アジサイの季節になった。
私の住んでいる地域では、今週から来週にかけて見頃になる。
ここ数年のお気に入りはガクアジサイだ。
蕾の集合体のように見える中央部を、縁取るように花が囲んでいるタイプのアジサイで、いわゆる「紫陽花」に比べると派手さに欠けるが、こちらの方が原種に近い。
今年はこのガクアジサイと同タイプの「ヤマアジサイ」にハマッた。
その名の通り山間部に自生する、白い楚々としたアジサイ。
4月に紹介したミツバツツジもそうだが、私はこの手の素朴な花に弱い。
ガクアジサイやランタナ、種取り用に育てられたニンジンの花など、この時期咲く花は何故か曼荼羅っぽいものが多い。
神仏マニアの私は、眺めながらついつい「蓮華蔵か・・・」などと、あらぬ妄想に耽ったりする。
仏教の世界観に「蓮華蔵世界」という考え方がある。
虚空の中に広大な海が浮び
その海からは一本の蓮華が咲いている
その蓮華の上面も海になっており
海からは無数の小蓮華が咲いている
その小蓮華の上面一つ一つに、小世界が広がっている
我々の住む世界は、そのわずか一小世界に過ぎない・・・
心の師と仰ぐ(勝手に本を読んで仰いでいるだけだが)西村公朝先生は、「蓮華蔵世界」を確かこのように解説しておられたなあ。
あの方ももう亡くなられたか。
一度お会いしたかったなあ・・・
そんな妄想を繰り広げつつ、道々アジサイを眺める今日この頃。
2006年06月11日
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