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2006年09月04日

友ヶ島年代記1 オノゴロ島

 宇宙の始まりの天の神々は、イザナギ・イザナミの男女二柱の神に「この漂える国を修理固成せよ」と詔りて、天の沼矛(アメノヌボコ)という神聖な矛を授けた。
 イザナギ・イザナミは天の浮橋に立ち、天の沼矛を差し下ろし、潮コヲロコヲロとかき鳴らして引き上げた。すると矛の先から滴り落ちる塩が積み重なって島となった。
 これが淤能碁呂(オノゴロ)島である。
 イザナギ・イザナミはオノゴロ島に降り立って、国生みを始める。最初に生まれた蛭子(ヒルコ)と次に生まれた淡嶋(アワシマ)は不完全な子だったのでそのまま流された。
 二神が再度国を生みなおすと、淡路島をはじめ、日本の国土となる大八州(オオヤシマ)が次々と生み出された…

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 オノゴロ島がどこにあるのか、諸説わかれる。
 想像上の島であると言ってしまえば話は簡単だが、淡路島を中心とする島々は「国生み神話」のイメージにぴったりな風景が点在している。
 まず淡路島の南に位置する沼島(ヌシマ)、播磨灘の家島(イエシマ)、そして紀淡海峡の友ヶ島がオノゴロ島伝承に上がっている。
 さらに続けて「いやいや淡路島自身がオノゴロ島だ」とか「実は日本がオノゴロ島なのだ」とか「日本は世界の雛型であるぞよ」とか言い出すと、面白すぎてきりがなくなるので今回は省略。
 また、「鳴門の渦潮は天の沼矛で潮をかき回した跡である」という伝承もある。

 イザナギ・イザナミに流されたヒルコとアワシマのその後については、はっきりしたことはわからない。
 ヒルコは恵比寿であるとも伝えられ、福男で有名な西宮神社がその本場である。
 アワシマは友ヶ島に付属する小島、神島に漂着したとも伝えられる。

 前回アップした「友ヶ島関係地図」で、位置をなぞりながら国生み神話に想像を巡らせるのも面白い。
posted by 九郎 at 23:42| Comment(0) | TrackBack(0) | 友ヶ島 | 更新情報をチェックする
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