中春こまわり君
中春こまわり君、再び
中春こまわり君、再会
今発売中の週刊少年チャンピオンで、「中春」ではない、少年こまわり君が復活しているのでご紹介しておく。
これは少年チャンピオンの創刊40周年企画で、往年の名作漫画を読みきりの形で一時復活させているもの。ドカベン等に続く第三弾だ。
わずか8ページなのだが、西城君やジュンちゃん、モモちゃんも登場し、こまわり君の粘着質なキャラクターが全開になっていて、物凄く中身が濃い。絵的にも、小学生のこまわり君になんの違和感もない。
たった一回の読みきり復活なので、この一週間のあいだに見逃すと、もう読めなくなってしまうかもしれない。興味のある人は要チェック!
私的に、きわめて興味深いのは、西城君がさらりと漏らしたこの一言。
「あーあ、
今年で四十三に
なるのに
子供の役は
しんどいなあ」
つまり今回の作品は、時間軸としては「中春」に続きでありながら、各キャラクターが完璧に往年の世界を演じきったメタフィクションであるということになる。
少年こまわり君の物語は既に完結しており、こまわり君という人格は確かな存在感で四十代を迎えてしまっている。それは西城君をはじめ、他の登場人物も同様だ。
今回、少年こまわり君の、短くとも生きた物語を紡ぐ為に、作者の中でこうした一ひねりが必要であったのかもしれない。

次号の「ビッグコミック」では、「中春」の方も復活するらしい。
こちらも要チェック!