2006年11月03日
カテゴリ「友ヶ島」参考図書
●「アマとオウ―弧状列島をつらぬく日本的霊性」菅田正昭著(たちばな出版)
直接、友ヶ島を扱った本ではないけれども、「島」という言葉から発した響きが豊かに広がっていく一冊をご紹介。
著者の菅田正昭氏は古神道関連の本を数多く書いており、実際に離島で生活した経験を持つ「島文化研究家」としても知られる。
以下に、この本を読んで受け取った極私的イメージを残しておく。
海辺に立つとはるか彼方に水平線が見える。
波間にはぽっかりと浮かぶ「おきのしま」。
おそらく日本中の多く海辺で体験できる風景。
おきのしま
おうしま
あおしま
各地で微妙な揺らぎこそあれ、どこか共通した響きを持つ島の名。
おき・・・おう・・・おく・・・
おきな・・・おうな・・・おぐな・・・
海の彼方の島には、老人と童子のイメージが重なる。
浦島太郎はその典型。
おく・・・おくり・・・おくれ・・・
海からの「おくりもの」としての漂着物。
浜辺から常世の国へと、ヒトやモノが「おくられる」こともある。
オノゴロ島から「おくられた」のはヒルコとアワシマ。
おくられたおくれのこら。
おくれのこらは、おくられた土地でおくりものとなり、
おくりものを受け取った者に祝祭をおくってくれる・・・
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