2006年05月31日

神仏絵図と著作権

 ここ数日、さる著名画家の盗作疑惑の報道が相次いでいる。
 ニュースで当の画家の作品と、元になったとされる海外画家の作品の比較が数例ほど行われていた。
 絵描きのはしくれの目から見ても、このケースは「真っ黒」だ。おまけに報道によれば、盗作疑惑画家は海外画家のアトリエに訪れ、熱心に作品の写真を撮り、疑惑発覚後は海外画家に「訴えないでほしい」と申し込んだとか。
 疑惑画家がNHKに寄せたコメントでは、ピカソを引き合いにだして自己弁護をしていた。正直、恥ずかしい真似はいい加減にしてもらいたい。

 はしくれではあるが、私もネットで自作絵を公開している絵描きの一人。この際だから神仏絵図と著作権について考えてみよう。

 神仏絵、特に仏画では「写仏」と言って、お手本をそのまま写すことが一般的だ。お手本を「見て写す」どころか、お手本を下敷きにして「トレース」する。
 「写仏」でなくとも、出来る限り決まりごとに忠実に描くことがセオリーとされている。(だから私の神仏絵は、我流&邪道に分類されるだろう)
 仏様の容貌、衣服、持物にはそれぞれ意味がある。それは遥か昔から受け継がれてきたものなので、セオリーに則った仏像・仏画には意匠的な著作権の考え方は馴染みにくい。

 とは言え、現代の仏画絵師にも当然ながら著作権はある。作品を勝手に他人が使用したりすることは許されないし、作品にオリジナルな要素があれば、それは画家の権利として主張され得るだろう。

 現在の私の認識では、

・伝統的な神仏の姿や設定、古典的作品は、自由に引用することが出来る。
 (トレース可)
・現代の画家の作品は、そのオリジナルな要素はパクってはならない。
 (トレース不可)

 こんなところか。
 この問題については、今後も勉強して行きたいと思っている。
posted by 九郎 at 22:25| Comment(0) | TrackBack(0) | 神仏絵図覚書 | 更新情報をチェックする
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