2006年04月14日
シヴァ
シヴァはヴィシュヌ、ブラフマーと並ぶインド神話の三大神の一つ。現在のヒンドゥー信仰では、ヴィシュヌ派とシヴァ派が主流を成している。
どの神がより根源的な神かは、一概には決めることが出来ない。まるでジャンケンのように、それぞれの優位を表現する神話が存在する。三神一体として統合し、創造(ブラフマー)・維持(ヴィシュヌ)・破壊(シヴァ)に分担する考え方もある。
中でもシヴァは荒々しいキャラクターを持ち、破壊と恩恵を司る神として崇拝されている。
もつれた長髪と青黒い体、虎の皮をまとう苦行者のいでたち。
額に第三の眼を持ち、三叉戟を構える。
首には蛇を巻きつけ、髪には三日月。
激しく踊り狂う姿は宇宙のリズム。
聖牛ナンディンに乗ることもある。
シヴァは図像において、様々な姿で様々な側面を表現される。山上で瞑想する姿、踊り狂う姿が代表的だ。
青黒い肌の色は、ヒンドゥー教や密教の図像に数多く見られる。密教では通常「怒り」を表現すると解釈される。
ヒンドゥーでは修行者が灰をかぶった時の肌の色が「青黒い」と表現される。実際は青と言うより灰白色だが、通常の肌色と並ぶと、不思議と「青黒い」感じに見えてくる。
この修行者のかぶる灰が、人間の死体を焼いた灰である場合もある。シヴァが畏怖相をとった時の舞踏は、墓場や火葬場で鬼神や神妃を集めて行われると言う。
シヴァはまた、「リンガ」と言う男性器を模した形で表現されることもある。
モンスーンの神、ルドラの時代から引き継いだ自然の猛威と恩恵。
強力な戦いの力、舞踏の熱狂、死の影、性の力
シヴァは様々な顔を持つけれども、おのずとキャラクターの方向性は見えてくる。
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