各種イベントや書籍の出版、ドラマ化などの企画がたくさん用意されている模様。
祝祭を好み、祝祭そのものを体現したような岡本太郎の、生誕百年祭。
私も太郎を敬愛する一人として、このブログを通してお祭り騒ぎに参加したい。

私たちの世代は、子どもの頃から空気のように「岡本太郎」と言う存在を呼吸して育ってきた。
大阪・千里の万博公園で見上げる「太陽の塔」のことは、みんな好きだった。
テレビCMではギョロッと目をむきながら「芸術は、爆発だ!」と叫ぶ変わった芸術家のおじさんとしての姿があった。
専門知識が何ひとつない子ども心に「岡本太郎=芸術」なのだと理解していて、今から考えるとその理解は物凄く的確だったことが分かる。
私が本格的に岡本太郎に「再会」したのは、瓦礫の中からようやく日常を拾い集めつつある神戸の街中だった。
何気なく立ち寄った書店で、すっと目にとびこんできた雑誌の表紙があった。
美術系の雑誌、真っ白な背景の中を、モノクロの太郎が少し振り返って微笑しながら走り去る写真。
私はその雑誌の追悼特集で、96年1月に太郎が亡くなったことを知った。
思わず雑誌を手にとって、貪るように読んだ。
今まで「空気」だった岡本太郎が、血肉と透徹した知性を備えた生身の人間として、改めて私の心をつかんで離さなくなった。
そして2000年以降、折に触れて岡本太郎の作品や著作を追い続けている。
当ブログでは、過去に相当数の岡本太郎関連記事をアップしてきた。
まずは導入部としてそうした過去記事を、加筆修正しながら再掲していきたいと思う。