不動明王は日本の神仏のうちでも人気の高い仏尊で、お祀りしている寺や行場も多く、様々な図像が造られている。
私も山へ行った折などには辛い道行きの中、何度も石のお不動さんに元気づけられたことがあるし、そうした「行」の場で唱える不動真言は、理屈抜きで「効く」のがはっきりわかる。
不動明王は民間信仰の中にも広がっており、修験者の唱えるものの中には「不動尊祈り経」というちょっと変わった和製のお経まである。
このお経、全体が漢文ではなく和文で構成されている短いもので、お経というよりは祭文に近い。内容も神仏混交で、ぶっちゃけて言えば「かなり怪しい偽経」ということになる。
実際に行者さんが唱えている音源を聴くと、非常にリズミカルでラップみたいにも聞こえるのだが、意味がわかりそうでわからない呪文のような文言には理屈抜きの迫力が感じられ、好きなお経の一つだ。
今回は不動真言〜不動尊祈り経の流れで、私が独自に唱えたものを元に構成してみた。
再生できない場合、ダウンロードは🎵こちら
【真言〜不動尊祈り経】(4分20秒/mp3ファイル/8MB)
非常に怪しいです! ヘッドフォン推奨!
前半部分の「不動真言」は、以前友ヶ島の岩窟映像に、「祈り経」冒頭の祈願の言葉は縁日組曲「第六天」に使ったことがあるので、お手すきの人はそちらもどうぞ。