少しつかめてきた気がした。
帰宅後、撮ってきた川辺の写真を元に、もう1枚描いてみた。

雪景色スケッチは、何も描かない紙の「白」を、いかに残すかが肝だ。
いかに描かないかという引き算のスケッチで、実は私はそれが苦手なのだが、少しずつ精進したいと思う。
静物を描く時は「机の上の現実を全部描く」と言う意気込みが(不可能だとしても)プラスに働く。
しかし自然景でそれをやるとあまりに描けなくて心が折れるので、「スプーンで一すくいだけ画面に取り分ける」ぐらいの意識が良い。
雪景色に限らず、風景スケッチの本質は、「いかに描かないか」にあるのだ。
妻の実家周辺は自然豊かで、描きたい風景はまだまだある。
春にまた帰れることを祈っている。