このカテゴリでは「今昔物語」などの中世物語を題材に、絵と文章で不思議話をカタります。
【「今昔物語」参考図書】
原典の一つ、「今昔物語」は、入手の容易な多くの版があります。私が実際に目を通したのはその中のごく一部ですが、読み易かったものを紹介しておきましょう。
●「ビギナーズ・クラシックス 今昔物語集」(角川文庫)
文庫サイズで手軽に「今昔物語」に親しむことが出来る一冊。原文とあらすじ、現代語訳、解説の組み合わせやテンポが絶妙で、思わず原文を声に出して読んでみたくなる。実際に声に出してみると原文は意外に音読しやすくて、「今は昔〜」で始まる響きはしばし中世の空気に酔わせてくれる。平安時代に関する図表も豊富で、非常に重宝。
この角川文庫の「ビギナーズ・クラシックス」シリーズは、どれをとってみても入門書として素晴らしい。
●「今昔物語集 1〜」(講談社学術文庫)
原典である「今昔物語」は、天竺・震旦・本朝(インド・中国・日本)の三部で構成されている。一般によく紹介されるのは日本を題材にした「本朝部」なのだが、このシリーズでは天竺部を中心に楽しむことが出来る。
原文・現代語訳・解説も完備で、非常に読み易い。
●「今昔物語集」(角川文庫)
日本を舞台にした「本朝部」は、角川文庫版が求めやすい。世俗部上下巻、仏法部上下巻の計4冊にコンパクトにまとまっている。
現代語訳はついていないが、元々「今昔物語」の文章はさほど難解ではなく、一話ごとの分量も少ない。音読しつつ用語解説を読めば、慣れてくると大意を掴むのに困難ということはない。
(この記事は以前アップしたものを補足・訂正の上、再掲したものです)
2006年11月08日
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