面白くないわけではない。「お!」と思うシーンが、一回の放送の中で何回もある。
ただ、時代考証のビミョーさ、ありえなさが、なんとも気になってしまう瞬間も多々ある。
結局、毎回見てしまうのは、やっぱり面白いのだろうか?
評価にこまるドラマだ……
某バカ知事が文句をつけた映像面については、むしろよく頑張っている点だと思うが。
ドラマ「清盛」のOPで、毎回「遊びをせんとや〜」を聴いていると、元々「今様」には興味があったので「梁塵秘抄」の文庫本をひっぱり出してきてめくったりしている。
ちょっと忙しくなってきたので本格的に熟読はできないが、ページを眺めながらあれこれ妄想している。
大河ドラマの中で、「今様」はかなり現代音楽っぽいメロディで再現されている。
聴いた感じでは、ピアノ等の鍵盤楽器で作曲したものをうたっているように思う。
今様はおそらく肉声による「うたい」「かたり」で作られていたはずなので、個人的にはちょっと違和感がある。
私の妄想の今様は、もっと和讃や童謡っぽい感じになっている。
どちらが正しいというわけではないが、私の好みではそうなる。
和讃というのは、たとえば↓こんな感じだ。
薬師如来和讃
再生できない場合、ダウンロードは🎵こちら
上掲音源は、背景に効果音を加えてあるものの、メロディ自体は和讃のものを踏襲している。
もし現代の歌い手に「今様」をうたってもらうとしたらと考えると、最初に浮かぶのが「ううあ」という名前だ。
女性シンガーUAが、何年か前にNHK教育で「歌のお姉さん」を演じていたことがあり、そのときのキャラクター名が「ううあ」だった。
NHK教育の子供番組は、ときどきとんでもなく面白いものがある。「ううあ」の登場した「ドレミノテレビ」は残念ながらもう終わってしまったが、今でも「にほんごであそぼ」など、なんとも贅沢な一時の過ごせる番組が放送されている。
試みに大手動画サイトで「ううあ」を検索してみると、いくつか放送当時の映像が見つかる。
ひらいたひらいた
森のこびと
今様をうたったら似合いそう、という私の妄想の感触は伝わるだろうか?
番組でうたわれた数々の童謡、民謡、唱歌があまりにも素晴らしかったので、番組終了後はCDも買ってしまった。
●「うたううあ」ううあ
リンク先のamazonのページで、全20曲試聴できる。
元々1〜2分の曲が多いので、45秒の試聴は大サービスだ。
大人が聴いても、むしろ大人だからこそ楽しめるアレンジの数々。
ううあのボヘミアンな雰囲気は、日本中世の芸能民もかくやと思わせてくれる。
また「ううあ」として復活してくれないかな……