当ブログで紹介する参考図書は、なるべく求めやすい価格で入手しやすく、誰にとっても読みやすいものを心がけている。
このカテゴリ「大黒」でも多数の書籍を参照し、そのうちのどの本を紹介するか迷ったのだが、以下に紹介する二冊の比重があまりに大きく、資料として素晴らしすぎるので、少々値は張るが取り上げることにした。
まだ新しい本で、大型書店の本棚には並んでおり、図書館にもけっこう入っているので、機会があれば是非手にとって見てほしい。
●大黒天変相―仏教神話学〈1〉
●観音変容譚―仏教神話学〈2〉 弥永信美 (法蔵館)
本来一冊の論考だったものを、あまりに膨大なページ数から二分冊にしたもの。アジアにおけるシヴァ神ゆかりの神仏を、豊富な図版と凄まじいばかりの量の原資料からの引用で紹介した、とんでもない労作。カバー絵の大黒天や千手観音も、美しく珍しい図像で一見の価値あり。
当ブログのカテゴリ「大黒」は、この二冊の中から、私なりに理解できるごく一部分だけをピックアップ、他の資料からの情報とも合わせて、絵とともに再構成して遊んでみたもの。喩えるならば、お釈迦様の掌の上で好き放題に飛び回って威張っている孫悟空のようなものだ。(苦笑)
内容もページ数も極太の本に出会い、その素晴らしさに耽溺した数ヶ月の日々は、私にとって本当に楽しく贅沢な時間だった…
著者さまへの言葉に尽くせない感謝を込めて、ここに紹介しておきたいと思う。
2006年07月19日
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