先日の台風により、紀伊半島南部の「熊野」全域で甚大な被害が出たようだ。
大好きだった熊野本宮旧社地「大斎原」は冠水。
那智大社は社殿が土砂に埋まり、滝の一部が崩落。
新宮市は全域で冠水被害。
熊野三山が軒並み被害を受けている。
天災は起こるときには起きるので仕方がないのだが、人災が天災の被害を拡大することはあるので、そこは注意しなければならない。
私は天災を安易に神仏の意思と結び付けるのは嫌いなのだが、昔熊野本宮の社殿をおし流した明治の大水害のように、山の木を切り倒し過ぎたことが原因とされている場合もある。
そこに「神意」を感ずるのは、あり得ることだと思っている。
今回の水害についても、続報を注意深く聴いていきたい。
90年代初頭から何度も足を運んだ風景の、無残に崩れ落ちた映像がTVから流れてくる。
ここ数年出かけられていないのだが、私はかつて8月から9月にかけて、よく熊野の山野を遍路していた。
まだ現在進行形で不安な生活を送っている現地の皆さんが、なるべく早く落ち着いた生活に戻られますように。
そして自然と人が創り上げた信仰の空間が、また蘇りますように。
以前描いた那智の瀧をモチーフにした一枚。
2011年09月08日
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今回、熊野はかなりの被害だったようですね。なお、一難去ってまた一難。また、和歌山・奈良では大雨が懸念されているようです。心からお見舞い申し上げたいと思います。
とくに十津川村から熊野本宮にかけては、主な移動手段が川沿いの国道一本にかかってしまうので、水害時には救援活動も大変になってしまいます。
そう言う土地だからこそ昔ながらの習俗が残ってきた面もあると思うのですが、今はただ被害が最小限になることを祈るばかりです。