2022年08月26日

コロナワクチン三回目接種

 モデルナワクチン三回目の接種を受けた。
 春先からプラスマイナスを天秤にかけ、メリットが少ないことから接種を迷っていた。
 私はいわゆる「反ワクチン」には与しないが、コロナワクチンに過大な期待は抱いていない。
 データから「感染予防」の効果は極めて薄く、あくまで「重症化、死亡回避」のための接種であることは明らかであり、感染自体を拡大させないための対応は当然政府自治体の責任においてされなければならなかった。
 これも既に明らかになっている主要な感染ルートである「空気感染」を防ぐために、建築物の換気性能強化、適切なマスク着用、そして何よりPCR検査体制の充実こそが急務であった。

 コロナは決して「ただの風邪」ではない。
 コロナ禍以前とは比較にならないほどの社会的な感染対策の中でも拡大し、基礎疾患のある高齢者だけでなく、年少者にも多数の死者が出ている。
 何故か「子供は感染しても重症化しない」ということが安心材料として世評で流れているが、医療でいう「重症化」とは、一般には「死にかけ」の重篤な状態であり、そこまで行かなくても感染してかなり苦しむ子供たちは出ている。
 医療の分類でいう「重症」を経ず、軽症や中等症で自宅療養中、急変して死に至り、把握すらされないケースもある。
 加えて、「ロングコビット」と呼ばれる長期後遺症についてはまだ不明な点ばかり。
 後遺症で働けなくなった成人や、学習に支障が出る年少者の実態は、今後まちがいなく大きな問題として浮上してくる。
 第七派では医療が崩壊し、コロナ感染の診断を受けられないままに後遺症に苦しみ、補償を受けられない層も出てくるだろう。
 いくらそうした健康被害がパーセンテージとしては小さくても、ここまで膨大な感染者が出て母数が増え切ってしまえば、恐ろしい事態になり得る。
 これまでの歴史上繰り返されてきた「棄民」が、今後また繰り返される懸念が非常に高まっている。

 社会が、とくにこれからの世を担う年少者の人生に対して責任を持つならば、「感染を広げない」ことを第一にしなければならなかった。
 それはPCR検査体制拡充による頻回検査実施で、十分に「経済を回す」こととの両立が可能であったのに、政府自治体はやらなかった。
 二年半前のコロナ禍初期、保健所やPCR検査体制の貧弱さへの批判を恐れた政府自治体が、完全に間違った「PCR検査抑制論」に乗っかり、まともな対応を怠って「ワクチン一本鎗」にすがった。
 ワクチンは「重症化、死亡回避」の役目は十分果たしたが、結果的に症状だけでは補足しきれない「無症状感染」を広げてしまい、それが今の惨状を生んだ。
 今後も感染拡大を繰り返すたびに膨大な変異株が生じ、その中からより悪質なものが出てこない保証は何もない。
 一般に「感染症は変異を繰り返して弱毒化し収束する」という傾向はあるが、それは極めて長い時間をかけての長期見通しであり、「ここ数年」でバタバタと収束すると考えるのは、希望的観測が過ぎる。
 現代の人権感覚で、中世のような「ノーガードで疫病が流行るに任せる」が許されるはずもない。
 ワクチンとPCR検査で感染拡大と健康被害を凌ぎ、その間に有効な治療法を確立する。
 いわゆる「ウイズコロナ」は、その後のことでなければならないのだ。

 今夏の第七派は幼保や小中での子供の感染拡大から、何の手も打たなかったことで家族感染が広がり、事態が悪化したことは既に明らかになっている。
 実際夏休みで子供たちの接触機会が減り、収束の兆しが見えていたのだが、行動制限なしが祟って盆明けに再拡大。
 コロナ禍最悪の感染状況の中「行動制限のない夏休み」という狂気の対応で、収束が見えないままに夏休みを終えようとしている。
 支持率低下に追い込まれた政権は、ろくな補償をせず困窮させた社会の「コロナ疲れ」の俗情に迎合し、今後も「緊急事態宣言」等のはっきりした感染対策や行動制限はとれなくなっている。
 このまま二学期が始まれば何が起こるかわからない現状を踏まえ、効果は薄くても出来る対策はしておこうと考えたのだ。

 これまでの接種については以下の記事に。

 一回目
 二回目
 その後

 日程が選べる接種ではモデルナしか無かった。
 ファイザーに比べ副反応が強いという評判の通り、私自身もとくに二回目接種後はかなり辛かった。
 三回目もモデルナであることに不満、不安はあったが仕方なく予約。

 当日。
 打ち手の先生が手練れで全く痛みはなし。
 午後に打ってから、夜には微熱および軽微な倦怠感。
 さほどしんどくはないのでさっさと寝る。

 夜半。
 発熱はほとんど無いが、左肩がそこそこ痛み、背中全体がだるくて目が覚める。
 しばらく眠れず。

 翌朝、発熱38度。
 結局、発熱はこれがマックスで、その後も37度代の微熱が続く。
 二回目接種翌日よりかなり楽に動けはするが、仕事にはならない感じ。
 とにかく首から背中にかけて、要するに僧帽筋がだるい。
(僧帽筋についてはこちらの記事)
 枕にスリコギ棒を斜めに立てかけ、その上に寝転んで僧帽筋を圧すと、少し楽に。
 風邪でだるい時にも使えます。

 その後、午後からはぼちぼちデスクワークは可能になり、二夜明けるとほぼ副反応は収束。
 かなり副反応が重かった二回目より、はるかに楽で助かった。
 今後は心筋炎などに一応留意しつつ、ぼちぼち日常に戻していく。

 また何かあれば記事にしたい。
posted by 九郎 at 09:13| Comment(0) | TrackBack(0) | 身体との対話 | 更新情報をチェックする

2022年08月31日

2022夏のスケッチ

 近年の夏はあまりに暑すぎたり、あれこれバタバタしているうちに過ぎてしまうので、なかなか野外スケッチができずにいる。
 かわりに現地で撮っていた写真から、何枚か描いた。
(クリックすると画像拡大)

 今は都市部に住んでいるが、心惹かれるのはやはり幼少期を過ごした播州の風景だ。
 昔ほどではないが今も田んぼは残っていて、だだっ広い平野に水路や溜池が点在している。
 撮っていた初夏の水路の写真から一枚スケッチ。

2022sm-001.jpg

 そして田植えの時期の風景で一枚。
 空が田んぼの水面に映り込み、この時期の田園地帯は水に浮かんでいるようだ。

2022sm-002.jpg

 同じ播州の田んぼの風景で、八月末あたり。
 播州ではこの時期、まだ稲穂は垂れていない。
 しかし緑は盛りを過ぎてわずかに黄色味が交じり、秋の気配の片鱗が感じられる。

2022sm-003.jpg

 ここから先、ヒガンバナの時期になっても稲刈りが済んでいないことが多く、関東や日本海側の人にはびっくりされたりする。

 本日で八月もおしまい。
 朝夕の風に、そろそろ野外で描ける雰囲気を感じつつ。
posted by 九郎 at 11:12| Comment(0) | TrackBack(0) | 季節の便り | 更新情報をチェックする