自分で勝手に「熊野修行」と称し、夏から秋にかけての一週間ほど、奈良や和歌山の山間部をほっつき歩いていた時、よく食べていたのが「茶粥」だ。
元々熊野地域の伝統食なのだが、あっさり食べやすく、調理も簡単なので、アウトドアの食事に向いている。
昼間、歩きに歩いて疲労困憊し、日が傾き始めると、そろそろ野宿の準備にかかる。
熊野古道と呼ばれるルートの要所要所には、わりと屋根つきのベンチや、水場があるので、慣れてくると夏場はテント無しでも行けなくはない。(←決して推奨しているわけではない)
私がアウトドアの調理に愛用しているのは、ステンレス製の丸型飯ごうと、百円ショップで売っているような小型の金網だ。
単独行が多いので飯ごうは丸型で問題ない。
金網は小さいものでも1枚あると非常に便利だ。火の周りに適当に3〜4個大きめの石を置いて、その上に金網をのせれば、飯ごうも置けるし、食べ物も焼ける。
飯ごうにたっぷり水を入れて、火にかける。
沸いてきたらほうじ茶のパックをぶちこんで色を出す。
それから米を1合ザラッと注ぎ込んで、あとはあまりかき混ぜずに柔らかくなるのを待つ。
米は1合ごとにビニール袋に小分けにしておくのが事前の一工夫。
煮る時間はその時の火力によるので何とも言えないが、ともかく火を眺めながらしばらく休んでいると、ほうじ茶の香ばしさと、米の甘さが楽しめる茶粥が出来上がる。
最初の3分の1は素のままで美味しくいただき、後半は塩の効いた梅干しや漬物で食べると、この世にこんな美味いものがあったのかと思う。
昼間、延々と歩き続けてくたくたに疲れ切り、腹が減りきっているためと、大量に汗をかいて胎内の塩分が欠乏しているためだ。
茶粥には納豆もけっこう合うと思うのだが、さすがに夏季の山歩きには持っていけない(笑)
食べおわった後始末も、お粥なので水でさっと洗えばおしまい。ご飯を炊くよりかなり楽だ。
アウトドアには「茶粥」!
九郎のオススメです!
朝食や、胃腸が疲れているときにもいいですよ。
2010年10月20日
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