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2006年01月10日

記憶の底2

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 お灯明の準備が整い、一同が集まると勤行が始まる。
 大人たちは勤行用の冊子を開き、子供たちはオールひらがなの折本を開く。真宗開祖の親鸞作の讃歌「正信念仏偈」を唱和する。哀調を帯びたメロディがついている。民族音楽として聴くと、アジア的な音階が心地よい。
 続いてこちらも親鸞作の「念仏和讃」を唱和する。こちらは一応日本語なので、子供心にもなんとなく意味がとれる所がある。本文の横には節回しを表現した棒線がついていて、はじめての人でも唱和している内に唱え方がマスター出来るようになっている。
 念仏「南無阿弥陀仏」の部分は、「なむあみだぶつ」ではなく「な〜もあ〜みだぁあんぶ〜」という感じになる。何度も繰り返して発声するのも民俗音楽的。
 子供の頃は積極的に喜んで参加していた訳ではなかったが、縁者一同で声を合わせて唱和するのはそれはそれで楽しかった。

 (画像は「浄土真宗本願寺派 日常勤行聖典」より部分的に筆写し、画像処理したもの)

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posted by 九郎 at 22:49| 原風景 | 更新情報をチェックする